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はじめに

卒業論文の作成には膨大な手間と時間がかかります。しかし、ChatGPTを活用することでその負担を大きく軽減することができました。先行研究の調査から解析コードの作成、論文執筆に至るまで、幅広い場面で助けられた経験をこの記事で共有します。
学生の方やChatGPTの実用的な活用法を知りたい方にとって、参考になるポイントがあれば幸いです!

1. 先行研究の調査

卒論の基盤を作る上で、先行研究の調査は避けて通れません。しかし、膨大な文献量に圧倒されることも少なくありません。そこで、ChatGPTのGPTs機能を活用しました。

論文の要約生成

Google Scholar等で見つけてきた論文のPDFを自作の「論文要約GPT」に読み込ませ、"落合陽一式論文要約フォーマット"に則り要約を生成させます。このフォーマットは、以下の6つの項目で構成されています。

  1. どんなもの?: 論文の概要や背景、目的。
  2. 先行研究と比べてどこがすごい?: 研究の新規性や独自性。
  3. 技術や手法のキモはどこ?: 使用された技術や方法の要点。
  4. どうやって有効だと検証した?: 実験や評価方法、結果の簡潔な説明。
  5. 議論はある?: 結果に基づく考察や課題、限界点。
  6. 次に読むべき論文は?: 関連文献や次のステップとして参照すべき論文。

「論文要約GPT」に要約を生成させた後、詳細を知りたい箇所については本文を参照するという形で調査を進めました。結果として、膨大な文献を効率的に扱うことができ、調査効率が格段に向上しました。

落合陽一式論文要約フォーマットの詳細については、こちらの記事をご参照ください。

2. 研究方針の策定

研究テーマを具体化し、方向性を明確にするプロセスでもとても役に立ちました。ここからはo1モデルを利用しました。

  • テーマのブラッシュアップ: o1モデルには現時点でPDFアップロード機能がないため、1.で生成した先行研究の要約文を投げ、先行研究との差別化ポイントを考えながらテーマを具体的かつ実現可能な形に洗練しました。

  • 実験計画の立案: 実験計画の具体的なプロセスや手法を整理しました。先行研究で使用された手法を分析し、それを改良する方法や、自分の研究テーマに適用する方法を検討しました。

3. 実験(解析コードの実装)

今回の私の研究ではPythonを用いたデータ解析が主軸です。以下のプロセスで実験を進めました。具体的な内容は載せられないので雰囲気だけ共有します。

プロセスの概要

  1. 画像解析: データセットの前処理や解析アルゴリズムの設計。
  2. 解析を元に3Dモデルを出力: 画像データを基にした3Dモデルの生成。
  3. 3Dモデルの読み込み: 作成したモデルを視覚的に検証し、さらなる分析に活用。

具体的な実装の進め方

ChatGPTデスクトップアプリのVSCode連携機能(beta)を利用してPythonコードを作成。画像処理ライブラリや3Dモデリングツールを統合。期待通りに動作しない場合はプロンプトを調整して改良。

スクリーンショット 2024-12-26 18.48.20.png

GitHub Copilotの併用

ChatGPTに加えてGitHub Copilotも利用しました。特に/explainコマンドはAIが生成したコードを理解するのにとても役立ちました。学生なら無料で様々な機能が使えるのでおすすめです。

4. 論文執筆

論文執筆についてもChatGPTの力を借りて効率化しました。以下のような手順で進めました。

  1. 卒論フォーマットの用意: 教授からLaTeX形式のテンプレートを受け取り、基本フォーマットを確認。
  2. LaTeX環境の構築: VSCodeでLaTeX環境を整備。
  3. 執筆: これまでのプロセスで行ったやりとりの情報を踏まえた上でo1 + VSCode連携で卒論テキスト(texファイル)を生成。
  4. 修正作業: 卒論ドラフトを見せた段階で教授から受けた指摘をChatGPTに投げ、3.と同様に修正。

おわりに

研究から卒論の執筆まで、体感ですが約9割の作業はChatGPTがやってくれている印象です。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。利用する際は機密情報の取り扱いに十分ご注意ください!

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