経緯
今回、新卒として社会人になり、OJTも終わり、一つのプロジェクトを通して、「リーダー」について考えることが多くなりました。
これはプロジェクトマネージャーなどのプロジェクトの旗振りをする人間も含まれます。
私は性格上、リーダーに立候補することも、任されることも多いため、私なりに「リーダーとは斯くあるもの」というものを持っています。
特にきっかけとなったのが、学生時代です。
学生時代の経験
私は学生時代、非常に優秀な仲間に恵まれ、
それぞれの仲間の得意分野に比べると、私はいずれも二番手の状態にもかかわらず、
「リーダー」といった役をやらせてもらってました。
しかし、その学生当時の状況は私が想像していた「リーダー」という役割を発揮できるものではありませんでした。
やはり理由としては、リーダーは
- 一番能力があってメンバーを引っ張る
- 堂々と人に指示を出し、目的を達成する
- チームを盛り上げる
などの役割を果たす存在だと思っていたからです。
やっぱり最初はかっこいいリーダーに憧れますよね(笑)
けれども当時の私のチームメンバーには、
- 天性のムードメーカー
- クリエイティブ力の塊
- 地頭が良すぎるヤツ
- 行動力の化け物
- 多くの世界をしっている知恵者
などがいて、
ムードメーカーからアイディア出し、タスクの割り振り、連携相手へのアプローチ
すべて任せても問題ありませんでした。
そのため私がリーダーをやらなくてもいいのではないかと
思ったことありましたね。
けれども私に対するメンバーの呼び方が 「リーダー」 から変わることはありませんでした。
その出来事をきっかけに「リーダーとは」という問いかけに対する自分なりの答えを考えるようになったのです。
この記事では、私が当時考え、今でも持っているリーダー像を、自分がまたリーダーになった時のために、ここに書き留めておくことにします。
リーダーとは
突然だが、漠然と「リーダーとは」という疑問に、はっきりと答えることができるだろうか。
私はできる。
この記事の結論を言うことになるが、
「決断し、その責任を果たす人」だと答える。
しかし周りの人間にこの質問を投げかけると
大体が以下のような回答がでてくる
- チームを引っ張る
- チームの中心
- リーダーシップがある人
など
しかしこれでは抽象的で、はっきりとリーダーというものを表していない。
そもそも中心とは?
チームを引っ張るってどんなこと?
のような疑問につながる。
今回はそんな「リーダー」という存在を私なりに再定義していきたい。
リーダに求められる能力とは
そもそもリーダーに求められるものとは何であるか。
- 高い技術力
- ムードメーカー能力
- 幅広い業務知識
- 人間性
- 管理能力
- 地頭のよさ
- 行動力
- 積極的な発言力
以上の能力があればリーダーといえるのだろうか。
例えば
- プロジェクト内で一番技術力をもっていなければ、リーダー失格になるのだろうか
- 業務知識がほかのチームメンバーに比べて乏しければリーダーはできないのか
- 打ち合わせ時に適切に対応できるアドリブ力がなくてはならないのか
もちろん、今挙げた能力は「ある」に越したことはない。 あったほうが、リーダーとしてたくましく、頼りがいがあり、優秀に見えることは間違いない。
しかし、どうやら1~8の能力は、必ずしも必要なものではなさそうだ
このことを踏まえると能力のあるなしはリーダーの本質ではない。
リーダーが果たすべき役割とは
また能力の1~8があったとして
能力1~8をもって、どんな役割を果たせばいいのか
- チーム一の技術力でチームを引っ張る
- いつでもチームの雰囲気をよく保つ
- 幅広い業務知識を活かしてチームをまとめる
- メンバーから尊敬され、信頼されるリーダーであり続けること
- メンバーのタスクを管理し、タスク量と納期を調整すること
- 打ち合わせ時の対応力で、お客様との円滑チーム運営
- 思いついたことを、相談し、すぐに実行する
- 話し合いの中心に立つ
以上のことができればいいのだろうか。
いや、これらも違う。
もちろん、以上のことも「できる」に越したことはないだろう。
しかし、リーダーが必ずしもできなくてはならないことではない。
- 技術力が一番でなくてはチームを引っ張れないわけではない
- 雰囲気をよくするのは、コミュ力抜群のメンバーがいれば、任せてもいい
- 話し合いの中心は議題を挙げている人に任せてもなんの問題もない
以上を踏まえると能力1~8を生かした役割もリーダーの本質ではない。
リーダーの本質とは
だからこそ私はリーダーの本質とは
能力は「決断力」
果たすべき役割は「決断したことに責任を持つこと」
だと考える。
どんな人間がムードメーカーをやろうと、
技術力が一番でなくても、
話し合いの中心になれなくても
「決断」においてはリーダーが必ずすることである。
誰かに譲ったり、妥協するものでもない。
例えば、ミーティングでは様々な意見がでるだろう。
ここで沢山の意見をリーダーがいう必要はなく、
ミーティング自体を盛り上げるのもリーダーである必要はない。
しかし、出た意見に対して、
どれを採用するのかを決めるのはリーダーである。
そしてリーダーはその自分の決断に責任を持たなくてはならない。
その責任をメンバーに押し付けることは絶対にあってはいけない。
そのため、リーダーには多くの責任が伴う。
だから社会では平社員に比べて給料が高いのである。
給料は一般的に責任に対して払われるのだから。
その代わり、自分が担当しているプロジェクトが成功すれば、
一番褒められ、報酬をもらえるのはリーダーだろう。
しかしここで
「決断するには1~8の能力が必要なこともある」
という意見がであるだろう。
「ごもっとも」と私からも言いたい。
技術力や幅広い業務知識がないと判断できない事柄もあるだろう。
そのため、技術力がなくてはならないとか、幅広い業務知識がなくては、
リーダーは務まらないという能力に焦点をあてた意見が多くでるのだろう。
極論、技術力や業務知識が乏しくてもリーダーはできる。
まぁ、これは判断材料がほぼないことに等しいので、その状態で
リーダーを務めている人は見たことがないのですが(笑)
たまに「リーダーで一番大事なことはなんですか」と聞くと
「メンバーのタスクを管理して、チーム運営を円滑にプロジェクトを完遂すること」
みたいな回答が返ってくる。
間違ってはないが、
- タスク管理
- プロジェクトを完遂すること
- 円滑にチーム運営すること
以上のことはリーダーの「タスク」の一つであって一番大事なことではない。
多少は一番大事なことって質問がわるいのかもしれませんね
もちろん、俗にいうリーダーシップは必要だと思うが、
決断し、その責任を果たすこと以上のものは存在しない。
新人が考える「リーダー」とは
つまり「リーダー」とは
チームにおける選択を決断し、たどり着いたゴール(結果)に対して責任を持つ者
だと私は結論付ける。
異論は認めます!(笑)
感想
以上が、新人が考え、将来も貫きたいリーダー像です。
これ以外にも様々なリーダー像があるかと思いますが、
少なくとも私は
決断しないリーダーにだけは、なりたくも、いてほしくもないですね・・・