高校数学の美しい物語より二重根号を外す公式は
\sqrt{a+b+2\sqrt{ab}} = \sqrt{a} + \sqrt{b}
また、二重根号を外すうえで必要な条件は
\sqrt{A \pm 2\sqrt{B}} \: において A^2 - 4Bが平方数
であることです。
これをちょっと遊んでみました.
最初から考えてみる
公式を覚えるのがなんか嫌だ...
なのでここでは
\sqrt{C+\sqrt{D}} \;\; [1.1]
から二重根号の外し方、または外せるかの判断をしたいと思います。
計算
式(1.1)の二重根号が外れるということは
\begin{align}
\sqrt{C+\sqrt{D}} &= \sqrt{(a + b)^2} \;\; [1.2] \\
&= \sqrt{a^2 + 2\sqrt{ab} + b^2} \;\; [1.3]
\end{align}
となるa,bが存在するということになります.
a^2, \: b^2
が自然数でないとき二重根号が外れないことは式(1.2)より明らかです(判断条件).
よって
C = a^2 + b^2 \; [1.4] \\
\sqrt{D} = 2\sqrt{ab} \\
\Rightarrow D = 4(ab)^2 [1.5] \\
\\
式(1.4),(1.5)を連立: \\
4a^2(C-a^2) = D \\
\Rightarrow 4a^4-4a^2C + D = 0 \; [1.6] \\
\\
x = 2a^2とおくと式(1.6)は \\
x^2 -2Cx + D = 0 \; [1.7]
というよく見る2次方程式が出来上がります.
このxの解を求めることで最初の式(1.2)のa, bが求まるようになります(このa,bが答え!!).
判別式を考えてみる
式(1.7)を解の方程式に当てはめてみると, ルートの中身は
\sqrt{4C^2 - 4D} \Rightarrow 2\sqrt{C^2 - D} \\
この右式のルートが外れないとxの解が根号をもってしまいa(またはb)の値が二重根号を持ってしまいます.
そのため、C^2-Dが平方数でなければならず判別式が出来上がるのです(D = 4B).