解決したい問題
- Apple Pages では、__インライン__で図表(外部ファイル)を挿入すると、その外部ファイルオブジェクトの周囲を複数行のテキストに回りこませることができない。HTMLでいえば、
<img>
タグのalign="right"
やalign="left"
的なことができない(と思う)。
- 挿入したファイルの右寄せ、左寄せなどもできず、文字どおり、挿入したカーソル位置に "インライン" でファイルが表示されるだけ。
- __テキスト折り返し__の設定をインラインにせず、__オブジェクトの配置__を「テキストと移動」としておけば、図表オブジェクトを任意の位置に配置して、テキストの回り込みも実現できるが、テキストを編集した場合の図表オブジェクトの移動が「そこじゃない」となる場合が、多く、結局その都度調整しなおすことになる。
とりあえず実現する方法
図形を右寄せしてテキストを回り込ませる例
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図表を挿入する部分の前後を改行して独立した1行とし、テキストを回り込ませたい側にスペースを入れておく(図表とテキストの間隔調整用)。(この行の__間隔__は、__固定値__などの絶対値は用いず、1行など__行__単位で指定する)
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テキストボックスを作成し、インラインで図表のある行に配置する。テキストボックスの幅を調整して、テキストボックス、スペース1文字、図表でこの行が左右いっぱいになるようにする。
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周囲のテキストとレイアウトを揃えるため、テキストボックスの__テキストインセット__を 0 pt に設定する。(テキストボックスを選択→レイアウトタブ, 下図参照)
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図表ファイルの大きさや、テキストボックスに入れる文章の量を調節するなどしてレイアウトを整える。
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Pagesの画面だと、地のテキストとテキストボックス内のテキストのウェイトが違って見える(テキストボックス内のテキストが痩せて見える)が、これはPagesの画面表示の仕様で、PDFなどに出力すれば差違がないことを確認できる。
テキストボックスと図表オブジェクトの上下配置を揃える
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これを上揃えにしたり、任意の高さに配置するには、オブジェクトが挿入されているテキスト部分(図表オブジェクトそのものではなく、それが配置されているテキスト範囲)を選択して、__ベースラインの位置__を調整する。(選択後 スタイルタブ→フォントの歯車ボタン)
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テキストと図形の間隔は、間に入れたスペースの文字サイズで調節する。スペースの代わりにタブを用いた方が行儀が良いかもしれない。
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図形を左寄せする場合も、基本的に同じ。
限界
- テキストボックスに入れるテキストを段落単位などにしておかないと、結局、テキスト編集に伴う微調整は発生し、あまり効率は改善しない。
- なので、物語のような段落が長くなるような文書では効果は薄いと思われる。
- 短文の箇条書きを中心に構成されるマニュアルのような文書では、「テキストと移動」よりはかなりレイアウトの崩れが軽減され、それなりに重宝する。