OpenChain Japan WG 教育資料サブグループのリーダー 岩田です。
教育資料サブグループのこの1年の活動をご紹介します。
活動状況
先ずは、OSS教育コンテンツに関して、各社の現状について議論しました。
・既にコンテンツを作成済みの企業もある。
・新規にコンテンツを作成する場合、多大な工数が必要。
・コンテンツ保有企業も定期メンテ、拡充に工数が必要。
・サプライチェーンには、大企業、中小企業、SIビジネス企業、製品製造ビジネス企業など
バラエティに富んでおり、OSSの利活用レベル/教育レベルも様々と推定。
・その他、各社の教育コンテンツの種類や概要、コンテンツの更新と課題、
提供形態(e-learning,座学他)と時間、他についても議論。
そこで、教育コンテンツをオープンなコミュニティで各社連携して開発することにより、
⇒ コミュニティの力を活かし実ビジネスにリアルに役立つ教育コンテンツ
を開発し提供する事が可能になると考えました。
・コミュニティの中で各社の賛同を得てコンテンツを開発
・コンテンツ拡充、若しくは必要なところを持ってくる事が可能
・各社の教育事例を一部オープンに出来れば活用可能
上記のもと、どういう教育コンテンツを作るか?を議論しました。
下記の候補について検討し、
(a)コミュニティ活動向け教育資料
(b)ソフトウェア開発委託先向け教育資料
(c)インナーソース向け教育資料
(b)が共通の必要性や多くの賛同が得られたので、(b)について目次、概要の纏めをスタートしました。OpenChainのカリキュラムやリーフレットを参考に、メンバーの意見を入れて目次、概要を纏めました。
基礎編
1章:OSSと知的財産権の基礎
2章:OSSライセンスの基礎
3章:ライセンス違反の事例
4章:OSS採用時の検討事項
5章:受発注時のライセンス情報の提供
基礎編では、特にOSSの使用が初めての方向けに、”OSSとは”、”ライセンスの基礎と必要性”、”受発注時にお願いしたい事”について、事例も含め織り込む事としました。
応用編
1章:OSSライセンスの調査
2章:ライセンス義務の履行
3章:SBOM
4章:脆弱性への対応
応用編では、OSSに関連する実務に対応する上で必要な観点を挙げて、具体的な実務がイメージ出来る様、参考例や一般的な事例を織り込む様にする予定です。
実際、基礎編が概ね完成して眺めてみると、メンバーから『特に利用対象を限定する必要無し』『OSSライセンスの基礎を全般的に学ぶのに有効』との意見が聞かれました。そこで、当サブグループで過去に作成した教育コンテンツのタイトルとの整合も鑑み、タイトルを
『ソフトウェア開発委託先向け教育資料』
↓
『OSS教育資料(サプライチェーンリスクマネジメント・バージョン)ライセンス基礎』
に変更しています。
OSS教育資料(サプライチェーンリスクマネジメント・バージョン)ライセンス基礎
既に、pptxファイル版をOpenChain Japan WG のGitHubで公開中です。
https://github.com/OpenChain-Project/OpenChain-JWG/tree/master/Education_Material/Training
皆さんからの誤りの指摘、コメント等、大歓迎です。
OSS教育資料(サプライチェーンリスクマネジメント・バージョン)応用(仮称)
現在、当サブグループで作成中です。出来上がり次第、同じGitHubで公開予定です。
興味のある皆さんの参加、大歓迎です。
おわりに
以上、OpenChain Japan WG教 育資料サブグループのこの1年の活動について簡単に紹介しました。現在、応用編の作成とレビューを行っています。皆様の参加をお待ちしています。