秋月電子にたくさん在庫がある、新潟精密のFN1241を鳴らしてみました。まだFN1242の在庫が有ったころに一緒に買ったものです。
FN1241はTEACのVRDS-50(¥250,000)という高級CDプレーヤーでも使われていたようです。
FN1242の時も結構苦戦したのですが、今回もFN1241も結構な曲者でした。
FN1241は384fsか512fsなので使用できるDAIが限定されます。おそらくFN1241が制約が多く改良したものがFN1242だったのではないかと思われます。FN1241は2000年くらいの発売でFN1242は2002年くらいの発売だったようです。
FN1242はTEACのVRDS-15やLUXMANのDU-7i,DU-80で使われていたようです。
FN1241は最初の製品なので、パッケージも大きいし良い音がしそうな予感がします。
48Kの512fsは24.576MHzです。
DAIは512fs対応したpic32mx_usb_i2sを使います。
アナログ部分はOKIRAKU AUDIOさんの回路を参考にしました。おそらくこの回路は、リファレンスボードの回路に近いのではないかと思います。
変換基板はaitendoのものを使いました。GNDを変換基板上で空中配線して、VCCは基板の裏で回します。変換基板の2番ピンにチップの1番にしてみましたが、3番ピンにすると角が2ピンずつ空くので、そっちの方が良かったかもしれません。
いつもは秋月のC基板でつくっているのですが、変換基板が大きいのでマルツで買ったちょっと大きい基板を使いました。
384fs,512fsはジャンパーで変更できるようにしました。
片チャン作って音だししたところ音がでません。
リセット回路をプルアップだけにしていたところ、だめでコンデンサーを入れた遅延回路が必要でした。
音は出るようになったのですが、音がおかしいです。
とりあえず両チャン作ってみましたが、両方ともおかしいです。
いろいろいじってるうちにランドをはがしてしまい、ジャンパー張りました。
正弦波を再生してオシロで信号を見ると波形がおかしいです。
いろいろ試したところ、mpg123を何度か起動しなおすとまともな時があります。I2Sの何らかの問題と思われます。ぼちぼち調べてみたいと思います。
FreeBSD/mips 12.3のmpg123とMacOS X 10.4のiTunesで試しましたが、同じようにノイズ混じりになるときと正常に再生されることがありました。
正常に再生が始まれば、その再生は止めるまでは問題ありません。
ネット上で回路図を調べてみると、外部からリセットできるような回路があり、何らかのケースにおいてリセットが必要なのかもしれません。 リセットしても変わらないようです。
I2Sの信号線にダンパー抵抗入れてみましたが、効果ありません。
データーシートには無いんですが、512fsの設定で256fsでも鳴るようです。とくにおかしいような感じはないんですが。DAIによるのかもしれません。なにかの勘違いかな。。。
DAI | Sound |
---|---|
PIC32MX | △ |
PCM2706 | ○ |
CP2114 | × |
SN11122 | ○ |
AR9341 | ○ * |
* AR9341は74HC125のバッファを入れたらちゃんと鳴るようになりました。
OPアンプが片側10mAくらいなので、合計40mAくらいかと思われます。正負電源はOPアンプで作ってるので、ほぼほぼ限界です。
当初FN1241のデジタル系のDVDDとアナログ系のAVDDを一緒にしていたのですが、アナログ系をOPアンプの電源側からレギュレータで入れるようにしました。FN1242はAVDDが5VなのですがFN1241は3.3Vです。
WBGO聞いていますが、ゴージャスな音がするような気がします。音にしまりがあって、むちゃいいです。
pic32mx_usb_i2sはWindowsでは使えませんがMacやFreeBSDではちゃんと使えます。
参考にまでFN1241の秋月電子取り扱いは「発売日 2008/01/23」となっていて、その後新潟精密は「2008年1月31日,東京地方裁判所に民事再生手続きの開始を申し立てた。」だったようです。
秋月にある在庫は最後の生産で、おそらく256fsも対応したものなのかもしれません。
蛍光灯や扇風機のON/OFFの電源のノイズで暴走する事があったのでRESETをグランドに落とすスイッチを付けました。
2022/8くらいから秋月電子ではいろいろ処分品が出ていますが、FN1241は800円のままです。ただ、PCM1795が半額になっていたので、次のターゲットはこれです。