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Rapid Home Provisioning改めOracle Fleet Patching and Provisioningのライセンス条件が変わった件

Last updated at Posted at 2019-09-26

Fleet Managementとは

ここ数年のOracle Databaseの資料で、よく出てくるキーワードが「Fleet Management」だ。

もともとは業務用車両や船舶の維持管理を指す言葉で、

企業内に複数存在するOracle Databaseのバージョン管理やアップグレード管理、デプロイメント管理などの維持管理作業を指している。

たとえば、100個のOracle Databaseインスタンスがあり、それぞれがバージョンもパッチレベルもバラバラだと管理は大変になる。より少ないバージョン&パッチレベルに収束した方が、バグに会う可能性は少なくなるし、その後のパッチマネージメントやアップグレードも簡単だ。

また、個別にパッチを適用するのではなく、ゴールドイメージ(マスター的なもの)を作成して配布したほうが、高効率&高品質の可能性が高い。

まあ日本の場合、中央集権的に管理できることは少ないし、システムをリリースしたら塩漬け傾向なので、簡単な話ではないのだけれどね。

とはいえ、Oracleの新しいリリースモデルUpdate/Revisionは、あきらかにそれを指向している。

Rapid Home Provisioning改めOracle Fleet Patching and Provisioningとは

前記のような状況で便利なのが、Enterprise Editionの有償オプション「Oracle Database Lifecycle Management Pack for Oracle Database」であり、その機能の1つであるRapid Home Provisioningだ。

なお19cから、Rapid Home Provisioning(RHP)はOracle Fleet Patching and Provisioning(FPP)という名前になった。

FPPを利用すると、パッチ適用済みのゴールドイメージを作成し、簡単な操作で配布できる。詳しくは、日本語マニュアルや英語のWebページがあるので参照のこと。

FPP関連マニュアル

ライセンス条件が変わった部分

いままでRapid Home Provisioning改めOracle Fleet Patching and ProvisioningにはLifecycle Management Packが必要だった。

しかし2019年9月の改訂で、RACのライセンスを持っていればFPPを利用できる。

ライセンスマニュアルのNoteの記載

When deployed across multiple clusters, requires Oracle Database Lifecycle Management Pack for Oracle Database, Oracle Real Application Clusters, or Oracle RAC One Node on a per target basis

つまりFPPを利用するには、以下のいずれかの条件を満たせばよい。また19cだけでなく、12cでも改訂されている。

  • Oracle Database Lifecycle Management Pack for Oracle Database
  • Oracle Real Application Clusters
  • Oracle RAC One Node

日本語のマニュアルは「PDB3つまでOK」と同様に、キャッチアップできていない。

ひとりごと

Oracle Cloud Infrastructure Database(DBaaS)は、すぐに使えて、従量課金で便利なのだけれど、PaaSとして完成度がイマイチなんだよね。OCI-Cと比べても機能的に劣っているし、FPPやPreupgrade Tool/AutoUpgrade Toolなどの便利ツールが使えない。

まあ、DBaaSはPSU/Update相当しか適用できないので、One Offパッチ沼には陥らないのだけどね。でも12c to 19cのようなアップグレード機能は不足している。

DBaaSについては、今後の機能強化に期待かな。とはいえ、Autonomous Databaseに力を入れているので、DBaaSの進化速度は低いような...。

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