背景
- Canvas LMS内の採点システムは、各問題に配点を設定して合計するだけ、という単純な設定しかできない。
目的
- Canvas LMS で行ったオンライン試験(クイズ)の結果をダウンロードし、Canvasの外で採点を行う。
- 採点結果をCanvas LMS にアップロードし、「成績 Grade」で確認できるようにする。
- 履修者は自分のスコアだけを確認できる。
- 担当教員は、履修者のスコアを一覧できる。
方法
結果のダウンロード
- REST APIを使うとけっこう面倒。個別の問題に対する受験者の回答(答案)にたどりつくまで、インスタンスからインスタンスへと何層ももぐっていく必要がある。
- GUIからダウンロードする方が簡単。
- 各クイズのページ → 「クイズの統計情報」 → 「受講生分析」 から CSV 形式でダウンロードできる。
- クイズの統計情報をクリックすると、「クイズの概要」というページに遷移する。このページの URL は
/courses/{コースID}/quizzes/{クイズID}/statistics
- クイズID と 課題ID は異なるので混同しないように注意。
- クイズの統計情報をクリックすると、「クイズの概要」というページに遷移する。このページの URL は
- CSV ファイルには、受験者の各問題のスコアと回答が含まれる。
- ただし、回答の内容は完全に分かるのは、1問1答形式の問題のみ。複数回答の問題に関しては不完全な情報になる。
- 各クイズのページ → 「クイズの統計情報」 → 「受講生分析」 から CSV 形式でダウンロードできる。
採点結果のアップロード
課題をつくる
- Canvas LMS 上に結果を通知するための課題を新しくつくる。以下、結果通知課題 と呼ぶ。
- 「提出物のタイプ」を「提出なし」に設定する。(履修者には対応を求めない)
- 「点数」には、採点基準に合わせて満点の数値を記入する。
アップロード用のCSVファイルをつくる
- 「成績 Grade」ページの「操作」→「エクスポート」から課題の採点結果を CSV ファイルでアップロードできる。
- CSV ファイルのテンプレートとして使うために「成績 Grade」ページから成績をエクスポートする。CSVファイルがダウンロードされる。以下、成績 CSV ファイル と呼ぶ。
- 成績 CSV ファイルのバックアップを取る。あるいは、コピーしたファイルで以下の作業を行う。
- 以下の作業で、誤って上書きしてはならない情報を上書きしてしまった際に復元するためにバックアップをとっておくのは非常に重要。
- 成績 CSV ファイルの内容を確認し、1行目に結果通知課題の名前の入った列があることを確認する。課題名の末尾にカッコ書きで付いている数字は 課題ID
- 該当する列が含まれていない場合には、テスト受講生の成績欄にダミーでスコアを書き込むなどして再試行してみる。(精確な条件は未確認)
- 成績 CSV ファイルから、別の課題や、課題グループごとの総合点など、今回の作業で上書きしない情報が記載されている列をすべて削除する。
- ただし、1列目から、セクションの列(5列目あたり)まではそのまま残す。
- 結果通知課題の名前の入った列は残す。
- 結果通知課題の名前の入った列に各履修者のスコアを記載する。
アップロード(Canvas LMS にインポート)する
- 「成績 Grade」ページの「操作」→「インポート」から加工済の成績 CSV ファイルをアップロードする。
おしまい
- 成績 CSV ファイルの6列目にあたる列の名称(1行目)を存在しない課題名に設定すると、その名前の課題が新たにつくられて、そこに流し込まれるようですが、試していません。
- その場合、課題IDは不要