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IoTシステム技術基礎検定 #3 雑多なセンサたち

Last updated at Posted at 2017-10-15

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はじめに

勉強3日目です。
今回から2章に入っていきます。
前回までは、IoT技術を駆使したシステム全体についての話でしたが、
今回からは実世界で動くデバイスを中心に見ていきます。
【今回取り組む内容】
・2-1~2-6 (テキストP50-69)
センサに関して+コンピュータビジョンに関する話題。
センサの話題ひとまとめ(~2-5)で区切る。

第2章 IoTデバイスを理解する

IoTにおいて、実世界で動くセンサや、アクチュエータは総称して「IoTデバイス」と呼んでいる。
センサの中でも、利用頻度の高いものを取り上げ、測定方法を学ぶ。
また、快適な生活環境を提供するセンサ群、超小型のMEMSセンサ、VR・ARやドローンといった注目技術についてもピックアップしていく。

-#2-1 IoTデバイス概要
・IoTデバイスの役割
IoTシステムが3要素(デバイス、ゲートウェイ、サーバ)から構成され、互いに通信しあっていることは1章でさんざん触れた通りである。
デバイスはセンサ部とアクチュエータ部から構成され、それぞれデータ収集と実際の稼働を担っている。
データはセンサが集め、サーバで分析された後に、アクチュエータの制御信号となって活用される。

・IoTデバイスの構成要素
デバイスを構成するセンサ部・アクチュエータ部の概要

①センサ部
対象となる物理的・科学的な量を計測して、取り込む入力機能を持つ。
IoTのセンサで共通しているのは、物理・科学に基づく原理を使って得たデータを、電気信号に変換している点である。さまざまな現象に対してセンサが用意されている。
P51の図に、センサの構成例が載っている。
センサが変化・反応を検知し、必要なら信号前処理(増幅など)が行われ、A/D変換をする。
(つまり、センサで得られるデータはアナログ信号である、と覚えておこう)
必要に応じてアプリケーション処理(サーバとかで使うための下準備)をして、通信モジュールからサーバに送信する。

②アクチュエータ部
act(稼働)する装置、アクチュエータ。
アクチュエータは、エネルギーを機械・物理的運動に変換して出力する機構のこと。
サーバの分析結果や設定値の変更信号などを、フィードバックとして取り入れ実行する役。
フィードバックされたエネルギーは、電機信号として出力され、調整とかもできる。

また、以上の2つの共通部分にマイクロプロセッサがあり、データ処理とかを担う。
近年では、プロセッサやI/O(入出力)コントローラを半導体チップにまとめた製品があり、
SoC(System on Chip)と呼ばれ流通している。

2-2 環境・化学系センサとは

・環境から科学収集
ここでは、温度センサを例に挙げ、種類や測定方法を説明する。
他の環境測定センサや、化学系センサについても扱う。

・測定方法の進化
かつて水銀温度計(赤い液体が上下するやつ)から始まったアナログな温度計も、
時代が進みデジタル式に取って代わり、
最近ではIoT化することで、24時間連続測定やデータベースでの保存を可能とした。
電子部品や、ネット技術の進歩に伴い、測定時間の短縮・精度上昇など高性能化している。
勿論、これは温度計に限った話ではない。

・温度センサ
一言に温度といっても、測定方法はたくさんあり、テキストでは以下4つの例を挙げて説明している。

①電気式  
クリップみたいなやつ。抵抗値の変化で温度を測定する。
素材には、金属から半導体まで多くが利用されていて、
使用環境に応じて使い分ける。

②熱膨張式
スイッチみたいなやつ。バイメタルを使って高熱時に接点を離す。
バイメタル(Bi-metallic)は、熱膨張率が異なる2枚の金属板を貼り合わせたもの。
「高熱時に接点を自動で離す」特徴を利用し、
こたつやアイロンのサーモスタット、温度がヤバイときに自動で電源を切ってくれる装置に使われる。
Wikipedia該当記事のGIFが面白い。

③熱電効果
+と-で違う金属を使い、温度差を電圧に換算できる。 
ゼーベック効果(温度差を電圧に変換)やペルティエ効果(電圧を温度差に変換)は、
ひとまとめで熱電効果と呼ばれている。
これは、金属内の温度差と電圧が互いに変換可能であることを示している。
図における、測定温度と基準温度それぞれの端子が離れていても測定はできるため、
工場の高熱区域など、危険な場所の測定などに向いている。

④赤外線
人体熱を画像として捉えるカメラとか。
すべての熱を持つ物体は外界にも熱を発しているので、それを使って測っている。
映画やドラマでおなじみの防犯カメラや、高熱の病人検知などに利用される。

