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インスタンスタイプを変更したらネットワーク設定が初期化された件

Last updated at Posted at 2024-03-31

はじめに

弊社で運用しているWindowsインスタンスでネットワーク設定が初期化される事象が発生しました。

前提

・OSはWindows。
・IPアドレスはDHCP。
・ドメイン参加のため、DNSサーバは固定で、外部のNetwork内にあるActiveDirectoryサーバを設定しています。
・事象の発生直前に、ネットワーク設定関連の作業は行っていない
・直近の変更はインスタンスタイプの変更のみ

対応

インスタンスタイプの変更により、ネットワーク設定が変更されていることがわかりました。
インスタンスタイプを元に戻すと、ネットワーク設定も元に戻ることを確認できました。
事象はM4系からM5系などの世代変更で発生しますが、サイズの変更だと問題ありません。
弊社では作業前後で設定を比較し、スクリプトで再設定することで再発を防止しています。

原因

調査用に新たにインスタンスを作成し確認を行いました
EC2では、インスタンスの世代が変わると機器構成も変わるようです。
CPUが変わるため、チップセットなどの構成も変わるのはやむを得ない状況でしょう。

しかし、ネットワークに関しては、Windowsではデバイス単位で設定を管理します。
ipconfig /allコマンドで確認すると、以下のようになります。

m4.large(IP固定)の場合
スクリーンショット 2024-03-31 173711.png

m5.large(IPはDHCP取得)の場合

スクリーンショット 2024-03-31 174732.png

説明にあるデバイスが異なるため、OS上では別の扱いになります。
Windowsのデバイス一覧内でも、以下の表示になります。
非表示デバイスを有効にすることで、過去に使用したデバイスも一覧に残っています。

スクリーンショット 2024-03-31 175048.png

m4.largeを使用した場合に設定した場合は、Intel® 82599 Virtual Functionの設定が利用されますが、
m5.largeを使用した場合に設定した場合は、Amazon Elastic Network Adapterの設定が利用されます。
m4.largeからm5.largeへの変更では、Amazon Elastic Network Adapterの設定が使用されるため、設定がされていない場合は初期状態となります。

設定はレジストリ上でも確認可能です。
格納場所は以下です。
該当デバイスのフォルダを削除した場合は初期設定となります。

IPアドレスとDNSサーバの固定設定であれば、DHCP オプションセットの利用が簡単で良いと思います。

レジストリの設定は、インターフェース(ネットワークアダプタ)の設定です。
場所は以下の通りです。
\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters\Interfaces\

スクリーンショット 2024-03-31 204028.png

IPアドレスの設定は、以下に保存されます。
\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services
に保存されます

以下はm4.large(IP固定)の設定
スクリーンショット 2024-03-31 215208.png

以下はm5.large(IPはDHCP取得)の設定
スクリーンショット 2024-03-31 215238.png

注意事項

インターフェース(ネットワークアダプタ)の設定を確認すれば分かると思いますが、
ipconfigで表示される項目以外にも、MTUなどの設定もデバイスに基づいた設定となります。
ネットワーク設定の調整を行ったインスタンスに対して、インスタンスの世代を変更する場合は、引き継がれない設定があることに注意してください。

IPを固定する場合は、デバイス単位でのIP設定を行うため、OS上の複数のデバイスで同じIPを使用する事になり、以下のメッセージが表示されますが、問題ありません。

スクリーンショット 2024-03-31 215643.png

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