SMPでのthreadマイグレーション

MT7621にはせっかく4つもthreadがあるので、ちゃんと動いてるか確かめたくなりました。

FreeBSDのコマンドセットではxzがマルチスレッドに対応しているようです。

試したところTオプションをつけてもまったく変わりません。どうも小さいデータではマイグレーションしないみたいです。読み書きできるストレージがmdの10Mしかないので、大きなデータは試せません。

スケジューラーはULEを使っていますが、マイグレーションはkern.schedのパラメータでコストを忖度して行われるようです。

ネットで拾ったコードをいじってテストプログラムを作ってみました。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <pthread.h>

int done;

int fibonacci (int x)
{
    if (x <= 1) {
        return 1;
    }
    return fibonacci(x-1) + fibonacci(x-2);
}

void *runner(void *param)
{
        fibonacci((int)param);
        ++done;
        pthread_exit(0);
}

int main(int argc, char *argv[])
{
        int count, i;
        pthread_attr_t attr; 
        int num = 42;

        if (argc != 2) {
                fprintf(stderr,"usage: fibonacci <integer value>\n");
                return -1;
        }

        count = atoi(argv[1]);

        if (count < 1) {
                fprintf(stderr,"%d must be>= 1\n", count);
                return -1;
        }

        done = 0;

        pthread_attr_init(&attr);

        for(i = 1;i <= count; ++i){
                pthread_t thread;
                pthread_create(&thread,&attr,runner,(void*)num);
                pthread_detach(thread); 
        }

        while (done != count)
                sleep(1);
}

結果

# time ./fibonacci 1
       43.73 real        43.35 user         0.00 sys
# time ./fibonacci 2
       50.13 real        99.74 user         0.00 sys
# time ./fibonacci 4
       67.71 real       265.68 user         0.01 sys

ちゃんと動いてますね。ただふくすうにしたときのオーバヘッドが大きいです。

おうちのルーターなどでこれほど負荷がかかることはなくkern.schedの設定は調整が必要と思われます。

LUNA88Kでも似たような事をしていた記憶があります。当時はMACHのcthreadを使っていたような気がします。