はじめに
SPMの中に、単一のワークスペースでプロジェクトの計画および管理ができる「Project Workspace」と呼ばれる機能があります。
今回はProject Workspaceにてどのような機能が存在するのか、カスタマイズがどの程度可能なのかを調査いたしました。
プロジェクトワークスペースの概要
プロジェクトワークスペースは、プロジェクトまたはタスク、リソース、および財務を一元的に計画・管理できるプロジェクト管理アプリケーションです。
このアプリケーションは、プロジェクト、サブプロジェクト、プロジェクトタスク、リソース、財務へのアクセスを一元化し、複数のアプリケーションを行き来する必要を減らします。
プロジェクトワークスペースは、プロジェクトマネージャーにすべてのプロジェクトと関連情報を包括的に把握できるビューを提供します。
このプロジェクト管理アプリケーションは、プロジェクトのプロジェクトの範囲、依存関係、タイムラインの定義方法を提供することで、プロジェクト計画を効率化します。
プロジェクトワークスペースのインストール
PPM Standard プラグイン (com.snc.financial_planning_pmo) が有効化されていることを確認します。
プロジェクトワークスペースアプリケーション (sn_pw) を検索してインストールします。
プロジェクトワークスペースでのプロジェクト作成
プロジェクトワークスペースにてプロジェクトを作成します。
必要なロール:it_project_manager
[プロジェクトワークスペース] に移動し、[新規] をクリックします。
「簡単な説明」 にプロジェクト名を入れて、[確認] をクリックし、プロジェクトを作成します。
プロジェクトワークスペースでのプロジェクト詳細の更新
プロジェクト、プロジェクトの日付、ビジネスケース、財務、スコア、メモ、および設定を編集できます。[詳細] ページの関連タブを使用して、プロジェクトタスク、サブプロジェクト、要件、リソース計画、コスト計画、金額などを表示および編集します。
プロジェクト詳細の表示項目のカスタマイズ
プロジェクト詳細の表示項目を制御するには、 [︙]から[フォームをカスタマイズ]を選択し、ポップアップのチェックで表示非表示を切り替えます。
ただし、以下のポップアップでは項目の表示非表示だけしかできない、また個人の設定となっています。
項目の並びやセクション単位で編集する場合は、フォームビルダーにてデフォルトビューの編集を行う必要があります。こちらは全体の設定となっています。
プロジェクトワークスペースでのプロジェクトアナリティクスの分析
[アナリティクス] ページは、プロジェクトの進捗を監視するための事前設定されたウィジェットやレポートを表示するダッシュボードです。
これには、未解決のリスク、実際のコスト、遅延しているマイルストーンなどの項目が含まれます。
レポートは、プロジェクトフォーム内のフィールドからデータを集計します。
ウィジェットやレポートの詳細については、「プロジェクト分析ウィジェットとレポート」を参照してください。
プロジェクトワークスペースでのプロジェクトタスクの作成およびアサイン
プロジェクトに新しいタスクを追加して、チームにアサインできます。
プロジェクトワークスペースでのプロジェクトへのRIDACレコードの追加
プロジェクトにリスク、問題、意思決定、アクション、変更要求レコードを追加します。RIDACレコードを追加すると、プロジェクトのライフサイクル中にリスクや問題を追跡し、プロジェクトの結果の分析に役立てることができます。
[RIDAC] ページのUIアクションから追加したいレコードを選択し、フォームに値を入力して送信して追加します。
プロジェクトワークスペースでのプロジェクトへの既存のRIDACレコードを関連付け
プロジェクト内の既存のリスク、問題、意思決定、アクション、変更要求レコードを他のRIDACレコードに関連付けることができます。
[RIDAC] ページの行コンテキストメニューから [RIDACの関連付け] を選択し、フォームに値を入力して送信して関連付けします。
コスト計画の追加、編集、または削除
必要な期間のコスト計画を作成して、予定経費と実際の経費を追跡します。コスト計画を編集して予定経費を調整し、スコープ対象外の予測を削除します。
コスト計画を作成するには、[財務] ページの [新しいコスト計画] をクリックして[コスト計画] フォームのフィールドに入力して [保存]を選択します。フィールド名の説明については、「[コスト計画を作成] フォーム」を参照してください。
コスト計画を編集するには、コスト計画の名前を選択して必要な詳細を編集し、[更新] を選択します。
コスト計画を削除するには、コスト計画名に対して、行コンテキストメニュー(縦に並んだ3つの点)を選択し、[行を削除] を選択します。
コスト計画の表示項目のカスタマイズ
コスト計画の表示項目は、表の左側部分は右の歯車を選択すると、個人の範囲で表の項目の表示非表示および並びを変更することができます。
既存項目やカスタム項目を追加で表示する場合、コスト計画テーブルのリストレイアウトから財務ビューを編集することで表示可能です。これは全体に適用されます。
右側部分はタイムスケールを選択すると、個人の範囲で会計期間を変更することができます。
新しいコスト計画の項目は、コスト計画テーブルのフォームビルダーから財務ビューを編集することで変更可能です。これは全体に適用されます。
集計値のカスタマイズ
[プロジェクト管理] > [ウィジェット] にアクセスするとプロジェクトワークスペース関連のウィジェットが表示されます。
ウィジェットの構成は右図の通り、表示内容はスクリプトで定義し、子ウィジェットも設定することができます。
財務ページに表示するには、ウィジェットの関連性タブにて、関連性IDを以下のように設定することで表示可能です。
テーブル名:テーブル[sys_db_object]
ドキュメント:投資
集計値はスクリプトを編集することで変更できるように見受けられます。
また、新規で作成したウィジェットも表示することが可能です。
プロジェクト予算の追加、編集、または削除
プロジェクトの予算を割り当てます。
[詳細] ページの [プロジェクト予算] タブにて [新規] をクリックします。
値を入力して [保存] をクリックします。 ※ターゲット/予算は保存後に自動で入力される
[財務] ページを開くと予算が反映されている。
プロジェクト予算のフォームのカスタマイズ
プロジェクト予算の表示項目は、 [︙]から[フォームをカスタマイズ]を選択し、ポップアップのチェックで表示非表示を切り替えます。
ただし、以下のポップアップでは項目の表示非表示だけしかできない、また個人の設定となっています。
項目の並びやセクション単位で編集する場合は、フォームビルダーにてプロジェクト資金調達テーブル(project_funding)のデフォルトビューの編集を行う必要があります。こちらは全体の設定となっています。
プロジェクトワークスペースを使用したリソースのアサイン作成
[リソース計画] トグルボタンを有効にして、[リソースのアサイン] ペインを表示します。
アサインしたいタスクを選択して、 [リソースの追加] をクリックし、「リソース」 からアサインしたいユーザを選択します。
プロジェクトワークスペースを使用したリソースのアサイン作成
リソースの設定はユーザの「スケジュール」にスケジュールを設定し、メニューから従業員プロファイルにアクセスしてレコードを追加することで割り当てることができます。
プロジェクトの通貨を日本円にする
以下のプロパティの値を「ja.JP」に更新すると、プロジェクトの通貨が日本円になる。
クラシックUIの画面
プロジェクト管理およびプロジェクト予算のクラシックUIです。
Project Workspaceでの項目やタブと比較して大きな違いは見受けられないです。
おわりに
今回はProject Workspaceでできることやカスタマイズを中心に調査しました。
Project Workspaceを活用する際に参考になれば幸いです。