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自由と責任のバランスを実現する:Netflixのカルチャーメモが示す新たな指針を見てみよう。

Last updated at Posted at 2024-07-18

こんにちは、KDDIアジャイル開発センターのVPoE 岡澤です。
今回は、Netflixが最近更新したカルチャーメモについてお話ししたいと思います。このメモは、Netflixの企業文化を理解する上でとても重要なドキュメントであり、私たちのアジャイル組織にも多くのヒントを与えてくれます。

2009年に公開されたNetflixのカルチャーメモは、企業文化の新しい基準を作り、多くの企業に大きな影響を与えました。このメモでは、従業員に自由と責任を与えることで、創造性と生産性を最大限に引き出すことを目指しています。その結果、Netflixは優れた人材を集め、維持し、革新的な企業文化を築き上げました。他の企業もこのカルチャーメモから学び、独自の企業文化を作る際の参考にしています。

学ぶべきポイント

最新(2024.6)のバージョンアップポイントを簡単にまとめ、カルチャーメモから学べる点と各組織に活かせるポイントを紹介します。

詳細を確認したい方はこちらからどうぞ。
https://jobs.netflix.com/culture?lang=English

バージョンアップポイントのまとめ

Netflixのカルチャーメモは、以下の点でバージョンアップされています:

  • 意思決定の促進: 社員が自らの判断で行動できるよう、意思決定を積極的に促す文化を強化。
  • 情報のオープンな共有: 情報を広く、オープンかつ丁寧に共有することで、透明性を高める。
  • 率直なコミュニケーション: 直接的で率直なコミュニケーションを奨励。
  • 優れた人材の確保: 常に優秀な人材でチームを構成し続ける。
  • ルールの最小化: ルールを極力作らないことで、柔軟な対応を可能にする。
  • インクルージョンとダイバーシティ: 多様性を尊重し、包括的な環境を作ることを重視。
  • 持続可能な成長: 短期的な成果だけでなく、長期的な成長を目指す。
  • 従業員のウェルビーイング: 従業員の健康と幸福を重視し、バランスの取れた働き方を推奨。

主要な変更点とその意義

1. プロセスよりも人

「プロセスよりも人」は、従業員が独立して行動する自由を維持しつつ、責任感を強調しています。これは、Netflixが引き続き従業員に大きな自由を与えつつも、効果的なプロセスとそうでないプロセスを区別することを求めていることを示しています。また、この理念は、プロセスよりも人を優先し、ずば抜けて責任感を持った人材(Unusually Responsible Person)が重要であることを示しています。

2. コアプリンシプルの強調

新しいカルチャーメモでは、「ドギドキするほど面白い (Uncomfortably Exciting)」や「素晴らしく、常により良く(Great and Always Better)」といったコアプリンシプルが強調されています。これらは、Netflixが革新を追求し続ける姿勢を示しており、常に改善を目指す文化を反映しています。

3. 多様性と包摂性の強化

今回の更新では、多様性(Diversity)と包摂性(Inclusion)の重要性がさらに強調されています。Netflixは、異なる背景や視点を持つ従業員が集まることで、より豊かなアイデアと創造性が生まれると考えています。これにより、全ての従業員が自分らしく働ける環境を提供しようとしています。

カルチャーメモからの学び

1. 自由と責任のバランス

Netflixの「プロセスよりも人」というアプローチは、従業員に自由を与えることで、創造性とイノベーションを促進しつつ、ずば抜けて責任感のある人(Unusually Responsible Person)、つまり自発的で自己認識力や自己管理能力が高い人材である必要があります。アジャイルを推進するチームにおいても非常に重要な要素になります。

2. オープンなコミュニケーション

オープンなコミュニケーションは組織の健全性を保つために不可欠です。私たちも、定期的なフィードバックとオープンな対話を通じて、チームのパフォーマンスを向上させることができますね。
このベースには、チームメンバー、顧客、パートナー企業に対して尊敬や謙虚から始まることがとても大切です。

3. 継続的な改善

「素晴らしく、常により良く(Great and Always Better)」については、私たちのアジャイル開発の根幹にある継続的な改善の精神や常に現状に満足せず、より良い方法を模索し続ける姿勢を持ち続けることが重要です。誰かが改善するのではなく、率先して改善し続けることのが大切ですね。

4. 多様性と包摂性の強化

多様性と包摂性の強化は、私たちの組織にも適用できる重要なポイントです。異なる背景や視点を持つメンバーが集まることで、より豊かなアイデアと創造性が生まれ、イノベーションが促進されます。

各組織へ活かせるポイント

1. 自律的な意思決定の促進

社員が自らの判断で行動できる環境を整えることで、迅速な意思決定と高いモチベーションを実現できます。これには、情報のオープンな共有と透明性が不可欠です。今回は、実現にあたり個人のずば抜けた責任感が必要と強調していますね。

2. インクルージョンとダイバーシティの推進

多様性を尊重し、包括的な環境を作ることで、組織全体のイノベーションを促進します。これにより、より多様な視点を取り入れた意思決定が可能となります。こういった点もマインドフォロー含めて組織として加速していくようにしていきたいですね。

3. 持続可能な成長とウェルビーイングの重視

短期的な成果だけでなく、長期的な成長を目指し、従業員の健康と幸福を重視することで、持続可能なビジネスが実現できるので、視座のアップダウンと時間軸の行き来がとても重要ですね。

結論

Netflixの最新のカルチャーメモは、重要なことをギュっとまとめて記載しており、私たちにとっても多くの学びを提供してくれます。自由と責任のバランス、オープンなコミュニケーション、継続的な改善、そして多様性と包摂性の強化の重要性を再確認し、常に進化し続ける企業文化を築いていきましょう。

詳細を確認したい方はこちらからどうぞ。
https://jobs.netflix.com/culture?lang=English

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