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Bluetooth SIGメンバーシップへの登録

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はじめに

Bluetoothでの通信機能を持ったハードウェアを販売する場合、避けて通れないのが、Bluetooth SIGへの加入と販売する製品のプロダクト登録です。

スマホやマウスなど、様々な製品で使われているBluetoothですが、Bluetooth SIGへの登録方法などは調べてもあまり出てきません。代行業者?の懇切丁寧かつ小難しいサイトは出てきて、大変参考になりますが、これってそんなに大変な作業なの?というのが、このネタの発端です。

今回はまず、Bluetooth SIGへのメンバー登録についてざっと書いていこうと思います。


メンバーシップのレベル

Bluetooth SIGへ加入する際にまず、加入するメンバーシップのレベルを決めることになります。レベルは2つ、


  • アダプター

  • アソシエイト

があり、それぞれの違いについては本家の日本語の解説で把握出来ます。

年にいくつもBluetooth機能を搭載した製品をリリースする予定もないので、アダプターメンバーシップに登録してみます。


登録に必要なもの

さて、メンバーシップ登録を進めるに当たり、必要なものを事前に準備する必要があります。

今回の場合、私が所属している有限会社山本製作所で登録を行います。こちらのサイトだと、「ん??どこにBluetoothが必要?!」と思われるでしょう。そんな方はこちらにどうぞ。

ちょっと横道に逸れましたが、本題の準備するもの。今回、必要になったのは


  • 登記簿謄本(履歴事項全部証明書、日本語のものをPDF化でOK)

  • 委任状(英文のもの、社長のサイン有り)

の2つでした。登記簿謄本は最寄りの法務局で取得できます。また、委任状ですが、これは私が有限会社山本製作所を代表して、Bluetooth SIGメンバーシップ登録の手続きを行う事を認め、メンバーシップの同意書に署名する権限を与えるという内容の書類になります。オフィシャルにテンプレートがあるわけではなく、オンラインでの手続きでは不要でしたが、メンバー登録を進める過程で、Bluetooth SIGの中の人からメールで提出を求められたため、作成して提出、受理されました。

参考までに、私が作ったものの雛形をこちらに上げておきます。


いざ登録手続き

とは言っても、基本的にはここから国とメールアドレスを入力し、「Start Membership Application」をクリックします。これ以降はオンラインで必要事項を入力していくだけです。

最初に会社情報、次に申請者の情報、会社の所在地など、最後にメンバーシップの規約への同意チェックと署名になります。

最初のCompany InformationのCompany's Legal Nameは登記簿謄本に載っている通りの名称を書きます。Company's Formation Documentsでは用意した登記簿謄本をスキャンしてPDF化したものを添付します。

委任状は、オンラインでの手続き完了後、Bluetooth SIGから提出を求められた場合に提出すれば良いでしょう。

あとは申請が受理されるのを待ち、受理された旨はメールにて担当者から連絡が来ます。内容に不備があった場合にも、担当者から連絡が来ますので、それに従って、委任状など、必要な書類を用意し、提出します。


イノベーション奨励プログラム(2018年2月14日追記)

今回の記事ではプロダクト登録まで行いませんが、1製品のプロダクト登録にかかる費用は8,000ドルと高額です・・・。スタートアップや、小ロットで少しずつやっていこうとする場合のコスト面で大きな足枷となります。こういった企業のための救済措置的にBluetooth SIGではイノベーション奨励プログラムというものが用意されています。

詳細はリンク先を見て欲しいですが、ざっくり言うと直近の収益が100万ドル以下で、今までにプロダクト登録をしたことがない企業に限り、通常8,000ドルの登録費用を2製品に限り、2,500ドルにするという内容です。

このプログラムに承認を得るために、提出するものとして、Bluetooth SIGのページには


  • 合計年間収益を示す税務書類

  • 年間損益報告書/計算書—公認会計士によって確認され署名されていること

  • 合計年間収益が 100 万米ドル未満であることを確認する報告書または書簡—会計事務所のレターヘッドのある便せんで提示され、公認会計士によって確認され署名され、会計事務所のウェブサイトの公式リンクを含むこと

  • 公開年次報告書

とあります。で、何を出せば良いのか?英訳は必要?とよく分からなかったので、試しに弊社の前期の決算報告書をスキャンし、PDF化した日本語のそのままのものを送ってみました。決算報告書の内容ですが、弊社の場合は


  • 貸借対照表

  • 損益計算書

  • 販売費及び一般管理費

  • 製造原価報告書

  • 株主資本等変動計算書

となっています。

英訳が必要になるかなと思いましたが、これだけで特に中の人とのやりとりもなく、審査に通り、承認されました。

注意点としては、このプログラムには有効期限があり、承認されてから18ヶ月以内となっています。その期限が過ぎると、1製品8,000ドルの費用がかかるようになってしまいます。製品登録を行わずに18ヶ月経過後、再度このプログラムに申請することが可能か分からないため、製品のリリース予定がないのに申請を行うのは避けた方が良いと思います。


まとめ

以上が、Bluetooth SIGへのメンバー登録の大まかな流れになります。Bluetooth製品を世に出したい!と思っている方の手助けになれば幸いです。


余談

今回は必要ありませんでしたが、会社がある地域の商工会議所から、「日本法人証明書」というものを発行してもらうことが出来ます。もし必要な場合は商工会議所に相談してみると良いでしょう。ちなみに、弊社が会員になっている埼玉県上尾市の上尾商工会議所の場合、日本法人証明を取得するためには、商工会議所への貿易登録が事前に必要になります。弊社の場合、すでに商工会議所の会員でしたので、無料で貿易登録が行えました。ただし、貿易登録のために、


  • 登記簿謄本(履歴事項全部証明書)

  • 印鑑証明書(法人)

が必要になり、貿易登録が受理されるまでに2~3日かかりました。