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プロデューサーとディレクターとエンジニアの業務を並行してやってみたら炎上した件

Last updated at Posted at 2016-12-16

本題の案件が今年で一旦区切りがつくようなので、いい機会と思い本案件の「だめ」だったとこと「こうすべきだった」のを書きたいと思います。

かんたんなあらすじ

元エンジニアのKは「プロデューサーの視点での考え」というのを知りたく、プロデューサーへの道を探していました。

ある日、仲の良いクライアントから新規アプリ開発の企画・運用・開発全ての受託案件を持ちかけられたのをきっかけに、プロデューサー職にジョブチェンジしました。

しかし、クライアントの希望するリリーススケジュールはキツキツで、すぐに作業開始しないと間に合わないという状態。

にもかかわらず、人的リソースの調達が上手くいきません。

そこでKはプロデューサー、ディレクター、エンジニアリーダー、API及びインフラ構築の作業を兼務し、なんとかスケジュールに間に合わせようとしました。
(フロントエンジニア、デザイナーは別に用意)

「この体制で上手くプロジェクトを進められるのか…」という漠然な不安をKは持ちつつ、プロジェクトはスタートし、結果炎上したのでした。

果たしてKは何がまずかったのか

出来ないことを無理に自分でやろうとした

はい。

プロデューサー業務もディレクター業務もやったこと無いのに全部の業務を「やります!やらせてください!」といった結果、当然ボトルネックがKになりました。

Kはすべての業務の要のため、Kが遅れるとその後の全作業が遅れます。

遅れるだけでは終わらず、スケジュールに間に合わせようとするために、クライアントとの調整、企画の内容、コーディング、アプリのチェック、どれもこれも中途半端になっていき、全関係者に迷惑をかけました。

こうすべきだった

自分ができないことをやらなくちゃいけないことなんてこと、しょっちゅう起きます。

そういうときはちゃんとそこのケアを用意しておきましょう。

プロデューサー/ディレクター業務やったこと無くて不安であればヘルプ要因やアドバイザーの用意をあらかじめしておきましょう。

プロジェクトがスタートしてからだとコストの問題等で用意が出来なくなったりします。

Kの場合は途中からベテランディレクターが入ってくれため、なんとか落ち着きましたが、人件費のコストが初期想定から大幅に増加しました。

エンジニア側によりすぎた

エンジニアって楽しい。

自分ができることをやると作業が進むし楽しですよね。

自分がやったこと無いのをやるのも新しい発見が見つかれば楽しいですが、作業が進まないのはストレスが溜まります。

Kは本来プロデューサーです、しかしエンジニアの作業が楽しいといってエンジニアの作業ばかりやることになり、プロデューサー/ディレクター業務が疎かになっていくのです。

また、Kの場合企画内容やクライアントとの調整時もエンジニア目線となり、まず技術側の都合を考えた体での進め方になっていました。

Kは最後までエンジニア目線での進め方を貫いたため、クライアントとの定例ではエンジニア関連の話ばかりになり、アプリに関しては目新しい企画もなく、マネタイズの設計も弱い提案となってしまいます。

結果、リリース後のKはエンジニアリーダーとしての調整がメインとなり、プロデューサーとしての業務はクライアントの手助けを得るようになってしまいました。

こうすべきだった

エンジニアの業務はエンジニア担当者にまかせるべきでした。

もしコスト等の問題で1人で兼務しなければいけない場合は、並行して作業を行うことはせず、一切エンジニアの作業をしない日等を決めて作業したほうがいいと思います。

また、プロデューサー業務とディレクター業務の並行も良くないと思います、マネタイズのことを考ながらいい企画を考えるのは難しいと思います。

全関係者との調整作業が想像以上に大変だった

Kは今まで業務を

  1. ディレクターからの依頼
  2. 工数見積
  3. 開発/テスト
  4. リリース

という流れを短期間で行っていました。

その流れをそのままに当てはめてプロデューサーの業務を行って 1. クライアントからの依頼 になったところ

その依頼を実現するために、プロジェクト関係者に対しての調整(許諾確認等)作業が必要なのですが、その作業が多すぎるということに気が付きました。

特に社外関係者との調整は先方都合等でしょっちゅう予定が狂いますので、その都度調整を調整する必要があり、社外関係者が多ければ多いほどその作業に時間を取られます。

調整を忘れたりしたりした日には、

  • 許諾が取れない
  • 素材が提供されない
  • 必要なIDが来ない

等でスケジュール遅延が逃れられません。

こうすべきだった

担当する業務の範囲を明確にリスト化し、それぞれの項目に対して誰がいつまでに何をやる、というのを関係者全員に対して認識してもらうようにすべきでした。

また、確認作業はしつこいくらいに行うべきです。
(先方はやってくれているであろうという希望的観測は捨て去るべき)

終えてみて

今年いっぱいなのでまだ終わってはないんですが。

Kはやりたかったプロデューサーの業務が出来たのでしょうか。

プロデューサーの視点というのは見えたのでしょうか。

Kは関係者全員を1人で調整・管理しながらコーディングするのは無理だとわかったようです。

いま、Kはエンジニア職に戻っています。

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