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【#PowerApps Tip's】配列のn番目を取得する

Last updated at Posted at 2019-10-14

2022/05/04 追記

Power Apps にも待望の Index を指定できる Index関数 が提供されました。
これで、FirstN関数 と Last関数 を組み合わせなくても「配列のn番目」が指定できます。

https://docs.microsoft.com/en-us/power-apps/maker/canvas-apps/functions/function-first-last?WT.mc_id=BA-MVP-5004053#syntax

これ以降は、Index 関数が登場する前までの方法です。


PowerApps でアプリを作っていて、コレクション(配列)やテーブルに格納した値を利用する際に「1または最後ではないn番目の要素」が必要になるコトありませんか?

例えば、こんな Loading 画面を作ろうと思った時とかw

PowerApps におけるコレクションの問題

PowerApps のコレクション(配列)では 添字(そえじ) が記事投稿時点では利用できません。ざっくりと”添字”のイメージをお伝えすると、配列に格納されたデータに対して「n番目を取得する」等の処理で指定する”n”のコトです。

配列の添字 - 「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

プログラミング言語経験者であれば、おそらく把握しているハズの概念です。なお、配列の要素(=添字)が 0 から開始されるのか、1 から開始なのか?は言語に依存します。

PowerApps で n番目を取得する

では、PowerApps のコレクション、またはテーブルの”n番目”を取得する方法、もっと厳密に表現すると「その他開発言語のように添字でn番目を指定する方法」を説明します。

説明で利用する配列

「変数名:wkAry」です。列は1つ(Value)だけで、Keyになるようなモノはありません。なお、デモで作成したアプリだとテーブルになるのですが、コレクションもテーブルも同じ処置で処理できますので、ご安心ください。

UpdateContext({wkAry:["あ","い","う","え","お"]});

image.png

添字がエラーになる(参考

例えば、下イメージのようにブラケット([])で囲んで、C言語系やJava系のように配列の要素指定をするとエラーになります。イメージは割愛しますがカッコ()も同様です。

image.png

n番目を取得する

さて、本題。他の開発言語にできて、PowerApps ができないワケがない!という強い気持ちでGoです。

利用する関数

FirstN関数、および Last関数 を利用します。

PowerApps の First、FirstN、Last、および LastN 関数

例えば3番目を取得

実際に取得している例が下イメージ。
image.png

ラベルに3番目の値を表示しているのですが、そのラベルコントロール Textプロパティで指定している関数が下記になります。

Last(FirstN(wkAry,3)).Value

解説すると、下記2つの処理を関数を入れ子にすることで実現しています。

 1) FirstN( 取得したい対象, 取得したいn番目(=添字)) で、範囲を限定
 2) 上記1)で限定した範囲の最後(=Last)がn番目=添字と同じ要素

image.png

PowerApps は 0始まり?1始まり?

前述、添字の開始が 0 または 1 であり、言語に依存して異なる、とお伝えしました。
今回のテクニックを利用して検証してみた限りでは、PowerApps では「1始まり」です。

image.png

まとめ

  • PowerApps は他開発言語のような配列の添字的な利用ができない(記事投稿時点
  • FirstN関数 と Last関数 を利用すれば添字と同様の効果が得られる
  • PowerApps コレクション、テーブルの要素は(添字的な意味で) 1 始まり

冒頭に紹介した「技名を叫んでから殴る」系のLoadingですが、FirstN関数で指定する”n番目”を変数を利用して、タイマーコントロールで文字を入れ替えて表示させる処理で実現しています。

上記のように、改行コードでSplitしてでテーブルを作成しておき、それを遷移した先の画面でタイマー処理しているんですよ。あとは文字の大きさ等もあわせて変更すれば前半の1文字ずつ縮小されるアニメーションが作成できます。そこは1つのラベルと、1つのタイマーで十分。※画面上ある2つ目のタイマーは横 → 縦に文字を出す処理用ですが、そちらの説明は割愛。

コレクションやテーブルに格納されたデータに対して「n番目だけ〇〇したい」というシーンは比較的あると思います。もちろん、テーブル型でKeyになる列が存在していれば LookUp関数等で簡単に処理できます。残念ながら、データソースが他人の設計や他システムだったりすると、Key&Valueになってないとか、Keyがなぜか一意にならないとか・・・ありますよね?まれに・・・。そういう時に限って、元データを修正できない・・・。おっと、これ以上はやめておきましょう。

何はともあれ、コレクションやテーブルのn番目は取得できますのでご安心を!というネタでした。それでは、皆さま。素晴らしい Power Platform Life を!

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