はじめに
本日、E資格の合格通知が来ました。「受験から3週間以内に通知」とのことだったので、2週間くらいで来るかなと思っていたのですが、まさかの最終日にようやく来ました。
そこで、他の方が良くやられているように、私もE資格合格までの道のりや勉強方法について、記録を残すことにしました。
忙しい人のための概要
- 講座の動画は何度も見返せ
- ゼロつくはやろう。特に2と4がおススメ。できれば1,2,4,5あたりはやりたい
- 黒本、模試などはたくさん解こう
- 公式例題は絶対にやろう
私の結果
参考程度ですが、私の成績は数学と深層学習が7割代、機械学習と開発環境の分野が8割以上取れていました。大して高くない数値ですが、7割あれば合格すると言われている試験なので、特に問題なく合格できる程度は取れたと思います。
本当は数学と深層学習こそもっと取りたかったな~
私について
- 文系出身です。数学受験ではありましたが、元々は行列などの知識はほとんどない状態でした。
- データサイエンティストとしての業務経験が2年ほど
- 元々微分積分くらいまでの知識しかなかったので、データサイエンティストになる前に、講座などで線形代数の勉強(固有値分解、特異値分解辺りまで)をしました。
- kaggleやSIGNATEはたまにやる程度。小さなコンペ以外での入賞歴はなし
- 個人的に生成AIに興味があってデータサイエンスを始めたので、DeepLearningは元々実装した経験はあった
- 好きな分野は画像生成、因果推論、グラフニューラルネットワーク
試験までに実施したこと
- まずは認定講座の終了資格を満たすまでひたすら講座受講
- 私が受講した講座では、講義のほかに、プログラミング演習、プロダクト開発、数学や情報理論などの補講などがあり、終了資格試験で7割以上取れれば終了資格取得、という流れでした。
- 本当はプロダクト開発もとても勉強になるのでじっくりやりたかったですが、悠長にやっている暇もなかったため、終了のために必要な最低限で済ませました。
- ゼロつく(『ゼロからつくるDeepLearning』シリーズ)を読んでみる
- 私の場合、修了試験を受ける段階で、自然言語処理や強化学習分野の細かい部分の暗記が大変になってきて、いっそ自分で実装してしまった方が覚えやすいと思い、取り組みました。
- 1がDeepLearningの基礎、2は自然言語処理、4は強化学習で5は最近出た生成モデル(拡散モデルなど)についてです。
- 私の場合、1は半分程度しかしっかり読んでいないのですが、2と4は大変お世話になりました。
- 2はLSTMやAttentionなど主要な自然言語処理のモデルを実装できますし、実務にも活用しやすかったです。
- 個人的には4が最高で、他に所有しているどの強化学習の本よりも分かりやすく、体系的に強化学習のモデルについて整理しやすかったです。
- また、一見あまり関係なさそうな5についても、VAEや拡散モデルなどの生成AIは充分E資格の試験範囲内ですし、VAEの途中の式変形で出てくる、EMアルゴリズムという難しい理論についても理解の助けになりました。
- よくE資格対策で言及されるのは1,2だと思いますが、個人的には時間の許す限り、4,5も読まれることをおすすめします。
- 黒本を解いてみる
- スキルアップNeXTさんが出されている、実質唯一の市販問題集です。
- 私は講座受講当初から少しづつ進めていきました。時間がなくて1周しかしていないです。
- 結構深い内容まで解説されているので、知識の深堀りになりました。
- 模試を解きまくる
- 試験前1か月間は、受講した講座の模試や、その他一般的に販売されている模試を可能な限り解きまくりました。解説を読むのに時間がかかって、大して多くは解けませんでした。
- 講座の動画を何度も見直す
- E資格は試験範囲が広く、数か月の長丁場の闘いになるので、一度講義を視聴してその場では理解できても、試験直前になったらほとんど忘れています。
- 音声認識分野や距離学習など、初めて知る分野は特に何度も見返しました。
- GANの種類がとても多かったり、強化学習のモデルがどれがどれだか訳わからなくなったりするので、ひたすら見直していました。
- 論文も読んでみる
- こちらはあまり十分な時間が取れなかったですが、黒本を解いていて各モデルの原著論文の内容も出そうだと思ったので、極力有名なモデルの論文は読むようにしていました。
- 最新の手法について出題される可能性もあるので、LLM、画像生成AIなどについては幅広く情報収集をされるのをおすすめします。(私は全然追えていません(笑))
- 公式例題
- 私は本当の直前に数個解いただけですが、これは絶対にやった方が良いです。
- 機械学習の分野でも、聞いたことないような、意味不明な手法の問題が出ていたりもするので、やるのとやらないので結構変わると思います。
結論
やればできる
私の場合、半年程度かけてもまだ足りないくらいでしたので、とにかく長い期間、根気よく、コツコツと続けることが大事だと思います。最初は訳が分からなくても、何度も講義を見たり問題を解いている中で、自然に解けるようになります。要するにどれだけやるかの分量の問題だと思います。
今後の抱負
- せっかく学んだので、グラフニューラルネットワークや深層強化学習などのややニッチな分野をより深く学んでいきたいです。
- 自然言語処理や画像関係の深層学習モデルを、実務レベルで実装できるように持っていきたいです。
おススメの書籍
- ゼロからつくるDeepLearningシリーズ(1,2,4,5)
https://www.oreilly.co.jp/books/9784873117584/- ちなみに気になる3は何かというと、DeepLearningのためのライブラリの作成(あまりE資格対策には関係ない)で内容は結構難しいそうです。
- 生成DeepLearning
https://www.oreilly.co.jp/books/9784814400751/- まずDeepLearningをどのように実装するのか、試してみるのに最適です。私が購入した後に、最近新版が出て、画像生成AIなどさらに内容が充実しています。
- 直感DeepLearning
https://www.oreilly.co.jp/books/9784873118260/- こちらも、DeepLearningの実装について慣れるのにとてもおススメです。
- Tensorflowの書き方も良く身に付きます。
結論:オライリー万歳
以上。