はじめに
随分期間が空いてしまいましたが、2024年春期のネットワークスペシャリスト試験に合格したため、その合格体験記を残しておきます。
当時の私のスペックは以下です。
- 2023年4月入社(当時新卒2年目)
- 情報系大学院卒業
- ITエンジニア2年目
- 業務ではJavaを中心に扱う
- ネットワーク業務は普段触っていない
- 2023年秋季で応用情報技術者に合格済み
勉強の流れ
使用した教材
下記の教科書をベースとして使用しました。
並行して、以下の2つをネットワーク全般の基礎知識の補完に使用しました。
インプレス社の教科書は、広範囲をざっくりと説明していることが多いです。下記2冊でネットワーク全体のつながりを把握しておくと以降の学習に非常に役に立ちます。
午後の過去問演習は、左門さんの過去問解説が非常に良いです。
過去問解説に加えて、問題で問われている関連技術の解説も詳し目に載っています。試験直前で時間が無い場合、過去問を解かずに解説を読むのも良いです。私も受験直前は問題を解かずに解説だけ読みました。
また、書籍ではないのですが、以下の「ネットワークエンジニアとして」というサイトは非常に有用です。教科書やマスタリングTCP/IPと比べても詳しく技術の説明がされています。
勉強中によく分からない単語があった場合、「ネットワークエンジニアとして XXX」のように検索するとヒットすることが多かったです。
ちなみに、「ネスペイージス」としてネスペ合格のために必要な情報をまとめてくれています。ぶっちゃけ、教科書を買わないでこのサイトを使用する方が良いかもしれないです。
こちらも書籍では無いですが、以下のYoutubeチャンネルも通勤中・ジムのランニングマシン中等の空き時間に見ていました。
勉強スケジュール
おおよそ、3月中旬から6週間ほど勉強をしました。
合計75~100時間くらいは勉強した気がします。
2024年3月中旬〜3月下旬:勉強開始・広く知識を付ける(3週間)
この時期は本を読んで基礎知識を広く浅く身につけました。
順番としては、以下です。
- 教科書(少しだけ)
- マスタリングTCP/IP
- ネットワークはなぜ繋がるのか
- 教科書(残り)
最初教科書を読みましたがまるで頭に入らず(笑)、他2つを先に読みました。
私はマスタリングTCP/IPを先に読みましたが、ネットワークはなぜ繋がるのかを先に読む方がネットワークの繋がりが理解でき、良いかと思います。
大体3週間ほどかけて、3つの本をバーっと読み切りました。この時点で内容の熟読は不要で、ザックリ頭に入れておく程度で良いかと思います。
この時点で内容を全て理解するのは難しく、理解したと思っていても午後問題を解いてみると歯が立たないことも多いです。
このタイミングではざっくり理解にとどめ、さっさと問題を解く方が合格に近づくかと思われます。
2024年4月第1週:午前2の対策(1週間ちょい)
教科書を読み切った後は、午前2の対策に入りました。4月第1週頃に始めて午前2を解いた時、3割程度しか正解できず絶望した記憶です笑。
2週間前時点で午前2がほぼ解けない状況からでも何とかなります。全然仕上がらずに4月を迎えたとしても諦めずに頑張りましょう😭
順番としては以下のように勉強し、10日ほどで、5,6年分の過去問の範囲は全て問題の選択肢ごと覚えているレベルにしました。
- 午前問題を解く
- 間違った問題の解説を読む
- 関連する教科書・マスタリングTCP/IP・ネットワークエンジニアとしての部分を読み、理解を深める
- 再度午前問題を解き、全問正解できるようにする
ネスペに限らずIPA試験の午前問題は過去問と同じ問題が結構出ます。25問中15問程度は同じ問題が出るようです。正直、午前2は最初から答えを覚えるつもりでさっさと勉強を終わらせた方が良いかと思います。
2024年4月第2~3週:午後1の対策(1.5週間)
午前2が終わった後は、午後1を解きました。
最初は教科書付属の過去問を解いていましたが、正直解説が物足りなかったため、このタイミングで左門さんの過去問解説の本を3年分ほど書いました。