・湿度センサ
湿度、空気中の飽和水蒸気の割合を計測する。
周りの湿度によって電気特性の変化しやすい材料を使っており、
電子レンジやエアコンのように湿度情報を必要とする機器に使われる。

・気圧センサ
気圧、hPa(ヘクトパスカル)を測定する。
高度が高いほど気圧は下がる性質を利用して、
ドローンの高度計測に使われている。

・流量センサ
水や空気の流量(立方m/s)を測る。水道メータに使われる。
テキスト図の、水道管の周りに超音波センサを取り付ける方法は測定が容易。

・化学センサ
対象物に含まれる成分の含有率を測れる。
テキスト図のpHセンサはイオンの濃度差で生じる電圧差でpHを測定している。
他にも酸素センサやガスセンサといった多くの種類があり、
有害物質の濃度測定やDNA検査などに、幅広く利用されている。

・バイオセンサ/ウェアラブルデバイス
より生体に即した情報を測定できるバイオセンサは、
糖尿病の検査や免疫反応など医療分野で活躍している。
バイオセンサを使うことで、人の健康状態を日常的に測定できるウェアラブルデバイスは注目を浴びている。

2-3 物理センサとは

・動きや姿勢の検知
自動車やドローンの動作・姿勢を制御するには、センサで状態を把握し続ける必要がある。
ここでは、測定対象の運動情報を測定するセンサ、直線運動や回転運動について学習する。

・直線運動を測定する仕組み(詳しくはテキストの図2-3-1)
物体は、力が加わった方向に加速し、速度を得て移動する。デバイスにかかる圧力や加速度は、
圧力センサや加速度センサを用いて測定できる。
力を受けると、加速度、速度、変位といった運動が生じる。
圧力センサとしか使われる代表的なものが、ガラス基板にシリコン層をつくり、特定の方向にへこみやすい空間をつくった「ダイアフラム」という膜を使ったセンサであり、気圧計にも使われている。
加速度センサも、原理は圧力センサをベースとしていて、加速の力による歪みで測定している。
他にも、水晶等の素子と周波数を利用した高精度センサもあり、三次元方向からの加速度を精密に測定できる。

・回転運動を測定する仕組み(詳しくはテキストの図2-3-2)
歯車やタイヤのような物体の回転運動の共通点は、中心となる軸があること、
そして回転させるための力(トルク)があること。
トルクを受けると、角加速度、角速度、角度といった回転運動が発生する。
(順に、直線運動の加速度、速度、変位に対応)
角速度は、ジャイロセンサで測定でき、多くのスマートデバイスに搭載されている。
回転方向は、地磁気センサや加速度センサの傾き検知を用いて測定する。

・コリオリの力
移動する物体を回転体から眺めた時、特殊な軌道で動いているように見える。
これは、回転軸および物体の運動方向に垂直に力が働いているとみなし、
これをコリオリの力と呼ぶ。
「コリオリ 音叉」で調べると分かりやすいよ。

2-4 位置検知センサとは

・屋内外で方式は異なる
スマホでSNSとかで画像に位置データをつけたり、ポケモンGoとか遊んだりできるが、この時に使われているのが位置センサ。
その計測方法は、屋外と屋内で異なる。

・屋外での位置検知
GPS(Global Positioning System)が有名。米国の衛星システム。
中国やロシア、欧州でも独自の衛星測位システムが整備されており、日本も準天頂衛星(QZSS)がある。
これらを総称してGNSS(Global Navigation Satellite System)、全球即位衛星システムと呼んでいる。
GNSSは、緯度・経度・高度の3次元情報と、正確な時間を取得できる。
最近のカーナビが、トンネルでも位置を検知できているのは、カーナビがGNSS測位だけでなく、
タイヤの回転を検知して位置を求めるオドメドリ(Odmetry)という手法や、加速度・ジャイロセンサを駆使して位置を推定するデッドレコニング(Dead Reckoning)という技術を使っており、
GPS等にとって悪条件のときも測定できるように対策をうっている。

・GPS衛星
GPS衛星や、日本でそれをカバーする準天頂衛星は、超高精度の原子時計を内蔵しており、
各衛星が精密に同期している。
衛星からアンテナまでの電波が届く時間から距離を求め、三辺測量という測量法をを用いて位置座標計算する。
座標計算で必要な情報はxyz座標(緯度・経度・高度)と時間の4つなので、
最低4機の衛星が必要になる。

