1.きっかけ
情報の教員免許 + ITパスポートを令和2年度に取得したあと、応用に挑戦して(令和2年度)惨敗し、そのまま月日が流れてしまいましたが、やはり国家資格を持てば泊がつく(ような気がする)というもの。
2023年の後半くらいから勉強を開始しました。
最初に断っておきますが、私の勉強方法は少し効率が悪いと思います。
2.基本情報技術者試験について
基本情報は2回不合格で、3回目で合格。CBTだからとナメていたのが仇になりました。
過去問の演習は有用だが、聞き方を変えてきたり、一定数未知の問題が出るような印象も感じました。
参考書は以下のものが役に立ちました。まずキーワードに対応して高速に回答する力もある程度必要になるのと、問題の精選ができているという意味で①が役に立ちました。アプリでも良いですが、計算系は紙に書かないと脳内でうまく処理できないと思うので、紙媒体の書籍の重要性を感じました。
さらに、科目B対策で、変数の値の変化を追いかけるトレースというもののやり方を学習するために②の書籍が役に立立ちました。書き方は多少我流でも問題ないですが、いずれにしても紙の上で変数の値の変化を追いかける問題は必ず出題されるので、トレースの習得は必須です。
① 基本情報技術者 スピードアンサー338 翔泳社 大滝みや子
② 出るとこだけ基本情報技術者 科目B
もちろん例の学習サイトも活用しました。
やや遠回りですが、pythonを使って基本情報に出てくるサンプル問題などを実装したりして学習したのも多少は役に立ちました。ただし、擬似言語で出題されるので言語仕様は全く異なります。配列番号が1から始まるなど、擬似言語独特の仕様は気になるところなので、まあ少し遊び半分みたいなところもあります。
以下、特にB試験で重要と思われる分野を列挙します。
・再帰
・関係演算子が以上(>=)なのか、より大きい(<)なのかで結果が変わるプログラムについての問題
・割り算のあまりを出す演算子modを使った計算問題
・do~whileとwhileの挙動の違いを問う問題
・変数の値の変化が示され、それに合うプログラムの穴埋めをする問題
・配列の並べ替え、検索、置換
・スタック、キュー、リスト、オブジェクト指向
ちなみに、サンプル問題が公開されていますが、問題の傾向をつかむためにしっかりやっておいたほうが良いと思います。
また、セキュリティに関する問題も必ず出題されるので、過去問や情報セキュリティマネジメントの問題を解いてしっかりと対策しておいたほうが良いと思います。応用情報のセキュリティ問題にまで手を出すとやり過ぎかとは思います。
高度な数学知識が要求されるような計算問題はたぶん出題範囲ではないと思います。
文系の人はセキュリティの問題は落とさないぐらいに思っていたほうがいいと思います。
3.基本情報の午後対策「アルゴリズム問題は平均4~5分で1問回答」
100分で20問、つまり5分で1問解けるかどうかが重要です。
時間のかかる問題もあるので、あくまでも平均的に解けていれば良いと思います。
サンプル問題にあるような頻出(かどうかは知りませんが)問題は絶対に落とさないという意識を持って、再帰なら再帰に関する問題を集めて解くと、再帰ではどのようなことを問いたいのか、が見えてくると思います。
過去問を繰り返し解いていると答えを覚えてしまいますが、「何を聞かれているのか」「設問意図」を意識しながら異なる問題を次々回答していくイメージでやると練習になります。
実際の言語での実装もそういう意味では多少トレーニングになるかと思います。
問題集不要論が跋扈していますが、過去問だけに頼りすぎるといろいろな問題に対応できなくなる可能性もあるので、オリジナル問題を収録している問題集などは正直買っても良いのではないかと思います。
4.応用情報技術者試験
応用情報は2回で合格です。とはいえ、1度目は実質記念受験のようなものだったので、基本情報合格後の試験で合格できたという感じです。
午前試験はひたすら応用情報技術者試験ドットコムを周回しました。
応用情報の場合ですと、基本情報と違い過去問の使い回しが多いのでかなり有効です。
範囲が広くなるのと、同じことでも深く聞かれるので基本情報と全く同じようにはいかないと思います。
計算問題もそこそこ出るので、計算を捨てるとギリギリ合格点に到達しないということも全然ありうると思います。
参考までに午後の選択は以下を選択しました。
問1 情報セキュリティ
問2 経営戦略
問5 ネットワーク
問9 プロジェクトマネジメント
問11 システム監査
もともとド文系なので計算は苦手というのもありましたが、基本情報に合格した資産を殆ど使わずに応用情報に挑んだ感じになってしまったと思います。
長文読解が得意なのでそれを活かしたかったというのもあります。
実はネスペの取得を視野に入れているので、ネットワークは何が来ても大丈夫というくらいに鍛えました。
午後試験の対策でのおすすめ参考書は以下の2冊です。まず①は解説が丁寧で、個人的には試験対策以上の価値があると思いました。参考書としては割高ですが、選択予定科目だけでも攻略しておくと良いです。
②はテーマ別学習という考え方が、対策範囲の絞り込みに有効だなと感じたので紹介させていただきました。簡単に言うと「ネットワーク」で◯◯◯が来たら問題を選択するという考え方ですね。大問の何番を解くではなく、あくまでも大問のなかでどのテーマが頻出かというところまで踏み込んでいるところが流石だと感じました。
ただ実際には問題文をさっと読んだだけでどのテーマか判断するのは難しく、しっかり対策できていれば大問をある程度決め打ちでも良いのかなと私は思いました。
③はまさに文系にとっては禁断の書といっても良いぐらい秘密兵器です。前提知識もある程度必要なので、基本情報とかがある人向けなのかなと思います。
① 2024 応用情報技術者 午後問題の重点対策(アイテック) 小口達夫
② 令和07年 【春期】【秋期】 応用情報技術者 合格教本 大滝みや子 技術評論社
③ うかる! 応用情報技術者 [午後] 速効問題集 村山直紀 日経BP 日本経済新聞出版
5.応用午後は「25分」で大問を1つを全回答する の繰り返し
試験である以上時間との戦いなので、25分で大問を1つ攻略する。ここまでを1セットとして勉強するといいと思います。
例えば、私は今回選択した「情報セキュリティ」「経営戦略」「ネットワーク」「システム監査」などではそれぞれ10~12テーマの問題を解きました。合計48テーマぐらいの問題を解いて練習したのだと思います。
やはりこれも繰り返していくことにより、セキュリティインシデント→プログラムの改良といったありがちな流れを掴むことができ、この問題文ならこういう事が聞かれるだろう、ということまで予測できるようになります。
そういう問題研究が重要なのかな、と思っています。
多くの大問では大きく2つの事が問われることが多いと思います。例えば、①情報セキュリティインシデントの発生、②その後の対応策、などといったようにです。
また、穴埋め式で出題されることもあれば、記述式で答えを求められることもあります。
一概には言えませんが、穴埋め式の設問がある大問のほうが知識のみで回答できるため、そのような意味では、やや易しいテーマなのかな、と思われます。一方で、記述式の場合は回答の根拠となる記述が問題文のどこかに含まれているとも考えられるので、読解が得意ならば有利になるとも思います。
当日は筆記用具を使って回答しますので、できれば問題用紙を印刷するほうがいいかなと思います。
まとめ
基本情報、応用情報を取得しましたが、頑張って取り組んでよかったと思います。
・網羅的な知識が得られた
・国家資格を持っているという満足感
・ストラテジ分野など、一見情報技術に関連がなさそうな分野についても学ぶことができた