UbuntuやMacOSのルートディレクトリ直下に存在するファイルは短縮形で書かれていて,読み方や役割を正確に把握していなかったので,調べてまとめる.
ちなみに実際のルートをtreeコマンドで表示するとこんな感じ(Ubuntu 14).
$ tree -L 1 /
.
├── bin
├── boot
├── build
├── dev
├── etc
├── home
├── lib
├── lib64
├── lost+found
├── media
├── mnt
├── opt
├── proc
├── root
├── run
├── selinux
├── sbin
├── srv
├── sys
├── tmp
├── usr
├── var
/bin
読み: ビン (スラ・ビン)
コンピューター全員で用いる基本的なバイナリファイル(実行ファイル)を格納するディレクトリ.binはBinary Codeのこと.OSの働きの根幹に関わるような役割をもつコマンドが入っている.(ユーザが新たにインストールすることは,推奨されていない)
類似のディレクトリに,/usr/bin
, /usr/sbin/
などがある.前者はユーザが一般的に使用するコマンド(git, vim, emacs, etc),後者はシステム管理コマンドを保存する.
ログインしているユーザに依存するプログラムやツールを作った時は,~/bin
($HOME/bin
)に置くことが推奨される.
ちなみに,cd
やpwd
コマンドは,内部コマンドと呼ばれるシェルの機能として提供されている.
/var
読み: ヴァー
常に変化するファイルを格納するディレクリ./var/log
や/var/spool
など,各種システムログファイルや,プリンターやメールシステムのスプールデータ,キャッシュデータなどが保存される.意味的には/tmp
と同じだが,こちらは再起動しても消去されずに残り続ける.
/lib
読み:リブ
/bin
や/sbin
のコマンドの実行に必要なファイルが配置されている.共有ライブラリの保存場所.64bit用の共有ファイルは/lib64
というディレクトリにある.
/lost+found
読み: ロストファウンド
オプション,システムのバックアップや復元用のファイルが格納される.意図しない再起動やシャットダウン時に利用される.
/boot
読み: ブート
ブートに必要なファイルが格納されている.
/home
読み: ホーム
オプション.ユーザのホームディレクトリ
/proc
読み: プロック
プロセスIDのついたディレクトリが配置される.プロセス独自の情報を格納することからプロセスディレクトリと呼ばれる.psコマンドなど.
/root
読み:
オプション.root用ホームディレクトリ
/sbin
読み: エスビン
再起動やファイルシステムの操作などシステム管理者用のコマンドが配置されている.
/tmp
読み: テンプ
テンポラリデータの保存場所.メモリ上の一時ファイルを保存する.再起動時に消去される.
/usr
読み: ユーザー
各ユーザが共通して利用するプログラム,ライブラリのデータを保存する.ソースからコンパイルしたソフトなど.重要.
/mnt
読み:
一時的なマウントポイント
/opt
読み: オプト
パッケージ管理システムのインストール先.複数のユーザで利用する場合に使う?
/etc
読み: エトセ
ほとんどの設定ファイルが配置されている.カーネルから追加された各ソフトまでさまざなま設定ファイルが配置されているため,ファイル数が膨大.
/dev
読み: デブ
デバイスファイルが配置されている.デバイス/ハードウェアをファイルとして扱うUNIXの思想設計からきている??
感想
思ったより読みが直球で安心した.