こんにちは!
今日はテラデータが提供するデータ分析環境の中核となるソフトウェア「Vantage」のラインナップについて紹介したいと思います。
今をさかのぼること40年以上昔に「Teradata RDBMS」として産声を上げたテラデータのデータ分析環境用ソフトウェアがどのように変わったか見てみましょう。
Vantageの変遷
Teradata Vantageは40年以上前の販売開始から下図のような変遷をたどってきました。
Vantageを以前からご利用くださっているユーザー様では今でも「Vantage」という名前よりも「Teradata」という名前の方がなじみがあるかもしれません。販売開始当時は専用ハードウェアを必要としたVantageも以前販売されていた廉価版ハードウェアを提供した際に汎用ハードウェアの利用への道筋がつくられ(この辺りはソフトウェアアーキテクチャのところで少し触れたいと思います)ました。
その後汎用ハードウェアへの展開とそれを転用したパブリッククラウドへの展開を経て、今年全く新しいクラウド・ネイティブのVantageを発表するに至ったのです。
Vantageのラインアップ
Vantageの現在のラインアップは下記のとおりです。
名称 | 概要 |
---|---|
VantageCore IntelliFlex | テラデータが販売する専用ハードウェアIntelliFlexを利用する |
VantageCore VMWare | VMWareで構築された仮想環境を利用する。ハードウェアを含むVM環境はお客様が用意する |
VantageCloud Enterprise | AWS、Azure、GCP上で提供されるaaSとお客様契約のEC2を利用するDIYがある |
VantageCloud Lake | 完全なクラウド・ネイティブの特長を持つ新しいaaS。AWSでサービス開始、今後Azure、GCPへ展開予定 |
VantageCloud
既にデータウェアハウジングの中心がクラウドにあることは否めないでしょう。Vantageにおいてもそれは同様となってきています。
クラウドには
・ いつでもコンピュートノードを調達できるといったことに代表されるフレキシビリティ
・ 安価にオブジェクトを保存できるストレージ
・ クラウドベンダーが提供する機械学習などのサービス
といった特長がありますが、これらの特長を取り込んだ新しいソフトウェア・アーキテクチャを備えたものが「VantageCloud Lake」です。
一方でシステムをクラウドへ移行しながらもデータウェアハウスを以前と同様に企業内のデータ利用の中枢ととらえ、レポーティングからアドホックな分析、また時には業務遂行のためのシステムとしての利用まで様々なワークロードを実行したいというニーズはもちろん存在します。これらにこたえられるのがVantageの誕生から今に続くエンタープライズシステムとしてのアーキテクチャを備えた「VantageCloud Enterprise」となります。
この2つのVantageCloudが存在することでテラデータだけがデータ活用・分析を全方位で支えることができるベンダーとなっています。
VantageCore
クラウドでのシステム構築が当たり前となっている現代でもオンプレミス・システムの需要は確かに存在しています。例えばセンサーデータを機械学習モデルにかけ生産ラインの問題をいち早く抽出するような場合ではレイテンシによるわずかな時間の遅れが大きな損害をもたらすこともあります。また非常にセンシティブなデータを扱う分野ではクラウド(特にマルチテナントのシステム)にはデータを置かないということは一般的にあることかと思います。
そうしたニーズにこたえるのが「VantageCore」です。テラデータがVantageの最適なパフォーマンスを引き出すために設計された独自のハードウェア 「IntelliFlex」 を利用するVantageCore IntelliFlexとVMWare上に構築された仮想マシン環境上でVantageを稼働させることが可能なVantageCore VMWareが用意されています。パフォーマンスをとことんまで追求するのか、運用コストとのバランスをとるのかで選択していただけたらと思います。
最後に
いかがでしょうか?
データ活用・分析環境をクラウドとオンプレミスの双方で提供できるベンダは多くありません。しかも最高レベルのパフォーマンスや信頼性を持っているものに限定すればなおさらです。
みなさんのニーズに合わせてどのVantageを選択するのかお決めください。どれを選んだとしても必ず満足できる環境を構築できると思います。