AngularJS 用 e2e テストフレームワーク Protractor のチュートリアルをやってみる

Potractor のチュートリアル をやってみます。

まずは npm で Protractor をインストールします。

npm install -g protractor

Selenium サーバのインスタンスを作るヘルパーツール webdriver-manager を使うために下記のコマンドでバイナリをダウンロードします。

webdriver-manager update

Selenium サーバを起動します。

webdriver-manager start

ブラウザで http://localhost:4444/wd/hub にアクセスすると Selenium サーバのステータス情報が確認できます。

テストを書く

まずは Spec ファイルと Configuration ファイルを用意します。ここでは、 http://juliemr.github.io/protractor-demo/ の Super Calculator をテストする Spec ファイルを用意します。spec.jsというファイルを作成して、下記のように記述します。

spec.js

describe('Protractor のデモページ', function() {
  it('は、Super Calculator というタイトルが設定されている', function() {
    browser.get('http://juliemr.github.io/protractor-demo/');

    expect(browser.getTitle()).toEqual('Super Calculator');
  });
});

次に Configuration ファイルを書きます。conf.js というファイルを作成して下記のコードを書きます。

conf.js

exports.config = {
  seleniumAddress: 'http://localhost:4444/wd/hub',
  specs: ['spec.js']
}

今書いたテストを実行します。

protractor conf.js

デフォルトで設定されているブラウザとして Chrome が起動してテストが実行されます。

要素とインタラクションしてテストする

次はドキュメント内の要素とインタラクションしてテストします。spec.js を下記のように変更します。

spec.js

describe('Protractor のデモページ', function() {
  it('は、入力された 1 と 2 を足して 3 を出力する', function() {
    browser.get('http://juliemr.github.io/protractor-demo/');
    element(by.model('first')).sendKeys(1);
    element(by.model('second')).sendKeys(2);

    element(by.id('gobutton')).click();

    expect(element(by.binding('latest')).getText()).toEqual('3');
  });
});

Protractor に 任意の DOM 要素を取得するように伝える Locator である by オブジェクトを使います。

ここで使っている Locator は

• by.model('name')
  • ng-model に name が設定された要素を取得
• by.id('name')
  • id に name が設定された要素を取得
• by.binding('name')
  • name 変数にバインドされている要素を取得

複数要素を扱う

element 関数は単一の要素を扱いますが、element.all を使うと複数の要素を取得することができるので、ng-repeat で複数生成された要素に対してもテストを実行できます。

spec.js

describe('Protractor のデモページ', function() {
  var firstNumber = element(by.model('first'));
  var secondNumber = element(by.model('second'));
  var goButton = element(by.id('gobutton'));
  var latestResult = element(by.binding('latest'));
  var history = element.all(by.repeater('result in memory'));

  function add(first, second) {
    firstNumber.sendKeys(first);
    secondNumber.sendKeys(second);
    goButton.click();
  }

  beforeEach(function() {
    browser.get('http://juliemr.github.io/protractor-demo/');
  });

  it('は、履歴を残す', function() {
    add(1, 2);
    add(3, 4);

    // 履歴が 2 つ残っている
    expect(history.count()).toEqual(2);

    add(5, 6);

    // 履歴が 1 つ追加されて 3 つ残っている
    expect(history.count()).toEqual(3);

    // 一番古い履歴は 1 + 2 を計算したときのもの
    expect(history.last().getText()).toContain('1 + 2');

    // 最新の履歴は 5 + 6 を計算したときのもの
    expect(history.first().getText()).toContain('5 + 6');
  });
});

ng-repeat、ng-repeat-start と ng-repeat-end で生成された要素を取得する Locator は by.repeater です。

ここではインタラクション後の履歴リストの数を取得したり、最初と最後の要素を first() と last() メソッドで取り出して、各々テストしています。

テストに使用するブラウザを変更する

conf.js での capabilities を追加するとテストに使用するブラウザを変更できます。

conf.js

exports.config = {
  seleniumAddress: 'http://localhost:4444/wd/hub',
  specs: ['spec.js'],
  capabilities: {
    browserName: 'firefox'
  }
}

変更後に protractor conf.js すると、今度は Firefox が起動してテストが実行されます。