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ESXiサーバのHDD性能を測定してみた

Last updated at Posted at 2017-07-18

初投稿です。
ツッコミや追加測定したほうがいい事項あればコメントください

背景

自作サーバを構築したので、VMWare ESXiホストにして、VMをファイルサーバとして使いたい。
仮想ディスクではオーバーヘッドが大きくなってしまうが、rawディスクとしてゲストOSにマウントすれば行けるんじゃないだろうか?

ということで、

(1) HDDを直接マウント
(2) ESXi上の仮想マシン・仮想ディスク
(3) ESXi上の仮想マシン・HDDをrawディスクマウント

のそれぞれでディスク性能を比較してみる。
あと、趣旨とは関係ないのだが初めてM.2インタフェースのSSDを買っちゃったのでついでに性能を図ってみている。

環境

ハード

  • マザーボード: GIGABYTE GA-H270-HD3
  • CPU : Intel Core i5 7600T
  • メモリ: DDR4 32GB
  • SSD(OS用): Samsung 960 EVO M.2
  • HDD(データ用) : TOSHIBA DT01ACA300 3000GB

ソフト

  • ゲストOS・直接マウント用OS:CentOS 7.3 Minimal
  • ESXi : VMWare ESXi 6.0 Update 2
  • fio : fio-2.17

方法

fioを使う。
使い方は以下URLを参考にした。
http://ossfan.net/setup/linux-24.html

手順

(1)HDD直接マウント

1. CentOSをインストール

[root@localhost ~]# cat /etc/redhat-release 
CentOS Linux release 7.3.1611 (Core) 

2. パーティション作成

[root@localhost ~]# parted
GNU Parted 3.1
/dev/sda を使用
GNU Parted へようこそ! コマンド一覧を見るには 'help' と入力してください。
(parted) select /dev/sda
/dev/sda を使用
(parted) mkpart
パーティションの名前?  []? test
ファイルシステムの種類?  [ext2]? xfs 
開始? 0G
終了? 3000G
(parted) quit                                                             
通知: 必要であれば /etc/fstab を更新するのを忘れないようにしてください。

3. XFSでフォーマット。

あまり考えずにCentOS7から標準になったXFSを選択した。ひょっとして速度的にはext4の方が良かったりするんだろうか?

[root@localhost ~]# df -Th
ファイルシス        タイプ   サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
/dev/mapper/cl-root xfs         50G  3.1G   47G    7% /
devtmpfs            devtmpfs    16G     0   16G    0% /dev
tmpfs               tmpfs       16G     0   16G    0% /dev/shm
tmpfs               tmpfs       16G   17M   16G    1% /run
tmpfs               tmpfs       16G     0   16G    0% /sys/fs/cgroup
/dev/nvme0n1p1      xfs       1014M  170M  845M   17% /boot
tmpfs               tmpfs      3.2G     0  3.2G    0% /run/user/0
/dev/sda1           xfs        2.8T   33M  2.8T    1% /mnt

4.以下のfioコマンドを実行。
以下を参考に作成。
http://qiita.com/toshihirock/items/fa4d310115e6921ab0ac

ファイルサーバ想定なのでベースサイズは32MBに設定。
32MBでも少ない?

(☆)

# シーケンシャルリード
fio -filename=/mnt/test2g -direct=1 -rw=read -bs=32m -size=2G -numjobs=16 -runtime=10 -group_reporting -name=file1 -output=seqread.txt

# シーケンシャルライト
fio -filename=/mnt/test2g -direct=1 -rw=write -bs=32m -size=2G -numjobs=16 -runtime=10 -group_reporting -name=file1 -output=seqwrite.txt

# ランダムリード&ライト
fio -filename=/mnt/test2g -direct=1 -rw=randrw -bs=32m -size=2G -numjobs=16 -runtime=10 -group_reporting -name=file1 -output=randrw.txt

5. 結果は以下の通り。

  • HDD直接マウント
type IOPS スループット(MB/s) 実行時間(ms)
seqread 11 380 10980
seqwrite 6 231 11314
randread 2 96.4 12533
randwrite 2 69.8 12510
  • SSD直接マウント
type IOPS スループット(MB/s) 実行時間(ms)
seqread 36 1234 10281
seqwrite 46 1577 10320
randread 26 874 10294
randwrite 26 903 10294

(2)ESXi上の仮想マシン・仮想ディスク

6.サーバにESXiをインストールする。
7.VMを作成し、CentOSをインストールする。
7.HDDをデータストアに追加する。
8.新規仮想ディスクを作成し、CentOSにマウントする。
9.4.と同じコマンドで測定。
10.結果は以下の通り。

  • HDD仮想ディスク
type IOPS スループット(MB/s) 実行時間(ms)
seqread 11 386 11034
seqwrite 6 206 12233
randread 2 77.9 12932
randwrite 1 62.3 12932
  • SSD仮想ディスク
type IOPS スループット(MB/s) 実行時間(ms)
seqread 28 967 10509
seqwrite 47 1587 10297
randread 21 715 10276
randwrite 23 774 10276

(3)ESXi上の仮想マシン・HDDをrawディスクマウント

11.7.で追加したデータストアを削除。
12.HDDをRawディスクとしてマウントする。
以下、参考。
http://blog.hitsujin.jp/entry/2014/06/08/161357

  • ESXiサーバにSSH接続して(SSHのサービスはデフォルトでは止まっているのでClient Hostで立ち上げる)
    以下コマンドを実行。
[root@localhost:~] vmkfstools -z /vmfs/devices/disks/t10.ATA_____TOSHIBA_DT01ACA300_________________________________57
8BL1XAS "/vmfs/volumes/datastore1/test2/rawhdd.vmdk"
  • VMのプロパティから、既存の仮想ディスクの追加操作をして、↑で追加したファイルを選択する。

こんな感じになる。

kobito.1500402321.081352.png

13.4.と同じコマンドで測定。

14.結果は以下の通り。

  • HDDrawマウント
type IOPS スループット(MB/s) 実行時間(ms)
seqread 12 422 10817
seqwrite 8 275 11590
randread 3 112 12012
randwrite 2 75.5 12012
  • SSDrawマウントは出来ないのでありません。

まとめ

  • ひとまず、期待通りrawマウントによる性能劣化はなさそう。
  • 仮想ディスクだと10%程度スループットが低くなる。
  • 管理の上でも仮想ディスクを選択するメリットは(少なくともご自宅用の範囲では)ないのでは?
  • SSD速い。キャッシュとして使って高速なファイルサーバとして構築できたりしないだろうか。

実施中のCPU・メモリ等ログもとってあるのでもうちょい考察して更新します。

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