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新浪さん社外取締役就任の背景 〜クラウドワークス10周年にあたって

Last updated at Posted at 2021-12-25

メリークリスマス!「クラウドワークス Advent Calendar 2021」の最終日、クラウドワークスの社長の吉田です。

色々書きたいと思ったことがあるのですが、直近で一番反響があったのは、サントリー社長 新浪さんの社外取締役就任でしたので、その背景にあるクラウドワークスの環境変化と経営戦略について書こうかと思います。

新浪さんについては、

「どうやって話がまとまったの?!」
「なにがきっかけなの?」

みたいな話を何件かいただいたので説明がてら経緯を書いてみます。

■1.新浪さんとの出会い
■2.新浪さんとの意気統合 〜大企業の副業ビッグバンの到来
■3.5年かけて構築した「CW Culture」のウェブ公開を始めました
■4.新ミッション「個のためのインフラになる」
■5.流通2兆円、ビジョン「世界で最も報酬を届ける会社になる」、次の10年へ!


■1.新浪さんとの出会い

新浪さんとの出会いは、オイシックス高島さん、近藤ジェームズさん(国際文化会館 理事長)にお誘い頂いた新浪さん&野田さん(至善館 理事長)主催の勉強会です。

じゃあ、高島さん、近藤さんとの出会いは?、と言うと、高島さんがお手伝いされている 新潟のアートフェスティバル「大地の芸術祭」にお誘い頂いたことがきっかけです。

元々、私(吉田)は大学時代、劇団を主催したり、コンテンポラリーダンス、写真など手掛けていたので、お誘い頂いて以来大地の芸術祭に私自身が興味を持って色々お手伝いするようになり、結果として高島さんとの接点がめちゃくちゃ増えました。

大学時代の演劇・アート活動15年を経て、大地の芸術祭にお誘いいただく大地の芸術祭を手伝うようになる高島さんから新浪さんの勉強会に誘われる ですね。
高島さんには公私ともに本当にお世話になっており、改めて感謝を申し上げます!

自分の今あるリソース(ヒト・モノ・カネの資源)を最大限活用した結果、当初予定していなかった結果が得られるというのが経営理論「エフェクチュエーション」の骨子なのですが、その典型のような出来事ですねw

■2.新浪さんとの意気統合 〜大企業の副業ビッグバンの到来

2011年の創業以来、クラウドワークスが変革しようとしている「働く」という市場に関わるうちに、「働く」について様々なことを独学で学ぶようになりました。

例えば・・・
→そもそも人材派遣っていつから始まったんだろう?

1.人材の月額契約である派遣法は1985年に制定された
→なるほど!では正社員はいつから始まったんだろう?

2.日本の社会基盤になる正社員の制度は、1868年の明治維新とともに整備されていった
→正社員(当初は職員・工員と呼称)は150年以上前から始まっている制度なのか!

3.非正規労働の議論で話題になりやすい社会保険制度は、
国体主義・富国強兵を目的として
1922年 健康保険法 を皮切りに、
1938年
国家総動員法 →同時期に国民健康保険法が制定
1939年
第二次世界大戦勃発 →日本では賃金統制令・年1回定期昇給・退職金支給の半義務化などが進む
1941年
真珠湾攻撃 →労働者年金保険法(厚生年金保険法の前身)の制定
→健康保険は、戦争準備と共に整備されていったんだ!

などなど。おそらく現代で働くほとんどの人が知らない経緯だと思っていてすごく興味深いですよね!

