M5 Atom S3 で発生するいくつかの問題
やっと在庫が復活した M5Stack 社の Atom S3 を入手して、使ってみましたが、まだ環境が整っていないようで、次のような問題が発生しました。
macOS 上(AppleシリコンのMac)で発生した問題
M5Berner で UIFlow用のファームウェアが書き込めない
シリアルポートは /dev/tty.usbmodem1101
がそれらしいので選択して書き込もうとするも、エラーで書き込めない(S3は少し反応している)
Arduino IDE では、コンパイル時にエラーになる
シリアルポートは上記と同じものを選択、ボードは M5 Atom S3
を選択して「接続」と出ているが、コンパイルしようとすると、次のエラーが出る。
bash: /esptool: No such file or directory
exit status 127
Compilation error: exit status 127
仕方なく、Windows機で試してみた結果
Windowsでは、Arduino IDE で無事スケッチが書き込めて普通に使えた。
ただ、書き込むたびに、ポートとボードを選択し直す必要があります。
Windows機でも発生する問題
UIFlowが使えない
M5Berner での書き込みはできるのだが、API-Key が表示されず、UIFlowと連携できない。
(S3のUIFlow はまだ、アルファー版のようなので、今後に期待する)
購入時に入っていた状態に戻す方法
購入してすぐにUSB-Cに接続すると表示されるサンプルプログラムに戻すには、
本家サイトに書き込み用アプリ(Windows版のみ)が用意されています。 http://docs.m5stack.com/en/core/AtomS3
の、Related Link にある、
"AtomS3 Demo Easyloader Download"
をクリックしてダウンロードできます。
おまけ
M5Berner で UIFlow 用のファームウェアを書き込むと、なぜかシリアルポートが変更になり、その後、何もできなくなって困りました。
これを解決するには、リセットボタンだけではダメで、リセットボタンとボタンA(画面)を同時にクリック・ホールド(2秒くらい)してリセットボタンを先に放すことで、画面表示が無くなり、元のシリアルポートが使えるようになりました。
先達のコメントを歓迎します
S3を使い始めたばかりで、つまづいたことを書きましたが、「これで解決するよ」など先達のコメントを歓迎します。
上記の問題は、本家のサポートサイトに送りましたので、回答があり次第、ここで共有しようと思います。
【追記】 M1 Macで M5Berner で書き込めるようになった。
M5Stack社から返信があり、次の手順でUIFlowの書き込みができました。
本家サイトの AtomS3 の説明ページにちゃんと書いてあったのでした。
”Reminder: If you need to burn the firmware, please press and hold the reset button (about 2 seconds) until the internal green LED lights up, then you can release it, at this time the device has entered download mode and waited for burning."
- リセットボタンを長押し(約2秒、内部の緑色LEDが点くまで)
- 書き込み用のポートが現れるので、それを指定して書き込み
UIFlow はオンライン版の UIFlow 2.0 を使う
Atom S3 は専用のオンライン版UIFlowを使う
URLは https://uiflow2.m5stack.com/ を使う。
USBで接続後、UIFlow 2.0 でログインするとS3を選択できるようになる。
【追記】M1 Mac上 Arduino IDE でS3が使えるようになった
設定が不足していたようです。
これで、M1 Mac mini では改善しましたが、M1 MacBook Air では改善しませんでした。
→ 念の為、 ~/Document/Library/ 以下のファイルを削除して、必要なライブラリーをインストールしなおしたら、問題が解決してコンパイルができるようになりました。
ボードの追加
Arduino IDE 設定の「追加のボードマネージャのURL」に
https://m5stack.oss-cn-shenzhen.aliyuncs.com/resource/arduino/package_m5stack_index.json
を追加して、ボードマネージャで M5Stack をインストールします。
ライブラリーの追加
M5AtomS3 ライブラリーをインストールするのですが、エラーがありました。
私の場合、Adafruit のものが邪魔しているとのエラー(白文字なので読まなかった)が出ていたので、以下の二つをフォルダーごと削除して、インストールしなおしました。
~/Documents/Arduino/libraries/Adafruit_Sensor
~/Documents/Arduino/libraries/Adafruit_Unified_Sensor
これで無事、コンパイル、書き込みができました。
これらの躓き情報が、誰かの役に立てば嬉しい。