はじめに
初心者が、QGIS を用いて、地理情報の表記に geojson 形式のファイルを表示、編集できるか試してみた手順を、あくまで「とっかかり」用のメモとして、記録しています。
QGIS が 3.12 にアップデートされていたのでこれに合わせて追記修正します。
環境
- Windows 10 Pro/Home 64bit
- QGIS 3.12.2 (確認時点)
準備
ダウンロード
下のURLから各種ツール類が含まれる QGIS in OSGeo4W をダウンロード。OSが64bitなので、迷うことなく64bitを選択。
https://qgis.org/ja/site/forusers/download.html
ちなみに、MacOS はこちらで、Python 3.6(Python.org版のみ)が必要らしいが未確認。
https://www.kyngchaos.com/software/qgis
インストール
インストーラを起動。インストール方法は「エクスプレスデスクトップインストール」を選び、ダウンロードURLは適当に選択、インストールパッケージもデフォルトのままで、各ライセンスに同意してインストール。
実際に使ってみる
準備
フォルダ
QGISで用いるファイル等を、誤って削除しないようにまとめて保存しておくフォルダを用意します。場所はどこでも良いのて、デスクトップ直下にQGISというフォルダを作りました。
また、種類ごとにまとめられるようにフォルダを作っておくとファイルが多くなった時に分類できて便利です。一般には、raster や vector というフォルダが作られることが多いとおもいますが、今回はこの下に、projectとgeojsonのフォルダを作りました。
サンプルgeojsonファイル
上で作成した QGIS\geojson フォルダに以下のファイルを置きます。
- 点データ
{
"type": "FeatureCollection",
"features": [
{
"type": "Feature",
"properties": {
"Sort": "start", "Name": "start point", "Summary": "start summary"
},
"geometry": {
"type": "Point",
"coordinates": [135.83, 34.685]
}
},
{
"type": "Feature",
"properties": {
"Sort": "goal", "Name": "goal point", "Summary": "goal summary"
},
"geometry": {
"type": "Point",
"coordinates": [135.841,34.685]
}
}
]
}
- 線データ
{
"type": "FeatureCollection",
"features": [
{
"type": "Feature",
"properties": {
"Sort":"line", "Name":"Main", "Summary": "Main Line"
},
"geometry": {
"type": "LineString",
"coordinates":[[135.830,34.685],[135.831,34.686],[135.840,34.686],[135.841,34.685]]
}
},
{
"type": "Feature",
"properties": {
"Sort":"line", "Name":"Option", "Summary": "Option Line"
},
"geometry": {
"type": "LineString",
"coordinates":[[135.830,34.6835],[135.831,34.683],[135.840,34.683],[135.841,34.6835]]
}
}
]
}
- ポリゴンデータ
{
"type": "FeatureCollection",
"features": [
{
"type": "Feature",
"properties": {
"Sort": "Area", "Name": "Area Name", "Summary": "Area Summary"
},
"geometry": {
"type": "Polygon",
"coordinates": [
[[135.842,34.687],[135.844,34.687],[135.844,34.686],[135.842,34.686],[135.842,34.687]]
]
}
}
]
}
起動
Windowsの場合はスタートから、OSgeo4Wに含まれる「QGIS Desktop 3.0.2」をクリックし起動する。PCの性能にもよりますが、起動に少し時間がかかります。(手元のcore i3では、5秒くらい立つまで何も起こりません)
背景地図
まず、QGIS上で表示する地図を設定します。バージョン 3.0 では、標準でOpenStreetMapが使えるので、左ペインにある「XYZ tiles」を開いて、OpenStreetMapをダブルクリックすると、左下のレイヤーにOepnStreetmapが追加され、右ペインに世界地図が表示されます。
あとは、マウス左クリックで移動、ホイールで拡大縮小ができます。
レイヤの追加:geojson ファイルの表示
ファイルの読み込み
上部タブの「レイヤ」の「レイヤの追加」にある「ベクタレイヤの追加」をクリックします。
ポップアップ画面が開くので、ソースタイプは「ファイル」を選び、ソースのベクタデータセットは、右にあるにある「…」を選び、準備で作成したgeojsonファイルを指定します。問題なければ、下の完了ボタンをクリックすると、左下のレイヤーに読み込んだファイル名でレイヤーが作成されます。
サンプルは3種類あるので、3回繰り返すとレイヤーが3つ増えています。
点(マーカー)/線(ライン)/ポリゴン表示の変更
上の点データでは奈良市の中心部、近鉄奈良駅近くに移動すると点が二つ表示されているはずです。このままでは見にくいので、表示を変更します。
左下レイヤーを右クリックしプロパティを選択します。シンポロジーを選ぶと、マーカーの色や大きさ、形が変更できますので、試しに、大きさを4.0にして、赤色の「dot red」を選び「OK」を押すと見やすくなります。
線(ライン)やポリゴン(領域)についても同様に、プロパティから表示を変更することができます。
プロジェクトの保存
今まで行ってきた設定を保存します。上タブの「プロジェクト」から「保存」を選び、予め作ったフォルダに任意な名前を付けて保存します。
次回以降に起動するときは、「プロジェクト」の「開く」で、保存したプロジェクト名を指定すると、元通りに表示されます。
プロパティ(属性)の編集
各レイヤで読み込んだ、geojsonファイルに含まれているプロパティ(属性)を編集してみます。
左下のレイヤから、編集したいレイヤを右クリックし、「属性テーブルを開く」をクリックすると、一覧表が開きます。この一覧表の右上の鉛筆ボタンをクリックすると編集モードになり、任意の項目の値を修正できます。
また、上に並んでいるアイコンにマウスを合わせると(マウスオーバー)何ができるか表示され、地物(=表示しているもの)の追加や削除もできます。修正した後は、その結果をファイルに保存して残す事を忘れずに。
位置の編集
各レイヤで表示している位置の編集もできます。左下のレイヤから、編集したいレイヤを右クリックし、「編集モードの切り替え」をクリックすると編集モードになります。
点(マーカー)の追加と移動
点の追加は、ツールバーの「編集」の「ポイント地物を追加する」を選択し、追加したい場所をクリックすると、属性情報の入力画面が表示されます。必要な情報を入力後、「OK」で地点が追加されます。
点の移動は、「編集」の「ポイント地物を移動する」を選択し、移動したい点を選択したあと、移動先をクリックします。地物を選択する時に、できるだ中心をクリックするのがポイントでうす。
点の追加・移動は、デジタイジングツールバーが表示されていれば、上のアイコンから選択することもできます。
ライン・ポリゴンの編集
線(ライン)やポリゴンは、点と同様に追加や移動ができるほか、ツールバーの「編集」から「頂点ツール」を使うと、形状を修正することができます。。
まとめ
QGISはとても多機能なので、最初は使いにくいと思います。地理情報分野でないと、言葉の意味自体よくわからないこともおおくあり、いまだに使いこなせていません。
が、「習うより慣れろ」の最初のとっかかりとして参考になれば、、、