はじめに
こんにちは。 OPENLOGI Advent Calendar 2022 5日目を担当します山田です。
2018年からWEBエンジニアとして活動をしており、今月新たにオープンロジにジョインしました。
先日は弊社の尾藤さんより開発組織の改善についての記事を書いていただきました。
本日は別の業界で活躍されているリーダーの仕事の姿勢について共有させていただければと思います。
概要
本記事ではゲームクリエイターの桜井政博さんが最近公開したyoutubeのチャンネルから、今後のエンジニアとして参考になりそうな教訓や心構えをいくつかピックアップしつつ、今までの経験と照らし合わせてご紹介させていただきます。
※注意※
- オープンロジには今月入社したため、本記事で解説する体験談は全て前職のものになります。
- 本記事は筆者の解釈が含まれます。気になる内容があればぜひ本動画もご覧ください。
簡単な解説
2022年から現在まで不定期で投稿されている桜井政博さんの個人youtubeチャンネルです。
19歳からおよそ30年間ゲーム業界の最前線で活動を続けてきたノウハウや心構えなどを無料で解説していただける太っ腹なチャンネル。
ターゲット層は新人ゲーム製作者はもちろん、全く別の業界の方もターゲットとしているため、ゲーム専門用語などは控えめに非常にわかりやすい内容となっています。
動画には「ゲーム設計」、「グラフィック」など様々なカテゴリに分かれていますが、今回は、よりエンジニアに参考になる「仕事の姿勢」カテゴリを解説します。
なぜ記事にしようと思ったのか?
動画を拝見するとゲーム業界もWEB業界もユーザーに価値を提供するという目的は同じであり、学べる点は多いと感じました。一見するとゲームの仕様の解説ですが、「これがWEBサービスなら」と脳内で変換することで新たな気づきが得られることもあると思い、今回ご紹介させていただきました。
本題
仕事の姿勢について
(好きなことを仕事をするということについて)
少なくとも私は自分の好みで企画をしません。
どんなジャンルを提示されても課題とみなし考えた上で目的に合ったものを作ろうとします。
(中略)好みに関係なくゲームの面白さがなぜ生まれるのかを理解することで幅広い作品が作れるのではないか。
世界的なゲームクリエイターなのに自分が好きなものを優先していない、というのは想像と違い驚いた点です。(それでもなるべく楽しむのが一番良いとも言っています)
この言葉をエンジニアリングに言い換えると、プロダクトやチームの配属先など自分の要望が通ることはほとんど無いが、
プロとして仕事をする以上は会社として目的達成のために課題を解決すべし、という感じでしょうか。
成果物について
(制作側の都合によりやむなくユーザーに不親切な結果となってしまった時)
こんな時によく口に出す言葉があります。
「それ、プレイヤーに事情を説明して回るつもりなの?」
前職が受託開発だったため、この動画が一番個人的に刺さるものがありました。
スケジュールが圧迫されていくにつれクライアントの最初の要望が削り取られた結果、機能が想定より使いづらいものになってしまった経験が大いにあります。
品質を担保することは前提として、ユーザー視点を軸として理想と技術とスケジュールの間で良いバランスを保てるよう日々PMやクライアントと対話していくことが大切かと感じました。
プレゼンについて
プレゼンはスピードに他ならない。贅肉を削ぎ落とし、必要なことだけ伝えるようにしましょう。
エンジニアの仕事の一つに、クライアントにプロダクトの機能、もしくはプロダクトそのものの説明をする機会はあると思います。
過去に自分がやってしまった経験として、ある機能の実装内容の説明をクライアントにする際に、半日かけて機能に関連する情報を全て書き起こし、ページ全体に画像と説明文でいっぱいにしてリテイクとなったことがありました。
原因としては「本当に伝えたいことが定まっていない」「読み手の意識が抜けている」などがあると思います。
解決方法としては伝えたいことを簡潔にまとめたミニマムな状態から始めて、必要な分だけ説明を付与するやり方などがスピードと品質が両立できるのではと思います。
情報共有について
目的や全体像がわからない仕事はストレスだと思います。
(中略)チームが自らプレゼン(情報共有)することで、単なる製造的な仕事からより俯瞰した視点を持ってもらいます。
「目的や全体像がわからない仕事はストレス」という点について、非常に共感ができます。
新人の頃は今作っている書類が開発にどう影響するのか(=自分が役に立っているのか)がわかりづらく、モチベーションが保てないことがあると思います。
解決策として、個人としては「プロダクトやその開発工程の全体像を知る」、チーム単位では「全体MTGで課題や目標などを共有する」「社員同士の積極的なコミュニケーション」などがあると思います。
最後に
桜井さんの仕事の姿勢はロジカルかつ簡潔で非常に参考になります。全ての動画が2~3分で構成されている点も、スピーディーかつ印象に残るプレゼン能力が活かされていると感じました。
また、ゲーム画面の背景から足音などの効果音まで、自分のプロダクトの全ての要素に「なぜこういう実装になったのか」という回答を持っている点も脱帽しました。
それぞれの項目では自分の言葉で解説できるよう努めましたが、実際にはまだまだ自分でもできていない点も多いため、自分自身のマイルストーンとして本記事を書かせていただきました。