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Artifact RegistryのイメージをGKEにデプロイする際に詰まった話

Last updated at Posted at 2023-12-16

概要

2023 年 5 月 15 日より、Container Registry は非推奨となり、Artifact Registry への移行が推奨されています。
こちらの推奨に伴い、弊チームでも GKE にデプロイするイメージを Container Registry から Artifact Registry へ移行することになりました。
この記事では移行の際に詰まったポイントをまとめておきます。

結論

以下3つの対応をすればよい。

  • REGISTRY_URL の記述方法を正しく設定する
  • roles/artifactregistry.writer の権限を付与する
  • リポジトリに対する認証を行う

Container Registry と Artifact Registry の違い

Container Registry では コンテナイメージのみが保存対象としてサポートされますが、Artifact Registry ではコンテナイメージだけでなく、言語パッケージ、OS パッケージもサポートされます。
Artifact Registry を利用することで Cloud Run でコンテナを利用せずにソースからサービスを稼働させたりもできるらしいです。(詳細

やりたいこと

以下のようなイメージをビルドして Artifact Registry に登録し、GKE にデプロイするスクリプトを実行します。

deploy.sh
set -e
SCRIPT_DIR=$(cd $(dirname $0) && pwd)

REGISTRY_IMAGE_PROJECT=sample_project
IMAGE_NAME=sample-api
REGISTRY_URL="asia-docker.pkg.dev/${REGISTRY_IMAGE_PROJECT}/${IMAGE_NAME}"

kubectl config use-context my-cluster-context
echo "kube_context=$(kubectl config current-context)"

set -x

# build image
docker build -t ${IMAGE_NAME}:latest .

gcloud auth configure-docker --quiet
docker tag ${IMAGE_NAME} ${REGISTRY_URL}:latest
docker push ${REGISTRY_URL}:latest

# deploy
kubectl set image -n sample-namespace deployment/${IMAGE_NAME} ${IMAGE_NAME}=${REGISTRY_URL}:latest --record

詰まったポイント1

上記のスクリプトを実行すると、以下のように REGISTRY_URL の記述方法がよろしくないと怒られました。

name invalid: Missing image name. Pushes should be of the form docker push HOST-NAME/PROJECT-ID/REPOSITORY/IMAGE

Container Registry の場合は、gcr.io/${REGISTRY_IMAGE_PROJECT}/${IMAGE_NAME} で push できたのですが、Artifact Registry では REPOSITORY という階層が増え、asia-docker.pkg.dev/${REGISTRY_IMAGE_PROJECT}/${REPOSITORY_NAME}/${IMAGE_NAME}としてあげる必要があるみたいです。
そこで、今回は REGISTRY_URL に簡易的に /sample という階層を増やしました。

deploy.sh
...
REGISTRY_URL="asia-docker.pkg.dev/${REGISTRY_IMAGE_PROJECT}/${IMAGE_NAME}/sample"
...

詰まったポイント2

詰まったポイント1で修正したスクリプトを実行すると、次は以下のように権限まわりで怒られました。

denied: Permission "artifactregistry.repositories.uploadArtifacts" denied on resource "projects/xxxxxxxxxxxxxxxx" (or it may not exist)

使用している Service Account に Artifact Regitstry の書き込み権限が足りなかったためですね。言われた通り、roles/artifactregistry.writer の権限を付与します。

詰まったポイント3

権限を付与して再度スクリプトを実行したのですが、再度同様に権限まわりで怒られました。

denied: Permission "artifactregistry.repositories.uploadArtifacts" denied on resource "projects/xxxxxxxxxxxxxxxx" (or it may not exist)

行き詰まったのでドキュメントに目を通してみると、以下の項目を発見。

リポジトリに対する認証
Docker リポジトリまたは Docker リポジトリで別のサードパーティ クライアントを使用する場合は、リポジトリに対して認証を行う必要があります。このセクションでは、認証に成功するために必要なことの概要を説明します。詳細な手順については、Docker の認証の設定をご覧ください。

認証情報ヘルパーの使用
gcloud CLI 認証ヘルパーまたはスタンドアロン認証情報ヘルパーの場合、使用する Artifact Registry ホストが Docker 構成ファイルに含まれている必要があります。
Artifact Registry では、すべてのレジストリ ホストが Docker 構成ファイルに自動的に追加されるわけではありません。構成されたレジストリが多い場合、Docker の応答時間が大幅に遅くなります。構成ファイル内のレジストリの数を最小限に抑えるには、必要なホストをファイルに追加します。

認証情報ヘルパーを利用して、リポジトリに対する認証が必要とのことです。
この観点は自分にはなかったので、ドキュメントを読んでなるほどなと思いました。

ホストを確認してみると、予想通り asia-docker.pkg.dev が存在していませんでした。

cat ~/.docker/config.json
{
  "credHelpers": {
    "asia.gcr.io": "gcloud",
    "eu.gcr.io": "gcloud",
    "gcr.io": "gcloud",
    "us.gcr.io": "gcloud"
  }
}

認証情報ヘルパーを実行してホストを追加します。

gcloud auth configure-docker asia-docker.pkg.dev

再度スクリプトを実行すると、デプロイできました!!!
お疲れ様でした。

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