#はじめに
モチベーションクラウドシリーズでデザイナーをしている辻井です。
今日は、普段協働するエンジニアに伝えたい「感謝」と「謝罪」を、デザイナー目線でまとめてみます。
エンジニアに実際に言われた言葉を紐解きながら、スムーズな連携のポイントを探っていきます。
#エンジニアへの「ごめんなさい」
###第3位『このデザイン、実装とギャップあるんですけど、どうします?』
デザインデータの整備が不十分だと、実装内でもボタンサイズに不整合が生じたり、
実装前のデザインと現実装にギャップが生じたりします。
ギャップの数だけ確認が必要となり、エンジニアにも負担をかけてしまうことに…。
(対策)
・一番の理想は、不整合がないデザインデータを作ること
・上記が直近難しい場合は、実装とのギャップをデザイナーが把握した上で、
「何を正のデザインとするのか」を事前にコミュニケーションしておく
###第2位『そろそろデザインFIXして欲しいです…』
想定以上にデザイン工数が膨らみ、デザイン納期を過ぎてしまった場合、
後工程の開発は完全にストップしてしまいます。
ワイヤーフレームなどをもとに、設計や大枠の開発は着手できても、
ディティールの開発には完成したデザインが必要不可欠。
開発上、非常にクリティカルで、ご迷惑をおかけしてしまいました…。
(対策)
・工数見積もりの精度を上げた上で、バッファを組み込んでおく
・最終完成に至るまでのマイルストンを定め、事前に共有しておく
###第1位『ここ、検討漏れかもです…。デザイン作れそうです?』
第2位とも繋がってきますが、開発が佳境になったタイミングでの検討漏れは致命的。
デザインフェーズでの見落としや考慮漏れが原因なので、
申し訳なさもひとしおです…。
(対策)
・デザイン完成のタイミングで、検討漏れがないかレビューを入れる
・画面一覧を活用し、デザインフェーズで検討漏れをなくす
→以下の記事も、ぜひご参照ください
###まとめ
デザインのスピードとクオリティが、そのまま開発の質を左右します。
だからこそ、「遅延」や「抜け漏れ」は開発全体に大きな影響を与えてしまいます。
デザイナーとしては、
・想定と検討の幅を広く持って、デザインを進めること
・「いつまでに」「何を」「どこまで」完成させるのか、マイルストンを定めること
・バッファを設けて作業を進め、進捗の管理・共有を怠らないこと
が大事になってきます。
エンジニアからも、上記の視点を持ってデザイナーとコミュニケーションを重ねることで、スムーズな連携・開発を実現できるはずです。
#エンジニアへの「ありがとう」
###第3位『なんか困ってます?壁打ちしましょうか?』
ともすると、「デザインはデザイナーの仕事」となりがちですが、
エンジニアとの壁打ちでブレイクスルーが起こることは少なくありません。
データ構造上の制約から、物理的に不可能な仕様を潰したり、
既存のページやデータベースを踏まえて画面構成を提言してくれたり、
エンジニアと話したからこそ気付けることがたくさんあります。
もちろん、効率的で生産的なプロセスを実現するための分業ですが、
時に役割や職種を横断した対話が大きな突破口になります。
「柔軟な越境」をぜひ意識してみてください。
###第2位『ユーザー的にはこっちの方が嬉しくないですか?』
デザイナーがUX/UIデザインを作り、エンジニアが開発をする、
というのが一般的なプロセスになっているケースが多いと思います。
だからこそ、「本当にこれがユーザーへの最適解なのか?」について、
エンジニアから質問や提案をもらえるのは、とても貴重な財産になります。
デザイナーとしては、自分の知見と思考の中でベストを尽くしていても、
気づけていない観点や視点も必ず存在しています。
「ユーザー視点」「アウトカム志向」を持って、一緒に価値を探究できるのは、
チームとしても理想的な姿ではないでしょうか。
###第1位『超粗いですけど、実装しちゃいました!』
今年、実際に何回もエンジニアチームが実践してくれた取り組みで、
本当に感謝しているのがこれです。
デザインのA案とB案で意見が割れているときに、
「動く環境で見れた方が早いと思うので、開発環境に実装しました!」
と素早く動いてくれて、現物を見ることで議論が一気に進みました。
もちろん、デザインデータを見て確認することもできるのですが、
実際の環境で動かすことで見えることも多かったので、超ありがたかったです。
#終わりに
改めて振り返ってみると、プログラムをゴリゴリ書いて実装するのに加えて、
「このデザインがベストなのか?」「どうすれば価値を最大化できるのか?」といった
大きな問いに共に向き合ってくれた時、本当にありがたく、心強かったです。
逆に、自分から開発やプログラミングの領域に踏み入って、
サポートや提言をすることは全然できていなかったなぁという反省にもなりました。
情報設計やデータ構造の整備などをもっとしっかりと学んだ上で、
エンジニアからもより多くの「ありがとう」をもらえるデザイナーを目指していきます。