はじめに
本記事では、C言語の基本的な概念を初心者にも理解しやすいように簡略化して説明します。環境構築などは他に優良な記事が豊富にあるので省略します。
開発環境
- Windows11
- Visual Studio 2022
プログラムを書く前に気をつけること
半角英数で書く
プログラムは半角英数で書きます。全角と半角は区別され、全角文字を使ってプログラミングすることは基本的にありません(一部全角文字が使える箇所もあります)全角文字でプログラムを書くとエラーが発生するので注意が必要です。
printf( "Hello" );
printf( ”Hello” );
全角スペースは見えないので特に注意が必要です。
拡張子
C言語の拡張子は.c
です。.cc
や.cpp
はC++の拡張子です。C++はC言語の機能も使えるため、正常に動作して見えるかもしれませんが、一部挙動が異なるので不具合の原因になります。
スペースや改行
C言語はフリーフォーマットな言語です。改行やスペースは文法的に問題がなければ自由に挿入することができます。例えば以下のようなプログラムを書いても正常に動作します。
#include <stdio.h>
int main(
void
)
{
printf(
"%d", 123
);
return 0;
}
読みやすく整える目的で使用するので、わざわざ読みにくくするようなことはしません。
最初のプログラム
以下の内容は画面に123を表示するC言語のプログラムです。
#include <stdio.h>
int main( void )
{
printf( "123" );
return 0;
}
プログラミングが初めての方には難しく感じるかもしれません。なので、以下の//が付いた行は気にしなくて大丈夫です。この部分は定型文のようなものなので、とりあえず書いておけばOKです。
// #include <stdio.h>
// int main( void )
// {
printf( "123" );
// return 0;
// }
プログラムの流れ
通常、プログラムは上から下へ処理されていきます。
int main( void )
{ |
| 上から下に処理
↓
return 0;
}
- mainからプログラムの処理が始まる。
- { ~ }の中の命令を上から下に向かって処理する。
- } で終了する。
関数呼び出し
C言語では関数を使って入出力処理(表示・入力)を行います。関数を使うことを関数呼び出しと呼びます。
関数にはプログラム内で特定の処理を行うための命令がまとめられています。例えばprintf
関数なら画面に文字を表示する機能です。以下の内容は実際のプログラムとそれを日本語にしたものです。
// 123を表示する
printf( "123" );
関数呼び出しは以下のような形式になります。
関数名( 実引数 );
- 関数は様々な種類があり、それぞれに名前が付けられている。
- 実引数は具体的な指示(パラメータ)
- 実引数の数は関数によって変わる(無いものもある)
コメント
コメントはプログラムに付ける注釈です。コメントはコンパイルの対象にならない(プログラムとして認識されない)ので、プログラムの説明に使われます。また、コメント内では日本語を使うこともできます。
C言語の場合はブロックコメント/* ~ */
と1行コメント//
があります。
/* Helloを表示 */
printf( "Hello" );
// Worldを表示
printf( "World" );
ブロックコメントは/*
から始まり、*/
までの間がコメントとして扱われます。改行などもOKなので長文のコメントを書く時などに使えます。
/*
このプログラムはサンプルプログラムです。
*/
printf( "Hello" );
ブロックコメントの中にブロックコメントを書かないでください。/*
と*/
で1つのペアとなるため、*/
が出現した時点でコメント範囲が終わってしまいます。
/* 文字を表示 /* Hello */ */
printf( "Hello" );
1行コメントは名前の通り、1行だけコメントになります。//
の後ろがコメントとして扱われます。
// 表示
printf( "Hello" ); // Helloが表示される
コメントの記述を心掛けてください。最初は何を書けばよいのか迷うかもしれませんが、プログラムを他人に説明する場合にどのように伝えるかを想像してみると書きやすくなると思います。