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NTSCデコーダーいろいろ

Last updated at Posted at 2019-08-13

アナログ地上波で採用されてたNTSCをデコードするチップは以下のようなものがあります。デコーダーはNTSCを入力してYUVの8ビット出力にする処理を行います。有効な画像はだいたい640x480ドットになります。NTSCは480本の走査線の偶数の走査線を送った後に奇数の走査線を送るインターリーブ方式でした。アナログTV放送はNTSC以外には周波数や有効画素が違うPAL方式などがありました。ほとんどのデコーダーには入力が3系統あり、コンポジット・S-Video・チューナーが接続できました。

SAA7111

NXP(Philips)が90年代に作ったチップで、おそらく一番ポピュラーなのではないかと思います。SAA7114やSAA7115など後継のチップが今でもUSBキャプチャユニットで使われているようです。我が家ではOV511に接続されたモジュールが2つあります。業界的にデファクトスタンダードなのでRENESASがAN9738という資料を作ったりしています。

CX25837

CONEXANTのチップで、mpegエンコーダーについてました。CONEXANTは古くはBrooktreeでBT848などに内蔵されていたデコーダーと同じものなのではないかと推測されます。CX2834xがオーディオA/Dが入ったチップになるようです。CONEXANTはなくなったので、新規で使われるケースはありません。

BT819

BT時代の製品で、詳細不明ですが、USBVisionのソースにありました。

TVP5150

TIのチップで2000年代に作られた比較的新しいチップです。EM2820に接続されたモジュールを入手して存在を知りました。現在販売されているUSBキャプチャーモジュールはSAA7114かTVP5150系がほとんどだと思います。データーシートは公開されていますが、情報が少ないためか難解です。90年代後半に開発されたTVP5010の後継のようです。

TW2804

もともとTechwellという会社が作っていたチップのようです。買収でルネサス傘下に入ったようです。

MAX9526

Maximのチップですが、手元にはありません。

AK8854VQ

検索したらデーターシートが見つかりました。旭化成のチップです。データーシートには2009とありまが、もうすぐアナログ地上波も終わりの時期になぜ作ったのでしょうか?

BT848,BT849,BT878,BT898

単体デコーダーではありませんが、デコーダー内蔵のPCIチップです。BT848,BT849はVideoキャプチャだけで、BT878,BT898はAudioもキャプチャできるようです。FreeBSDのBT848のドライバーコードは13-CURRENTで消されてしまいました。

SAA7133,SAA7134

単体デコーダーではありませんが、デコーダー内蔵のPCIチップです。VideoとAudioがキャプチャできます。

CardbusのジャンクをHardOffで110円で買ってきてみました。

02:00.0 Class 0480: Device 1131:7133 (rev 10)
	Subsystem: Device 1131:4ee9
	Flags: medium devsel, IRQ 17
	Memory at 88000000 (32-bit, non-prefetchable)
	Capabilities: [40] Power Management version 2

EM28284

eMPIA社のNTSCデコーダー内蔵のUSBチップです。EM2820は外付けだったのが内蔵したようです。

すべてのチップでVBIのサポートがあります。VBIとはテレビ画面に映らない上部の走査線にデジタルデータを乗せる技術でデータ放送と呼ばれてました。NTSCデコーダーを難しくしている要因ですが、今となっては全く必要ないものです。

写真(2019-08-13 12.38).jpg

NTSCは50年近く現役でしたし、色々な機器に出力が残っているので、おそらく今世紀中は無くならないような気もします。

NTSCデコーダーの出力をFPGAで加工してLCDに表示するような回路が作ってみたいですが、FPGAの知識もないし、買ったほうが安いかもしれません。

いろいろやっていたらケーブル箱からこんなコネクタが出てきました。S-VideoのMINI DIN 7ピン仕様のようです。日本では4ピンがほとんどで、見かけません。

S-Video7.jpg

1 Luminance Grand
2 Chrominance Grand
3 Luminance/Sync (Y)
4 Chrominance(C)
5 Composite Video
6 Not connected
7 Not connected

カラー放送が始まった時にそれまでの白黒テレビでも表示できるようにカラー信号が入れられました。そのためフレームレートが29.97というような半端な数値になりました。白黒テレビの生産は80年代前半まであったようです。

国内でVHSビデオが発売されたのは1976年で当初は民生用といっても高価で実際に普及しだしたのは80年代にはいってからだったと思う。当時コンポジット入力があるテレビは少なくて、RF(電波)で2チャンネルなどに乗せて見る方法が一般的であった。S-VHSが出てきたのは1987年とかなり後になってからであった。

西暦 和暦
1953 昭和28 白黒テレビ放送開始
1960 昭和35 カラーテレビ放送開始
1969 昭和44 Uマチック発表
1976 昭和51 VHSビデオ発売
1978 昭和53 ステレオ放送開始
1980 昭和55 LDプレーヤー発売
1987 昭和62 S-VHSビデオ発売
1989 平成元 衛星放送(BS)開始
1993 平成5 ビデオCD発売
1996 平成8 データ放送開始
1996 平成8 DVDプレーヤー発売
2011 平成23 アナログテレビ放送終了

最近と違って、白黒テレビ放送が始まっても実際に普及したのは60年代なってからでカラーテレビも普及したのは70年前後だったようです。

アナログのCSチューナーをばらしたらVP5311というNTSCエンコーダーがでてきました。ヒートガンで剥がしてとってあるので、いつかなにかに使ってみたいと思っています。

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