その中で、新浪さんの勉強会で扱われるテーマは、クラウドワークスに関係があるものが多く、学生時代とは全く違う気持ちで勉強をすることに熱中しました。

新浪さんの勉強会で扱われるテーマ
「世界各国の貧富の差」「完新世から人新世へ」「昭和天皇や伊藤博文について」「明治維新とは」「ダイバーシティとは」「イスラム教」「アダム・スミス-『道徳感情論』と『国富論』の世界」

などなど

そして勉強会で毎回学ぶことが楽しいので真っ先に手を挙げて質問するうちに、新浪さんが「お前は面白い!」となっていった次第です。

繰り返し報道されている新浪さんの「45歳定年制」という発言は、本来の趣旨と異なって記事になっていることが多いのですが、要旨としては、
「日本経済活性化のためには、大企業にいる優秀な人材の流動化がカギ」
ということであって、その中でクラウドワークスにおける副業や兼業の流れを話すうちに手伝って頂ける話になっていきました。

実際に、副業人材のマッチングサイト「クラウドリンクス」には、

パナソニック・ソニー・トヨタ・日産・日立・NEC・富士通・花王・ユニ・チャーム・ロート製薬

など日本の大企業の正社員が実名で登録していて、現在登録2万名を超えています。(ご興味あればぜひご覧ください)

副業・フリーランスのためのハイクラスマッチングサービス「クラウドリンクス」

そういった意味で、 2022年はいよいよ大企業の副業が加速し、副業ビッグバンの年になると確信しています!

■3.5年かけて構築した経営フレームワーク「CW Culture」のウェブ公開を始めました

新浪さんから頂いた言葉で、 「人間は、努力次第で人生をいくらでも切り開ける」 というお話がありました。

具体的な例として、

新浪さんが参加されている政府の経済財政諮問会議の議長である柳川 範之先生は、親の海外転勤の関係で、高校に通わず、大検を受け、慶応大学の通信課程を卒業して、その後東大の教授になった経歴を持ち、今では政府の経済財政諮問会議議長を務めている

「だから、お前も柳川先生や俺のようにここからさらに努力してもっともっとできる!」 とお声がけ頂いています。

クラウドワークスの経営において、努力して一つ一つ積み上げてきたこととして 経営のフレームワーク「CW Culture」 があります。

具体的な成果としては、

2020年9月期→2021年9月期対比で、マッチング事業は10億円を超える営業利益改善
→売上総利益34.9億円に対して実に28.6%の営業利益改善

を行っています。

となり、そういった大幅な経営改革が可能になっているのは、 2017年10月から今に至るまで積み上げてきた経営のフレームワーク「CW Culture」 があるからだと考えています。

「CW Culutre」

このフレームワークは日々改善を積み重ねており、特にPIPは特徴的です

PIP(Productivity Improvement Pitch)と呼ばれる生産性向上のプレゼンは毎週2チームが発表し、年間約100件のケーススタディが貯まっています

このケーススタディを通して研修が行われ、日々の自身の業務に対して多様な方向から改善のための仮説が立てられるので、個人のスキル開発、キャリアアップにもつながっています

2021年9月期 通期決算説明資料 P25より抜粋

クラウドワークスは、この 「CW Culture」 により持続的な事業成長と利益創出を両立させていきます。

■4.新ミッション「個のためのインフラになる」

大企業の副業加速や、個人の報酬を得る方法が生活領域にも広がっていることを受け、10年目の節目でミッションを変更しました。

旧ミッション「"働く”を通して人々に笑顔を」 

新ミッション「個のためのインフラになる」
※旧ミッションは、社員向けの行動指針CW Valueへ移動

本件は以下の記事に詳しく書いていただいているので記事のリンクを張っておきます。

日経新聞 2021年12月24日 「あなたのスキルで動く経済 Web3.0が秘める可能性」
本社コメンテーター 村山恵一

社内に説明しているミッション変更の図は以下のとおり

個の才能はきっと誰かの役に立つ
そんな無限に広がる人の可能性を信じて
クラウドワークスは「個のためのインフラになる」を目指します!

■5.流通2兆円、ビジョン「世界で最も報酬を届ける会社になる」、次の10年へ!

2021年は、新浪さんの参画だけでなく、 金融業界から新しい人材が数名入社しており、会社のケイパビリティ(能力)拡大への準備が整いました。

年明けにはまた色々と発表できると思いますので楽しみです。

流通2兆円、ビジョン「世界で最も報酬を届ける会社になる」へ向けて次の10年全速力で経営していきますので来年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

あと、仲間も絶賛大募集中ですのでお気軽にエントリーください!

皆様、良いお年をお迎えください!

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