はじめに
これは、自分のチームでクラウドを対応することになった自身の経験をもとにしています。
最終的にクラウドアーキテクトチームを組織するまでの試行錯誤を共有できればと思います
自分のチーム/組織でクラウドを対応することになったリーダー、管理職の方々への参考に!
なお、本投稿ではIaaSクラウドを基本とし、AWSを前提にしています。
まずは座学?
技術を学ぶ際に、実際に手を動かすことと座学、どちらが先かというのは悩ましいのですがクラウドではまずは座学が優先かなと思います。
これは、何かミスを犯した際にセキュリティインシデントや予想を超えたコストにつながる可能性があるからです。
(「クラウド 破産」で検索してみると事例が多数出てきます)
個人での学習なら自己責任かもしれませんが、チーム/組織に責任が及ぶ状況では実環境を操作する前にまずは基礎知識は持っておくべきでしょう。ただ、座学と言っても実際の環境を操作しながら学習できるコンテンツが揃っているところがクラウドの素晴らしいところです。
座学から資格取得へ、無償教育を活用しよう
クラウドに限らず、実際に手を動かすことが重要なわけですが、AWSではそれを座学としてある程度無償で提供してくれます。「AWS スキルビルダー」は是非活用したいコンテンツです!
ここで学習をしつつ、「AWS Certified Solutions Architect - Associate」の取得をメンバーに目指してもらうのがお勧めです。
実環境で腕を磨く!
「AWS Certified Solutions Architect - Associate」の取得ができたら、是非メンバーには実環境でのシステム構築にトライしてもらいましょう。ここでの試行錯誤がチームのスキルアップに必ずつながると思います。
ただ、単に何か模擬環境作って勉強してみて、というのはあまり効果的ではないと思います。この環境をどのように構築してゆくのか、別の回で書いていきたいと思います。
スキルアップフォロー&フロー
「AWS Certified Solutions Architect - Associate」を取得した後も、是非プロフェッショナル試験や専門試験に向けた学習ができるようリーダー/管理職はチームのモチベーションを高めていく必要があります。組織によっては報奨金などの制度もあると思いますし、ない場合は人事評価に組み入れる、チームKPIとする、などやり方は様々あると思います。
(ただ、受験費用はそれなりに高額なのでここは是非組織的な手当てができるようしておくべきでしょう)
なお、「AWS Certified Solutions Architect - Associate」を取得した後は、是非メンバーにはAWSプロフェッショナルの証明となる「AWS Certified Solutions Architect - Professional」を目指して欲しいと思います。
ただ、試験内容的にも実際にAWSを対応していく上で身につけておくスキル的にも下記の流れをお勧めします。
AWS Certified Solutions Architect - Associate
↓
AWS Certified Advanced Networking - Specialty
(ネットワークアーキテクチャの設計と維持に関する専門知識を認定)
↓
AWS Certified Security - Specialty
(AWS クラウドにおけるデータやワークロードのセキュリティ確保に関する専門知識を認定)
↓
AWS Certified Solutions Architect - Professional
AWS(他のクラウドも同様)では、実はネットワークスキルも重要なんです。クラウド内のネットワーク設計やどのようにクラウド外と通信を行うのかなど、業務でクラウドを扱う上でネットワーク考慮は不可欠です。
また、セキュリティは業務では必須考慮ですね。そして、これらの要素が、AWS Certified Solutions Architect - Professionalでも求められますので、段階を踏む意味でも、実務の面でも決して回り道ではありません。
その際には、下記のようなより深い機能説明も用意されていますので、こちらも是非活用しましょう。
最後に
様々な学習コンテンツが揃っており、それらを実際の操作を通じて学ぶことができるのは非常にありがたいです。
ただ、やはり実際にゼロから自分たちで環境を作って学ぶことがスキルアップには不可欠です。ただ、それ以上にチーム/組織で対応する以上はセキュリティインシデントや「事故」を起こさないことも重要です。
それを見極める上で、リーダー/管理職はメンバーの力量を計るだけでなく、共に学習をしていく姿勢が大事だと思います。