はじめに
以下のページを拝見しました。言っていること、とてもよくわかります。
このページをみて、私も昔、先輩から教えていただいた 「プロジェクト成功のポイント」 を思い出しました。
プロジェクト成功のポイントは、いろいろな視点があり、視点を変えばたくさんあると思いますので、ひとつではないとは思いますが。(小さいことの積み重ねだったりします)
プロジェクト成功のポイント
「プロジェクトに関わるメンバーが、どれだけ主体性をもって、我が事として取り組むことができるか」である。
と教えていただきました。
プロジェクトに対する姿勢
1. プロジェクトが皆さんのために何をしてくれるかを問わないこと。皆さんがプロジェクトのために何ができるかを問うこと。(ジョン・F・ケネディ大統領「国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問うて欲しい。」より)
2. システム(※1)を変えているのではなく、日常を変えている、という意識を持つこと。
3. すべての事柄について、Will(意志)を持って取り組むこと。
プロジェクトのキックオフなどで、参加するメンバー全員にこのことを伝えられるとよいと、個人的には考えています。外部からの働きかけで、「主体性を持って」とか、「我が事として考えて」というのは、なかなか大変かもしれませんが、不可能ではないと思います。
これが成功のポイントなのです! と全員で共有することはとても大事なのではないでしょうか。
もう結論は終わりましたので、ここからは知識整理です。
PMP(Project Management Professinal)の試験を受けた際に、プロジェクト・プロジェクトマネジメントについてまとめたものを整理しておきたいと思います。鷹の目(※2)てきな大きな視点での整理です。
プロジェクトとは何か
有期性
⇒ 明確な始まりと終わりがある
独自のプロダクト・サービス・所産
⇒全てのプロジェクトとは、独自のプロダクト・サービス・所産を創造する
プロジェクト目標
プロジェクトの成功のためには、目標の設定が重要です。目標の設定は、SMARTに行いましょう。
S: Specific 具体的に
M: Measurable 測定可能に
A: Agreed-upon 合意されている
R: Realistic 現実的に
T: Time-Limited 期限が明確
プロジェクトの3大制約とは
プロジェクトの3大制約は、スコープ・タイム(スケジュール)・コストです。
その制約の中で、どのように 品質(成果物・プロジェクト) を保つかが大事になります。
プロジェクトの心得え
プロジェクトへの問い
1 なぜこのプロジェクトをやるのか
2 メリットはなにか?
3 変革しなければ、どうなるか?
4 やり方を変える必要があるのはどこか?
プロジェクトの成功基準
1 プロジェクトを期限内に完成する
2 プロジェクトを予算内で完成する
3 プロジェクトチームとステークホルダーが合意した品質目標を満足する
プロジェクト・マネジメントとは
プロジェクトの要求事項を満足させるために行われるマネジメント活動である
1. 要求事項を特定する
2. クライアントなどを含めた各種ステークホルダーのニーズ・関心事・期待に取り組む
3. 活発に、効果的に、協力的に、ステークホルダー間のコミュニケーションを確立し、継続し、実行する
4. プロジェクトの要求の達成に向けて、ステークホルダーをマネジメントし、成果物を生成する
5. 品質・スコープ・タイム・コストなど競合する制約条件のバランスをとる
プロジェクト・マネジャーとは
プロジェクトの目標を達成することに責任をもつチームをリードするために母体組織が任命する人物
特性:基本的に3つの特性が必要とされる
知識: PMBOK等
執行能力: パフォーマンス力
人間性: コミュニケーション・リーダーシップ・組織への影響力・動機付け・交渉スキル
プログラム / ポートフォリオマネジメント
プログラム
プロジェクトの集合体。各プロジェクトを個別に管理するより、集合体として、大きな効果を引き出すことを意図したもの
ポートフォリオ
プロジェクトやプログラムなどを、組織の戦略的目標達成のために大きくグルーピングしてマネジメントの対象とするもの
プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)とは
複数のプロジェクト・プログラムをマネジメントを一元化し、調整する組織
PMの役割:自分の担当するプロジェクトに対する利益確保
PMOの役割:母体組織全体の利益を考慮する ⇒PMOの種類:支援型PMO・コントロール型PMO・指揮型PMO
ステークホルダーとは
組織に価値をもたらす製品・サービスに何らかの影響を受け、定義される個人や組織のこと
ステークホルダーを特定する作業は、継続的に行う必要がある。その理由は、外的要因・内的要因によって、プロジェクトに関わる人が変化する可能性があるため。ステークホルダー = お客様・ユーザではない。
例えば、チームメンバーもステークホルダーとなる。(例:スポンサー・顧客・ユーザ・納入者・ビジネスパートナー(ベンダーなど)・機能部門マネージャー・チームメンバー)
おまけ:PMBOK進化しています
プロジェクトマネージメントの知識を担当するPMBOKも進化してます。
注釈
※1: システムとしているのは、業務に関わる新システム導入プロジェクトを想定しているからで、システムという文字は置き換え可能かと思います。
※2: 鷹の目
鷹の目:鷹のように、大空から眺めるように、物事を大局的にとらえる視点です。長期的な目標ともいえます。
蟻の目:蟻のように、事象をより身近に細かく見る視点です。短期的な目標でより現場的な視点といえます。
魚の目:魚のように激しい流れの中でも泳ぐための先を見通す視点です。未来的な目標といえます。