前回、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)を無償で使用できるAlways Freeの登録について書きましたが、Always Freeを申し込むと自動的に1か月のトライアル(3万円分のクレジット付)も申し込んだ事になり利用できます。
1か月経過又は3万円分利用してしまうとトライアルは終了してAlways Freeの環境になりますがその際に注意点があるため、記載しておきます。
選べるシェイプが違う
仮想サーバであるコンピュートはAlways Free環境と有償環境(トライアル含む)で選択できるシェイプが違います。
Always Freeで選べるシェイプは有償環境では選べません。
右の専門と前世代の中を見てみるとAlways Freeは次のようになります。
VM.Standard.E2.1.Microというシェイプ唯一が選択できます。
これに対して有償環境の場合、専門と前世代の中は下図のようにたくさんあります。
この中にAllways FreeであったVM.Standard.E2.1.Microはないというのがわかります。
つまり、1か月(又は300ドル分)使ってトライアルが終了した段階でAlways Freeで使えるシェイプが無い為、使い続ける事ができません。
では、シェイプシリーズのAmpereの方だと大丈夫かというと、選択できるリソース範囲が違います。
無償で収まる範囲で作成していない場合は先ほどと同様に使い続ける事が出来ないため注意が必要です。
Windowsが選べない
Windowsはライセンス料の関係で無償で使う事はできません。
Windowsのチェックボックスにチェックすると上図のようなアップグレードを促すメッセージが出ます。
あくまで無償で使えるのは「Always Free対象」とマークがついているものだけです。
Ampereの注意点
こう書くとAmpereで使うとトライアルが切れても使い続ける事ができそうで良さそうではありますが、ここでも注意点があります。
使えるOS
AmpereではAlways Free対象であるCentOSを使う事ができません。
CentOSを選択した状態ですとシェイプ選択のチェックボックスがグレーアウトしてしまいます。
ubuntだと大丈夫でしたがなんででしょうか…
使えるリージョン
Always Free環境を申し込む時にホームリージョンを選択しますが、現在はその時に注意メッセージで東京リージョンはAmpereのリソースが逼迫しているようなメッセージが出ます。
試しに東京リージョンのAlways Free環境でAmpereインスタンスを作ろうとしたらやはりダメでした。
そこでリージョンを大阪に変えて作ろうとしたところ、別リージョンにアクセスするためには有料アカウントにアップグレードする必要がありました。
有料アカウントにアップグレードしても、Always Free対象のリソースだけ使っていれば課金は発生しないため、注意しながら使えば無償のまま使い続ける事ができます。
有償アカウントへのアップグレード方法
有償アカウントへのアップグレードは上部に常に出ている「アップグレード」を押すと申し込みページに飛びます。
申し込みページではクレジットカード情報を入力し、Pay As You Goの下の方のチェックボックスにチェックを入れ、「アカウントのアップグレード」ボタンを押下すると完了です。
上の図は申し込みを完了した後にキャプチャーしたものなので「アカウントのアップグレードは進行中です」と書かれています。
このようにアップグレードは数時間~数日程度かかるため、余裕をもって手続きをした方が良いと思います。
(私は丸2日かかりました)
アップグレードしないと色々と制限事項があるため、無償で使い続ける場合でもアップグレードする事をおススメします。
以上、Always Free環境の注意点でした。