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Pythonのpickle(cPickle)とmarshalについて

Last updated at Posted at 2015-12-02

はじめに

Pythonにはpickle(cPickle)という、オブジェクトの直列化モジュールがあります。
pickleはとても有名だと思います。
実は、似たようなモジュールとしてmarshalというのもあります。
こちらはあまり有名ではありませんね。
永続化してくれるモジュールではありませんし、バージョン間の互換性も保証されていませんので、わざわざmarshalを使う理由がありませんからね。有名ではないのも当然です。

pickleに比べて欠点だらけのmarshalですが、marshalにも良いところがあることが分かりましたので、今回はそれをテーマにします。
marshalの良いところ、それは「速度」です。

速度をチェック

早速、書き出しと読み込みの速度をチェックしてみましょう。
今回、速度を比較したのは「cPickle」と「marshal」です。

まずは書き出し。

#!/usr/bin/env python
# -- coding:utf-8 -*-
import marshal
import cPickle as pickle
import time
import numpy as np


def main():
    a = np.ndarray(shape=(10000, 10000))
    start = time.time()
    pickle.dump(a, open('output.pkl', 'wb'))
    p_time = time.time() - start
    start = time.time()
    marshal.dump(a, open('output.msl', 'wb'))
    m_time = time.time() - start
    print p_time, m_time

if __name__ == '__main__':
    main()

コードはこんな感じです。
多次元配列を生成して、それを書き出しています。

それでは出力を見てみましょう。

143.123441935 5.09839010239

左がcPickle、右がmarshalで、単位は秒です。
思っていたよりも差が出ましたね、予想外でした。

次は読み込み。

#!/usr/bin/env python
# -- coding:utf-8 -*-
import marshal
import cPickle as pickle
import time
import numpy as np


def main():
    start = time.time()
    a = pickle.load(open('output.pkl', 'rb'))
    p_time = time.time() - start
    start = time.time()
    b = marshal.load(open('output.msl', 'rb'))
    m_time = time.time() - start
    print p_time, m_time

if __name__ == '__main__':
    main()

コードはこれです。
dumpをloadにしているだけです。

結果がこちら

445.698551893 1.64994597435

同じく左がcPickle、右がmarshal、単位は秒です。
いやぁ、すごい差ですね……、かなり驚いています。

まとめ

はい。というわけで速度ではmarshalがはやいということが分かりました。
なんででしょうか、理由は調べていません。

しかしながら、速度ではmarshalが勝っていますが、永続化してくれるpickleの方が圧倒的に便利なので使うならやっぱりpickleですね。
だったらなんで比較したんだって話ですね。
理由としては、気になったからという他ありません。

というわけで、ほとんど使うことのないであろうmarshalにスポットを当てたよ!、という話は以上になります。

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