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IoTシステム技術基礎検定 #9 モバイル、スマート、ウェアラブル

Last updated at Posted at 2017-11-24

はじめに

4章目です。
ページが少ないので1章分丸ごと片付けます。

【今回取り組む内容】
・4-1~4-5 (テキストP128-142)
4章全部。
モバイル環境と、それを取り巻くスマートデバイス、ウェアラブルデバイス、
位置情報、車とクラウドの連携。

4-1 モバイル環境とは

IoTによりさらに広がるモバイル環境

通信環境には、
ケーブルなど機械的な接続を用いる有線通信環境と
電波を媒体とする無線通信環境がある。
3-1でも説明があったように、
有線通信はケーブルやコネクタを敷かなければいけないので、場所的な制約がある。
無線通信は電波が届く範囲で、使用するデバイスがONになっていればどこでも利用できる。
無線通信なら、移動中でもどこでも使うことが出来、こうしたデバイスは「移動デバイス」「モバイルデバイス」と呼ばれる。

モバイル通信

携帯電話を見れば分かるように、無線通信技術の進歩は目覚ましい。
毎年のように新しい通信規格・技術が登場している。
通信速度で見ると、LTE数百Mbps、5Gは1Gbps以上とされ、有線の通信速度をも超越する。
加えて、技術の進歩で、電波の干渉のような無線特有の問題も解消されつつある。

モバイル通信の技術は、移動中のユーザでもネットワークサービスが利用できる環境を提供している。
モバイル通信の普及を担ったのが、モバイルデバイス

モバイルデバイスの技術の進歩

モバイル環境の中心となるのがモバイルデバイス。
その代表が、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスである。
多くの無線技術が搭載されたスマートデバイスは、通信事業者の通信以外にも、
GPS、無線LAN、Bluetooth、NFC(ICカードの役割)などに対応している。
したがって、無線機能を持っている外部のデバイスと容易に接続できる。

最近の車にも、GPSだけでなく、多くの無線通信機器が搭載される。
近距離から遠距離無線まで対応できる車も登場している。

無線通信デバイスは、私達の生活に大きい変化を起こした。
従来、ケーブルに繋いで使っていたインターネットが、外出中でも使えるようになったことで、
ライフスタイルにも大きい影響があった。
今では必要な情報があれば、デバイスでいつでも入手できる。
場所によっては電波の調子が悪かったり、電波傍受(盗み聞き)による情報漏えいのリスクもあるが、モバイルによる通信のメリットは大きい。

IoTシステムのモバイル環境

IoTシステムでは、IoTデバイスが収集したデータをIoTサーバに伝送、サーバで分析・処理を行うことで、高付加価値のモバイル環境を実現できる。
多くのIoTデバイスは、スマートフォンとも通信でき、加えて、LPWAなどの無線通信機能を持つデバイスは、遠距離通信サービスを展開する通信事業者と連携し、より広い範囲のアクセスが可能になる。

IoTデバイス自体が移動可能であり、電源がONになっていれば、常にゲートウェイやサーバのネットワークに繋がれ、通信が可能になる。
データ通信の自動設定で、人の操作がなくても自動でデータが更新されるなど、IoTへのモバイル環境の活用が期待されている。

4-2 スマートデバイスとは

多くの要素技術を搭載したデバイス

定義は色々あるが、IoTの進展に伴い、モバイルデバイスから家電まで、多くのデバイスがスマートデバイスと呼ばれるようになった。
代表的で、一般にも身近なのがスマートフォンである。
従来の携帯電話であるフィーチャーフォンに代わり、
音声通信及びデータ通信の機能を持つモバイルデバイスとして広く普及している。

スマートデバイス

ここでのスマートは「賢い」という意味で、
例えば、スマート家電だと、本来の機能に加えて、データ処理の機能や外部デバイスと連携する機能を備えている。
モバイルデバイスにおけるスマートデバイスには、スマートフォンやタブレット端末がある。
スマートフォンは、音声通信・データ通信機能を併せ持っていて、比較的大きいディスプレイや、優れたUI(ユーザインタフェース)を持つ。

スマートフォンには、多くのセンサが搭載されている。
Androidのスマートフォンは、バージョンが上がる度にセンサが増えている。
以下はAndroid7.1のセンサの一部。
例:加速度、ジャイロ、周囲温度、重力、心拍数、照度、地磁気、
  動作継続検出、画面との距離、温度との相対湿度、歩行、気圧

現在のAndroidには20種類以上のセンサが付けられているが、
全てのスマートフォンが20種類以上のセンサをサポートしているわけでなく、製品によって異なる。
ハードウェアがスマートフォンに搭載されていれば、APIを使って活用もできる。

スマートフォンとIoTシステム

スマートフォンの無線通信機能を用いて、他の無線通信デバイスと通信ができる。
最近の、性能が向上したスマートフォンは、PCと同等以上の処理能力を持つものもあり、
モバイルコンピューティングの性能も向上している。
スマートフォン経由でもIoTデバイスのセンサにアクセスでき、その場でデータ処理などを行うこともできる。(でかい処理はクラウドサーバに任せる)
また、スマートフォンのディスプレイを用いて、現場での必要な作業とか対応ができるので、スマートフォンを含めたIoTサービスの存在は大きくなると予想されている。

4-3 ウェアラブルデバイスとは

ウェアラブルデバイスとは

ウェアラブルデバイスは、ウェア(着る)ことができるデバイス、
使用者が操作せずに機能し、人の行動に制約なくセンシングができるデバイスを指す。
腕や頭部に装着するICTデバイスであるウェアラブルデバイスは、
小型のマイコンの性能向上につれ、製造数も上がってきている。
ウェアラブルデバイスを通すことで、血圧や心拍数、歩行数や睡眠の質といった日常生活データを集められる。
収集したデータはクラウドに集められ、医療やスポーツの分野で利用される。

