はじめに
LINEグループで流れてしまう情報をまとめる、情報共有ツールを探しています。簡単なところだと、LINEノート。でもこれも結局タイムラインで、ゆっくり流れていくし、構造的にドキュメントを管理できない。
Notionは、10名まで無料で使えるとのことで、ありがたく使っていたら、1,000ブロックまでという上限があることに気づきました。ブロックとは、文字を入力しているとドラッグ&ドロップできる、クリリンのおでこのマークのようなあの単位です。
箇条書きの「・」も1ブロック。つまり、1回改行すると1ブロック消費する。
例えば、1ページ内で20ブロック消費するとしたら、50ページまで。50ページ!? 計算間違いかと思ったけど合ってます。
「気軽にどんどん書いて情報共有漏れをなくしましょう」という目的なのに、50ページという上限では無理。まさにお試しでした。
なお、有料プランに移行すると無制限になりますが、1,650円/月/人(2025/7/3時点) ということで、かなり高額(特に/人
が)なので、スコープから外れます。
前置きが長くなりましたが、そのような背景から、Notionに代わるサービス を探しました。
代替サービスの調査
- 条件
- 10人程度のチーム内の情報共有で、他者へは公開しない
- wikiのような使い方で、メンバー各々が更新できる
- 無料で使い続けられる
- スマホで使いやすい
- アカウント・パスワードの共有は嫌
以下では、「はじめに」で除外したLINEノート、Notionも含めて特徴を書いてみます。
1. LINEノート
LINEの延長
LINEグループで情報共有するときの最初の選択肢。
メリット
- LINEという慣れたツールに付いている機能なので、参入障壁がとても低い
- スマホでも見やすい、投稿しやすい
デメリット
- 構造的・階層的に情報を整理できない
- 結局時系列なので、LINEグループで高速で流れるチャットに比べ、少し低速で流れるチャットというだけで、結局流れる
結論:却下
- 階層的に整理したい
- 流さず止めて、メンテナンスしたい
2. Notion
無償版はお試し
情報共有機能、カレンダービューや看板ビューなど、機能は豊富。使いやすい。
メリット
- 使いやすいUI、ビューが豊富
- 部分的に一般公開することもでき、簡単なホームページになる
- 10名まで無償
- 正確には、最初のオーナーを除いて10名、つまり11名かもしれない
- AIは、使えるなら便利
デメリット
- 無償版の場合、チーム利用では1,000ブロックまでの制限
- 個人利用の制限はない
- アカウントを共有して使いまわせばという案も出るが、嫌
- 個人利用の制限はない
- 有償版の一番安いプランでも、
1,650円/月/人
(2025/7/3時点) - AIの利用は、無償版では非実用的
- 例えば、表の中のドキュメント要約。自動化はできない。手動でやるにしても、30回の呼び出し/日の制限がある。使い方をAIに質問するのも1カウント。
結論:却下
- 無償版の1,000ブロックの上限にはすぐ到達
- 有償版は高い
3. Google Workspace Essentials Starter
ファイル共有の便利ツール
個人のGoogleアカウントのGoogle Driveに置いたファイルを共有するとき、共有先に「チームメンバー」を選択できる機能。このサービス専用のストレージが新たにもらえるわけではないし、共有ドライブのように整理するフォルダは与えられない。
「チームメンバー」のメンテナンスをすることで、追加されたときに共有ドキュメントが見えたり、逆に外れたら見られなくできる。
メリット
- 無料
- メンバーの追加/除外の対応が楽
- Google Spread Sheetsなど、使い慣れたツールを使う
デメリット
- 共有ファイルが多くなると、雑然とする。整理できない
- あるドキュメントオーナーがチームから外れるとき、そのドキュメントは見えなくなる。オーナー移譲を逐一する必要がある
- 個人の空き容量を使う(作りたくない人、作れない人が出る)
結論:却下
- 階層的に整理したい(LINEノートと同じ)
- ドキュメントを共有するときの、ショートカットのようなイメージ
4. Asana
プロジェクト進行ツール
スケジュールやその1要素であるタスクなど、プロジェクト(ゴールに向かって作業を積み上げる)のためのツール。
