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SIerのトンチキスクラムの中で行われるスクラム的な営みと悩みについて (8)

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スクラムチームの課題

初期:グループ会社の単位でチームが組まれていたため、サイロ化の危険が高かった おそらく管理の都合でそうなっていた
中期:それぞれのチームは均一ではなく結成したときからの特有の現象がある
晩期:仕事の枯渇
終:解散

それぞれの段階について話していこうと思います。
ここがトンチキだとは思っていませんが、たまに「なぜに? 解せぬ」と思うことは何回かありました。

初期

初期メンバー、20~25人のうち、スクラム経験者は5人というスタートを切ります。
スクラムマスターの3人と、メンバーでひとり、コーチがひとり。

そのイベントがなんのために行われるのかを知らず、どう振る舞えばいいかもわからず、ゴールもブレる。

割と絶望的な立ち上げです。

なので、最初に行ったのはインセプションデッキのウォークスルーと、スプリントの中で行われることの説明でした。

ここまでは普通だと思います。

そして脱落者が出ます。

最初の1週間に参加できなかった者、向かない人。

スクラムに適正があるかどうかわからない中、20ないし25人のうち離脱者が2名で済んだのは幸いだったかもしれません。

また、分割し統治せよというSIer側のドクトリンを打破するため、必要な交渉はメンバーが直接誰とでも行えるようにし、サイロ化の兆候は見つけ次第対策を打ちました。

「相手のことを思いやれるならば、誰と話してもよいのです。」

ほっておくと、コミュニケーションのパスが「メンバー→スクラムマスター(おそらくチームリーダー化する)→SIerの謎プロパー→他のチームのスクラムマスター(TLもどき)→メンバーまたはPO」
と言った形で交渉することとなり、ディレイが生じます。

せっかく同じフロアで仕事してるんだし、タイムラグはゼロでいこうか。
合意形成については・・他のチームと決めたことはチーム内に朝会などで話して追認することにしました。

異なるチームのメンバー間のダイレクトなやりとりがとてつもよい効果を生んだと思います。

中期

ありがちなイベントの形骸化

レトロって何のためにやるのかを科学するのはとっても大事。
レトロのためのレトロから、隠された課題へとシフトできればとっても幸せだけど、なかなかそうもいかないから、トライの繰り返し。

1時間で終わらせる努力。

残業と欠勤

残業を認めるとどうなると思う? 休む人が出てくるんですよ。

たとえば契約の160時間に足りないとかそういう事情は勝手に埋めてくれていいんだけど、毎日キッチリ1h残業して、月の契約時間(下限)をオーバーしそうだから休むって・・・・(゚Д゚)ハァ?

あのさあ・・1日だけ休む風邪とか風邪じゃねえし、おっさんの風邪はすぐなおらねーんだよ。

そうなるのがわかってたから残業は一切認めないって言ってたのにねー・・謎勢力の謎圧力がここだけは譲らぬ感じでしたので妥協した結果がこれだよ!

1日6時間、その他イベントなどで2時間、合計8時間働いてさっさと帰るってリズム作ればいいのに。
出勤すると損するメソッドでも組まれてるんですかね。

さて、この問題に対してのアプローチは各チームもろもろトライしていたようです。

チームA

「休むときは俺に電話で連絡しろ」と凄むヤ◯ザの親方みたいな・・・何か外部に居て、その人と直談判しづらい状況があるようでした。
一種のパワハ◯ではなか?と思うんですが・・そのチームでは残業も減り出勤日数が正常に戻りました。

チームY

私のチームではこの問題についてきちんと認識を共有し話し合った気がします。
なるべく帰れ、契約時間の問題があるときは相談しようと。

その結果、あんまり欠勤とかなかった気がします。
私のところは謎の縛りがユルく、スクラムマスターの私がさっさと帰れ派だったので。
むしろ誰か残ってたらその理由を聞きに行ってたような気がします。

チームC

ちうごくからいらしてた来た方々のチーム。

私は中国に対しては偏見はあんまりないです。
環境や文化は違えど人は悪くないと思います。

お酒をのむときはうっさいこともあるけど、日本に送り込まれた人たちは礼儀正しく勤勉で団結力があり、非常に良好な状態を維持しているように見えました。

就労ビザがとれないとか、空港で入国拒否されたとか、春節の時期に1スプリントまとめていなくなるとか、固有の現象はあった気がしますが、相対的に見て言語の壁が少しあるだけで優秀で働き者さんたちの集合でした。

あんまり休む人もおらず、話をきいたところ日本では遊びにもいかないみたいなので、ほんとに仕事しにきてるだけでしたので、休む人たちはあんまりいなかったみたいです。

晩期

作るものがなくなれば仕事は枯渇する。
最大出力に特化したチーム構成だからそうなるんだけど、特に語ることなし。

私がプロジェクトを去るのを決意したのはこの頃でした。
万事順調、私のすることはなくなった。

スクラムマスター35番目の仕事、「自分が必要なくなったら自分をクビにする」が発動です。

終期

嘘を聞かされてないのであれば、お客様が満足して大団円だったそうです。

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