教科書と合わせてR4, R3, R2, R1の4年分の過去問が手元にありましたが、結局自力で解いたのは6問くらいで、残りは解説だけ読みました。
2024年4月第2~3週:午後2の対策(1.5週間)
午後1の対策とほぼ並行して、午後2も解きました。
対策方法としては午後1とほぼ同じで、2,3問は自力で解き、残りは解説本の解説だけ読みました。
途中でレイヤ低めの問題に手も足も出ないことが多いことに気付き、選ばないことにしました。過去問演習する中で自分の得意/不得意の問題を見つけられると良いかなと思います。
おまけ:午後1・午後2の勉強について
IPAの高度試験では、「午後2の対策が午後1の対策にもなるから午後2を対策しろ」とよく言われます。これはその通りで、午後1は午後2の縮小版であることが多いです。
ただ、午後2は問題文が長く解くのも大変です。仕事後になかなか午後2を解く気持ちにはならないと思います。
そんな時は午後1を1問だけで良いからとにかくやるというのを大事にして欲しいです。
2024年4月21日(日):試験日
会場周辺のコンビニは混雑します。昼ごはんは先に買っておいた方が良いです。
午前2
見たことが無い問題に焦りますが、確実に分かる問題を着実に解きました。見たことが無い問題に限って前の方に置かれることは多いです。
焦らず解きましょう。
午後1
ざっと3問に目を通し、解けそうな問題を選んで解きました。
比較的解きやすい問題が多く、8割程度は正解できた感触で一安心しました。
午後2
2問に目を通し、1問はBGPの問題だったため避けてもう一方の問題を解きました。
今年もBGP出るだろうなと思いつつ、勉強しなかった自分を恨みました。
ところどころ分からない問題はあるものの、概ね解答欄を埋めることができ、過去問演習の感覚なら6~8割くらいかな?といった感触でした。
再度受験するとしたらどうするか?
反省を踏まえた、勉強方法です。
2ヶ月程度(合計100~150時間程度)を想定しています。
正直、これ以上勉強しても合格確率はあまり変わらない気がします。
ネットワークの全容を軽く掴む(1週間)
まず、ネットワークはなぜつながるのかを読んで、ネットワークの全容を把握します。
読みやすい本なので、1週間で頑張って読みましょう。
教科書を読む(2週間)
以下のネスペイージスの内容をザッーっと読みます。
結局このサイトが一番良いです。教科書やマスタリングTCP/IPは読まなくても良いと思います。
午前2を周回する(1週間)
10年分午前2の過去問を周回します。
10年分問題を解いて、凡ミス数個以外は全て正解できる状態になればOKです。
「問題の選択肢を覚えても意味がない」と試験勉強の際に言われることも多いですが、全然選択肢覚えてしまって良いです。
全然選択肢の意味が分からない場合は、解説や関連するネスペイージスを読み込むと良いかと思います。
ネスペは結局午後が関門なので、午前2の対策は1週間程度に留めて良いです。
1週間経過して10年分終わらずとも、5年分以上は終わっており、勉強した範囲で全て正解できる状態ならばさっさと午後問題の対策に移りましょう。
午後問題をやりまくる(1ヶ月)
1ヶ月以上午後問題を解きまくる時間があれば最高です。ただ、時間が無くても1週間程度あればワンチャン合格できます。諦めないように!
左門さんの過去問解説をたくさん用意し、とにかく解きます。
時間が無い場合は、問題を解かずに解説を読むだけで良いです。触れた過去問の数が合格可能性に直結すると思います。
試験結果
以下のような結果で合格でした💮
午前2、午後1については予想通りの感触でした。
午後2については、厳し目の自己採点で55点、甘めの自己採点で80点くらいだったので、なんだかんだ70点くらいあると思っていました。思いの外ギリギリの合格で肝を冷やしました。
今年の午後2は比較的解きやすかったので、採点が厳し目だったのかもしれないです。
これから
ネスペ受験を通じて、ネットワークの基礎知識はかなり身に付いた感触です。
現状はネットワーク関連の仕事は出来ていないですが、ネスペ合格が今後様々な仕事を貰っていくためのカードになってくれればなと思います。
もっと聞きたい・詳しく書いてほしいことあればコメントお願いします!