ウェアラブルデバイス成長の背景

第一に半導体技術の進展。
デバイスの小型化や軽量化が進み、装着者の負担や違和感が減って使いやすくなった。

第二にスマートフォンや安価な無線LANやBluetoothの普及による、インターネットへの接続環境の整備
第三にクラウドサービスの普及で、安価にデータを大量収集できるようになったこと。
第四がデータ解析技術やVR(仮想現実)の発達で、多様なデータを分析し、結果をVRなどを用いて人に分かりやすく提示できるようになったこと。

ウェアラブルデバイスの種類、機能的要件、活用方法

腕時計型、メガネ型、リストバンド型などの分類がある。
腕時計型は、一定の大きさのモニタを着けることであらゆる情報提示ができる。
例:アップルウォッチ、スマートウォッチ、ペブル
メガネ型は、レンズがモニタになっており、空中に画面が浮いてるように見える。
例;グーグルグラス、インフォリンカー
リストバンド型は、腕時計同様腕に巻くタイプで、軽量に設計されている。
例:スマートバンド、ジョウボーン

4-4 位置情報の活用

地理情報システム

地理情報システムGPS(Geographic Information System)は、デジタル化された地理空間情報を一体的処理し、視覚的な表現、高度な分析をするシステム。
位置に関連付けされた情報は、G空間情報と呼ばれる。
G空間情報を使うことで、新たな位置情報ビジネスが展開されている。

位置推定方式

屋外と屋内で、位置の推定方法は異なる。
屋外ならGPSや電波を使えばいいが、屋内では届きにくいので分けて考える必要がある。
以下は、屋内の位置推定の例。

①無線LAN
複数の無線LANからの電波強度を測定することで位置算出する。

②ビーコン
発信機のビーコンを設置して、スマートフォンで受信するBLEの信号強度を元に位置推測する。

③可視光
LEDなど可視光を、超高速で点滅させて信号を送ることで測位する。

④歩行者自律航法(PDR: Pedestrian Dead Reckoning
スマートフォン内蔵の加速度などセンサを使い、移動方向と距離から位置を推定する。
トンネルの中のカーナビなど、GPSが使えないところで利用。
Pedestrian /歩行者
Dead Reckoning /自律航法(死んだ位置計算、GPSが使えない)

⑤IMES(Indoor MEssaging System)
GPSと同様の発信機を屋内に設置し、スマートフォンのGPSと受信機能を使い、屋外か屋内かを判断できる。
ただし、スマートフォンがIMES対応している必要あり。

他にも超音波センサやRFIDなどを使ったもの、複数組み合わせて精度を上げたものがある。

地磁気測位とAI分析との連携

地磁気とAIを組み合わせた位置測位では、
ディープラーニングというAI分析の手法を用いて、事前調査の地磁気データ等を元に、
室内の地磁気を分析することが出来る。
GPSが届きにくい。建物の中の人の位置を低コストで高精度に推定できる。

4-5 クルマとクラウドの連携

ダイナミックマップ

ダイナミックマップは、以下から構成されるマップ。
①動的情報 :ITS情報(周辺車両、歩行者、信号などの情報)
②准動的情報:事故情報や渋滞情報、ピンポイント地域の天気など
③准静的情報:交通規制、道路工事、広い地域の天気など
④静的情報 :路面情報、構造物など

動的なデータほど、更新頻度が高い。(1秒→1分→1時間→1ヶ月)
データを重畳(ちょうじょう)、積み重ねることで、自動運転などのシステムを支援する。

協調ダイナミックマップとクラウド提携

ダイナミックマップで提供される情報は、自立型協調型に分かれる。
自立型は自動車のレーダーやカメラを用いて、自律的に歩行者などを認識するものを指す。
協調型は、収集方式で以下のようにさらに分類できる。
①モバイル型
モバイル通信を用いて、GPSで取得した位置情報などを収集。
②路車間通信型
路側設置インフラとの通信で、交通に関する情報を収集。
③車車間通信型
他の自動車の機器を用いて、位置・速度情報を収集。

名古屋大学のダイナミックマップDM2.0は、クラウド・エッジ・組み込みコンピューティングを連携させた構想として検討されている。

試験に出てきそうな内容

モバイルがIoTに与えた影響は大きい。
ここではモバイル環境に関するデバイスや位置情報、クルマへの適用について学んだ。

モバイル環境

・現在の無線通信技術はどういったものがあり、どんな利点があるか
→5GやLTEとかの関連ワードも覚える。
モバイルデバイス、スマートデバイスとは何か?
→選択肢にされそうなので区別できるように。
・スマートデバイスとIoTの関係は?

ウェアラブルデバイス

ウェアラブルデバイスとは?特徴と、何が出来るか
ウェアラブルデバイスの普及の背景(4つ)
→どういった技術の発達が、ウェアラブルを支えているか
・ウェアラブルデバイスの分類(3つ)

位置情報

GPSによって位置に関連付けされた情報は何という名称か?
GPSで測りにくい屋内の位置推定はどういった物があるか?
PDR、IMESとは何か?

クルマ

・【重要】ダイナミックマップとはどういったマップか?
→どんな情報から構成され、何に役立つか
ダイナミックマップで扱う情報は、どうやって分類されるか
→車についてるセンサ?周りの力を借りる?

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