はじめに
SharePoint Online(SPO)のカスタムリストからPowerAppsアプリが自動的に生成できるコトを皆さんご存知でしょうか。手軽にアプリのベースが生成されるので、活用されている方も多いかと思います。
■参考URL
PowerApps で SharePoint リストからキャンバス アプリを作成する
SPOのカスタムリストは列を追加することでデータを格納することが可能です。アプリで格納したい情報(データ)にあわせてカスタムリストを作成して、PowerAppsのデータソースすることが簡単に実現できるのでサンプル等でよく利用されていますね。
カスタムリストは自由に列が追加・削除できます。アレもコレもストアしよう、なんて思って…気づいたら大量の列(入力項目)になっていた、なんてコトもあるかと思います。さて、そんな状態からアプリを生成したら、どうなるでしょう?
大量列のリストからアプリ自動生成してみた
実際に試してみた。
#SharePoint Oninle のカスタムリストに大量の列(動画では a~z 26個の1行テキスト)がある状態で、#PowerApps アプリを自動生成すると、タイトル+a~g までの8列しかEditForm等に自動設定されない。なので、PowerApps側で追加しないといけない。 pic.twitter.com/kYtaj79ScE
— やま (@yamad365) March 10, 2019
検証と結果
SPOのカスタムリストを準備して、PowerApps アプリを自動生成するだけで皆さんも実際に試していただけます。
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リストを準備してPowerAppsアプリを自動生成
上の例ではイメージにあるとおり、タイトル+a~zまでの列で合計27列があります。その状態から、PowerAppsアプリを自動生成してみました。 -
PowerAppsアプリ EditFormを確認する
完成したアプリのEditFormを確認してみましょう。データソース側は大量(27列)準備しておいたのに、アプリ側はタイトル+a~gの8列しか自動生成されていません。ここまでくれば予想通りだとは思いますが、DetailFormも同様に8列しか自動設定されてません。
考察
記事投稿時点(2019/03/10)で、カスタムリストからアプリを自動生成した場合、EditForm等に反映される列は最大8列のようです。今後の更新で変更になる可能性はありますが、全ての列が自動的にアプリ側へ反映される・・・ようになるかは不明ですね。
前回の記事でネタにした名古屋の勉強会(#easyapp758 第二回)に登壇した際にも公言しておりますが、当方は「入力項目が大量にあるアプリ」はおススメしておりません。理由は、データ構造の複雑さというか煩雑さもあるのですが、それ以上に『使い勝手が悪い』からです。大量データを登録させたい場合は、例えば入力画面を複数にわける事や、そもそもPowerAppsアプリでやるべきか?を再検討するべきかな、と思っています。「ホントにそんなに入力項目が必要なの?」に立ち戻るコトもおススメですね。CDS投入も視野になる部分だと思います。
まとめ
- SPOカスタムリストからアプリ生成した場合、自動で反映されるのは最大8列まで
- 9列目以上はアプリ側で自ら追加設定する必要がある
- DisplayForm、EditForm 両方ともに対応必須なのでチョッとメンドクサイw
- そもそも「そんなに列が必要なの?」は考えるべき(個人的意見
- 使い勝手が悪いよね?データ入力大変だよね?
- メンテナンスも大変だよね?
- 大量データ登録が必要な場合は画面設計や導線をチャンと考えよう!
- 大量データを保持するならCDSを考えましょう
PowerAppsアプリ、作るのも利用するのも簡単で非常に便利です。ただ、簡単な反面、システム屋さんがフルスクラッチで作成してくれるアプリケーションやシステムに比べて制約も多く存在します。つまり、自由度が低いポイントがある、ということですね。本日紹介した制約?もそんなポイントなのかな、と思っている次第です。PowerAppsの得意な点、不得意な点を把握して「楽して業務効率をUp」を目指したいですねー。
それでは、皆さま、素晴らしい Power Platform Life を!
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リストおよびライブラリの列の種類とオプション