ドキュメントは、タスクに紐づくドキュメントとなる。
メリット
- 15名まで無料
- タスク管理には向いている
デメリット
- wiki的な使い方とは外れている
結論:却下
- wikiのように止まった情報共有の方が、優先度は高い
- タスク管理もしたいけど、表さえあればなんとかなる
5. Slite
Notionを意識した、Notionライクなサービス
一番安いプランは、$8/member/month。
メリット
- 無償プランで、ユーザー数は無制限
デメリット
- 無償プランで、50ドキュメントまで
結論:却下
- 機能も、無償の制限や料金も、大体Notionと同じ
6. ClickUp
Notionと同様にオールインワンシステム。プロジェクト管理、タスク、ドキュメント、Wiki、CRMなどで利用可能。
プロジェクト管理とタスク管理に強みを持つ。
メリット
- Notionとよく似ている
- タスク管理とドキュメントが明確に分かれている
- タスク自体を、カレンダー・看板・ガントチャート・テーブルなどのビューで見られる
デメリット
- 無料のストレージの容量が100MBまで
- ファイルはGoogle Driveに置いて、リンクを貼ればよい
- 無料だと、Doc(wiki)サイトが1つだけ
- ページの制限はない
- 機能が多く、慣れるまで時間がかかる
- 特に最初の抵抗感・入りづらい圧が強い
- すべて英語
- ドキュメントのExportはできない模様
結論:ありかも
- 慣れればNotionとほぼ同じ
- Notion + Asana?
- ダッシュボードに、タスクや会議予定などが並び、今日やるタスクがわかりやすい
7. Quire
タスク管理に強く、軽量な共同ドキュメント機能も少しできる。
純粋なWiki(階層化・ナレッジ蓄積)用途は弱い。
メリット
- タスク管理は強い
- 一覧、カンバン、テーブル、ガントチャート、カレンダーなどのビューの切り替え
- 見た目がすっきりしていて、わかりやすい
- 日本語対応している
デメリット
- 階層化したドキュメントの整理はできない
- ドキュメント名を、1階層のタブ形式で横並びに並べるから、すぐいっぱいになる
- タスクにドキュメントを紐づけるタイプ(Asana)
- エディタに不具合?日本語だけかも
- ReadMe的なページで、
**
で区切った文字が太字にならず、**
が表示されている -
#
で始めてもH1にならない
- ReadMe的なページで、
- 無償では、「プロジェクト」が8つまで
結論:却下
- ドキュメント単体での整理は必須
8. Micrsofot OneNote
メリット
- 10名まで無料
- 人によってはOneNoteを使った経験があり、抵抗感が薄い
デメリット
- Microsoftアカウントが必要
結論:却下
- Microsoftアカウントの作成は抵抗感がある
- 何かと紐づけたがる
- ストレージはGoogle関連にしたいので、共存が難しい
9. BookStack
セルフホストのWikiサーバー
メリット
- セルフホストなら無料
- 構築にエンジニアリングスキルが必要なのは、最初だけだからok
- 機能は豊富だが、イメージしやすくシンプル
- 日本語対応
デメリット
- セルフホストを立てる場所に、お金がかかる
- インフラエンジニアに何かあったとき、対応できない
- 階層がわかりづらい
結論:却下
- セルフホストは、リスクがあるため(今のところ)採用しない
10. Outline
Notionに似た画面。
セルフホストするなら無料。
メリット
- セルフホストなら無料
- 構築にエンジニアリングスキルが必要なのは、最初だけだからok
- SaaSでも、そんなに高くない
- $10/月
-
/人
がない!
-
- 10人まで
- $10/月
- 機能は豊富だが、イメージしやすくシンプル
- 日本語対応?(未確認)
- Markdownドキュメントをインポートできる
- web公開ができる
デメリット
- セルフホストを立てる場所に、お金がかかる
- インフラエンジニアに何かあったとき、対応できない
結論:却下
- セルフホストは、リスクがあるため(今のところ)採用しない
まとめ
意外と多くて時間がかかりました🤣
まずは、ClickUp をしばらく試してみようと思います。
ではよき情報共有を!