・屋内の位置検知
衛星電波が届かない空間ではGNSSによる測定が難しい。
基本的な対策としては、センサと対象物の距離を測定している。
超音波センサ、ドップラーレーダ(ドップラー効果を利用した周波数変異によるセンサ)、
レーザ測距センサのように、超音波・電波・光などを用いて、反射して戻る時間から計算したり、
赤外線測距センサのように送受信素子間の間隔に応じた受信角度を計測して距離を求める。
他にも、無線LANや超高域無線UWB(Ultra Wide Band)、BLEビーコンを使った方法がある。
詳しくは図2-4-1見てね。

2-5 画像センサとは

・画像認識とIoT
デジタル画像は、画面に映し出したり、編集したりするデータとして出番が多い。
IoTでは、画像データを使って何らかの情報を取り出し、活用するという使われ方をしている。

・画像処理、画像認識について
画像データの扱い方には以下3つがあり、①②が画像処理と呼ばれる。
①画像→画像 画像変換、CT(Computed Tomography)など
②画像→特徴 画像認識 計測、OCR(Optical Character Recognition、光学文字認識)など
③特徴→画像 CG、特撮映画の画像生成など

②の、画像から特徴を抽出する技術は高度な分析処理が求められる。
機械学習やパターンマッチングといった技術も、②を支える重要な存在である。

・画像データの構成
きれいな画像ほど情報量は多く、データサイズも大きくなる。
大きいデータは送信や分析に時間がかかるので、あえて白黒にするといった方法もある。
画像は縦横の画素(ドット、ピクセル)から構成され、縦横方向の画素数を解像度して表現する。
画素数が多い=解像度が高い、きれいな画像。
最近では4KやフルHDという高解像度に関する言葉をよく聞く。

・RGB
光は、赤緑青、RGBの三色をベースに表現される。すべてを混ぜると白っぽくなる。
各色成分の諧調(かいちょう、色や明るさの段階数)を多く取るほど、画像データは大きくなる。

・デジカメの仕組み
画像データを取り込む仕組みをテキストで説明している。
対象は光として、レンズを通し取り込まれる。
カメラのF値(Focal値)は、レンズに入る光の量を示していて、レンズの穴の大きさや
焦点の距離で決まる。
また、レンズの絞りやシャッタースピードの調整で、適当な露出(明るさ)の画像データを取得できる。
絞りが大きいほど光量は少なく、シャッターを遅くする必要がある。
遅くすることでブレやすくなるが、躍動感を出せる。
絞りが小さいほど被写界深度(焦点があっている範囲)は浅くなり、被写体のみをはっきり写す写真がとれる。

・映像素子
レンズを通った光は、図2-5-5のようにカラーフィルタというRGB成分を分離するフィルタを通して、
光検出器であるフォトダイオードを通して画像データを取得する。
フォトダイオードは、光の強さに応じて半導体が電荷を蓄積する素子で、光センサとして使われ、
CCDとCMOS、2種類のタイプがある。

試験に出てきそうな内容

センサの一例について取り扱った。英語の略語だけでなく物理や化学の要素も出てきて、
大して知識もない自分にはかなりキツかった。
テキストに載っている以上、この辺からも出る可能性はあるので大変だけど覚えておきたい。
最近は自動運転やドローンが注目されてるから、物理センサや位置検知センサ、画像認識あたりから来るんじゃないかなと思う。
個人的に、特に出てきそうだと思う所を太字にしてみます。

・IoTデバイスの構成要素
大きく2つ要素が存在すると言った。
それぞれの役目は?どうやってデータを取り入れ、サーバの分析をどう活かしている?
この辺りで名前が出てきたSoCは何のことだったか、用語含めてすぐイメージできるように

・環境センサ
温度の測り方はどんなものがあり、何を利用するか?問題が出ても慌てないように、
用語とかから、すぐに連想できるようにしておきたい。
他のセンサは、どういう要素・単位を計測するかも頭の片隅に入れておきたい。

・物理センサ
直線運動、回転運動はどう発生し、どういった要素から構成されるか?
回転運動は何のセンサで測定しているか、その原理となる力は?
圧力を測るのに使われる代表的な原理の名前は?
3次元で高性能な加速度センサはどうやって測定をしているか?

・位置検知センサ
屋外の位置検知で有名な手法、各国のものを含めた手法の名称は?
トンネル内でも位置を測定する方法は?
正確な位置測定に必要な衛星数と、その根拠は?
P63 図2-4-1の表(テキストは自分で買ってね♡)

・画像センサ
画像データの処理にはどういったものがあり、どういった例があるか?
きれいな画像ほど、どういった傾向があるか?用語を用いた他の言い方は?
デジカメの仕組み、どんな感じで画像データが処理されるかイメージできるか?
F値とは何か?
カメラの絞り値は、画像にどう影響するか?
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