こんにちは。リゾルバの 佐伯(yonyonsaeki) です。
Heroku Advent Calendar 17日目を担当します。
弊社の白石が15日目、齋藤が16日目、と共に3日間思い思いのテーマで書いています。
宜しければそちらもどうぞ。
僕自身はHerokuにはプリセールスのレイヤーで関わっていくことが多いため
今日は、技術的に深い話を考える前の段階で
そもそも「Herokuへの期待や価値・ユースケース」というのがどのように訴求されて
採用され、Engineerの皆さんへ案件として届くことがあるのか、
をざざっとご紹介していきたいと思います。
技術や細部の話ではなく恐縮ですが、
年の瀬ですし、ベーシック系の記事にも一定量の需要があると信じて書きます。
Herokuに求められていること・ユースケース
1. アプリケーションサービスの素早い立ち上げ
HerokuはAWSインフラサービス上に展開されたコンテナ型のアプリケーションプラットフォームで
各種の事例が証明するように(後述します)、本番レベルのスパイクでもスケール可能な足回りを
サービスとして利用することができるため
展開を考えているアプリケーションの構築のみに集中しやすくなります。
アイディアをすぐ形に、といった耳障りの良い言葉はよく聞きますが
実際、PMF前のスタートアップサービスや、大企業の新規事業など、
市場との対話(テストマーケなど)による段階的投資が前提となるようなフェーズとは
非常に相性が良いです。
ビジネスのスケールやサービス拡張の構想を見越したインフラ構成や技術選定、
といった部分はしっかりとCTO/VPoEを据えてエンジニアチームを組成できる頃には重要になってくるテーマですが
MVP展開や1stローンチの段階をいかに早く迎えるか、は優先度の高いビジネスニーズです。
事例
少し前のものになりますが、当時高校生CEOでも話題になった
レシート買取アプリ"ONE"もHerokuを活用してローンチされた、という記事を見ました。
構想して、作り切るまでのスピードの速さ、
全く読めないリリース直後のスパイクもスケールアップで乗り切る、
こうした事例が多い印象です。
引用URL:
https://www.salesforce.com/content/dam/web/ja_jp/www/documents/customer_stories/onefinancial.pdf
https://japan.zdnet.com/paper/20013025/30003073/#dl_start
(当時の記事なので、社名が違いますが現在はリリースから数年経ち現在のWED株式会社に社名変更されています。)
2. CRMと繋がるサービス基盤
提供側は当然サービスをローンチするだけでなく、グロースをしていかなければいけません。
そのために、機能をスピーディに追加していくだけでなく、その間離反を防止し、
ロイヤルになってもらうよう、提供サイドはユーザのことを理解し、
様々なサポートやマーケティング・コミュニケーションを適切に打っていく必要が出てきます。
サービスの提供システムとは別に、
バックエンドには必ず何らかのシステムや人が介在してそうした顧客接点側の
業務が構築される必要があります。
ここが滑らかに繋がるというのがSalesforceファミリーとしてのHerokuを活用する価値の高い部分です。
実体験、デモイメージ交え(Herokuじゃないですが)
こんなサイクルを回すことをイメージします。
実体験例として、個人的には乗り物のシェアリングサービスを手掛けた際の経験をよく思い出します。
乗車/返却といったコンバージョンがユーザ的にも提供サイド的にも主要な記録として残りますが
ログをよーく解析すると、特定エリアで常連利用してくれてる人が、
いつもの場所に車がないことが続いた結果離脱したことをみかけたり、
返却場所が埋まっていてできずに翌日高い料金を払わされていたり、
といったことが分かってきます。
運営側のリソースの配置先を最適化することや、近所の新規開設ステーションの案内、
1dayクーポンの配布などフォローコミュニケーションが適切です。
(gif動画は、Herokuからサービスの利用データが飛んできてる、というところからの
イメージでデータから分析かけてフォロー対象の抽出、Salesforceでの施策アサイン、裏でMAが走る、というイメージ)
CRMが繋がっていることで、
対象の分析、抽出、施策立て、配信までを統合的にオペレーションできる、という点は非常に有用でした。
さいごに
近年はDX文脈でのD2C、デジタルサービス化への取り組みも活発になってきました
メーカー系などで卸や小売を介在していたビジネスのお客様も
顧客接点をダイレクトにもちたいという、新しい取り組みは益々増えていくと思いますので
そんな時代にも役立つ、Herokuの良いところを少しでも好きになって貰えたら幸いです。
技術的なことをほぼ記載せずな回になってしまいましたが以上です。