Go勉強会 Webアプリケーション編 #3 でやろうと思っている Go Web Examples: Middleware (Basic)の和訳です。と言ってもほとんど解説文がないので訳するところもないのですけどねー
Middleware: Basic
この例では Go で簡単なロギングのミドルウェアを作る方法を示します。
ミドルウェアは単に http.HandlerFunc
を引数の一つとして受け取り、それをラップし、サーバーが呼び出すための新しい httpHandlerFunc
を返します。
// basic-middleware.go
package main
import (
"fmt"
"log"
"net/http"
)
func logging(f http.HandlerFunc) http.HandlerFunc {
return func(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
log.Println(r.URL.Path)
f(w, r)
}
}
func foo(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
fmt.Fprintln(w, "foo")
}
func bar(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
fmt.Fprintln(w, "bar")
}
func main() {
http.HandleFunc("/foo", logging(foo))
http.HandleFunc("/bar", logging(bar))
http.ListenAndServe(":8080", nil)
}
$ go run basic-middleware.go
2017/02/10 23:59:34 /foo
2017/02/10 23:59:35 /bar
2017/02/10 23:59:36 /foo?bar
$ curl -s http://localhost:8080/foo
$ curl -s http://localhost:8080/bar
$ curl -s http://localhost:8080/foo?bar
補足
駆け出し Gopher (私もですが)がこれを初見で理解するのはちょっときついと思います。
ミドルウェアとはなんでしょうか? Wikipedia によると
コンピュータの基本的な制御を行うオペレーティングシステム(OS)と、各業務処理を行うアプリケーションソフトウェアとの中間に入るソフトウェアのこと。
とありますが、ここで言っているのはそんなたいそうなもののことではなく、HTTP ハンドラコードの前後に差し込んでなんかちょっとやらせるためのコードのことです。
この例のコードでミドルウェアを使う前のコードは次のようになっていたはずです。
package main
import (
"fmt"
"net/http"
)
func foo(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
fmt.Fprintln(w, "foo")
}
func bar(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
fmt.Fprintln(w, "bar")
}
func main() {
http.HandleFunc("/foo", foo)
http.HandleFunc("/bar", bar)
http.ListenAndServe(":8080", nil)
}
単純に foo/bar をレスポンスとして返すだけのものです。
そこに登場するのが次のミドルウェアです。
func logging(f http.HandlerFunc) http.HandlerFunc {
return func(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
log.Println(r.URL.Path)
f(w, r)
}
}
この http.HandlerFunc
を受け取って新しい http.HanlderFunc
を返す logging
という関数がミドルウェアです。この関数はログを一行出力してから元々の http.HandlerFunc
の f
を実行する関数を新しく作って返すものです。
この logging
ともともとの foo
を組み合わせて
http.HandleFunc("/foo", foo)
となっていたところを
http.HandleFunc("/foo", logging(foo))
を書き換えてやるとログを一行出力してから foo
を呼び出す関数を作って http.HandleFunc
に渡してやることができ、クライアントからリクエストがあるたびにログを出力して foo
というレスポンスを返すことができます。
このようにしてログの出力処理を差し込むということをやっています。