サマリ
回路図設計時点でJLCPCB Libraryから採用する具体的部品を決めてからPCB設計に進むようにする。その際、0201サイズの部品は避け、なるべくBasic Parts部品から採用するようにする。
PCBA TypeはEconomicで
PCBA Typeという選択項目があり、EconomicとStandardのいずれかが選べる。両者の違いはPCB Manufacturing & Assembly Capabilitiesに詳しい記載があるが、まずなにより重要なのはEconomicの方が圧倒的に安いということだ。
選べるとは書いたが、Economicの条件を満たせない設計内容と判断された場合はStandardに切り替えさせられるので、設計時点から条件を満たすことを意識する必要がある。
キーボード用PCBで踏みそうな項目は下記の通り。
項目 | 内容 | 条件 |
---|---|---|
PCB Color | 基板の色 | 黄色はNG |
Delivery Format | 基板の切り離し箇所の加工 | V-cutはNG。Mouse bites(丸穴のミシン目)で代用 |
Minimum Package | 部品の最小サイズ | 0402まで。抵抗などでうっかり0201を使いがちなので注意 |
可能な限りBasic Parts/Preffered Extended Partsから選ぶ
JLCPCB Assembly Parts Libraryに在庫がある部品が指定可能だが、部品にはBasic Parts
とPreffered Extended Parts
、Extended Parts
という区分けがある。Extended Partsはパーツ1種類あたりに手数料が$3かかってくる。これが非常にデカい。
設計段階であまり考えずに有名メーカーの部品を指定していたりすると大抵Extended Partsになるので、あらかじめ同等スペックのBasic Parts/Preferred Extended Parts品がないか探して置き換えていく方がよい。
そのほかこれらの区分けとは別に、Standard Only
というマークがついているパーツがあるが、これを選択するとPCBA TypeがStandardに変えられてしまうのでこれも採用は避ける。
回路図の時点で部品を決める
部品が変わるとピン配置もフットプリントも変わる。つまり回路図から修正になるため、JLCPCBへの発注段階になってから部品変更になるとつらい。回路図設計時点で具体的にどのJLCPCB部品を使うのかまで決めて、あらかじめパーツ番号をBoMファイルに埋め込んでおいたほうがいい。