先日とあるネットバンキングにて住所・電話番号の登録変更を申し込んだ時の話。
結論のみご覧になりたい方は最後のみお読みください。
事の始まり
メインバンクでなかったこともあり、実家の情報のまま使っていました。
久しぶりに用事があり、アプリを開いたところ電話番号の認証を求められ実家に手設定をする手間が発生したため、登録を更新しようと作業を始めました。
いやいやながら作成したマイナンバーカードを使い簡単に変更できるかと思いきやこれが全くの期待外れに。
前提として私は視覚に障害があるため画面を見るということができません。
要求された操作
本人確認として以下3つの写真撮影を求められました。
- マイナンバーカードの表面
- マイナンバーカード表の斜め45度からの写真
- 顔写真
マイナンバーカードの撮影は自動でシャッターが切られるとのことでなんとかできるかと複数回試みましたが、全くできませんでした。
後から知ったのですが、カードはICチップがある面が裏とのこと。
私はクレジットカードやキャッシュカード同様こちらを表と思って撮影していました。
申し込みの際名前の点字での印字の選択があり、申し込みました。
この点字もICチップと同じ面であったため、こちらを表と誤認識していました。
ちなみにゆうちょ銀行のキャッシュカードはこのようになっています。
そもそもの話
今回の変更の前に生体認証ログインのためにマイナンバーカードでの本人確認をしました。
- いくつかのマイナンバーカード登録情報の入力
- カードのタッチ
- 顔写真の撮影
で完了できました。
顔写真の撮影は自動フォーカスでこちらでシャッターを切る必要もなく数回のチャレンジで済みました。
同じアプリですが、生体認証の登録はカードのタッチで、登録情報の変更は撮影でとなぜか異なりました。
そもそも生体認証登録をしただけで本人確認ができているのでは、とも思いました。
コールセンターに問い合わせ
事情を説明し、代替案、もしくはその場での変更を求めましたが、応じていただけませんでした。
- 家族など周囲の人間の協力
- 来店しての申し込み
のみが提案されました。
いずれもできない提案ではありませんでしたが、別案を要求。
これに応じられないケースが気になった、というのが理由です。
結果、支店に直接問い合わせを指示されました。
支店への問い合わせ電話
コールセンターから申し送りが住んでいると聞いていましたが、
経緯が伝わってなく1から説明。
ここでの提案もコールセンター同様でした。
いずれも難しいことを伝え、折り返しの電話を待つことに。
結果、電話の主が訪問してアプリの操作、つまり撮影を補助することとなりました。
この時点では知りませんでしたが、応対していたのは支店長でした。
訪問サポート
正直訪問いただいてもすんなり完了するとは思っていませんでしたが、案の定そうなりました。
基本操作はこちらで行い、撮影の補助のみするという前提で始めました。
最初の写真は撮れましたが、
少しぼやけているということでやり直しを。
しかしそのボタンがスクリーンリーダーでフォーカスできず自力では押せませんでした。
その後も顔写真の撮影では自分で撮影ボタンを押す必要がありましたが、
こちらもフォーカスせず自力では操作できませんでした。
そして撮影後もカードの写真との照合が通らず数回撮影をやり直しました。
結果
変更の反映は数日後ということで訪問サポートは終了。
そしてとどいた結果は内容に不備があるとのことで完了しませんでした。
現在家族への協力依頼か支店に赴くか対応を検討中です。
まとめ
今回の対応はアプリの改善ではなく人を派遣するサービスによる形式でした。
しかしこれが正解とは私は思いません。
なぜならこの問題は技術で解決が可能です。
途中にも書きましたが、マイナンバーカードはICチップを読み取り本人確認が可能です。
この方法であれば画面が見えなくとも本人確認が完了できます。
仮に撮影を必用とする場合でもAIを用いて撮影をガイドする機能を付加できます。
以下のアプリがその1例です。
Seeing AI - Talking Camera for the Blind
こういった設計をしていれば人を派遣するサービスは必ずしも必要ではなくなります。
人が行っていたことをアプリやAIが解決できる世の中になっています。
とくに大手のサービスにはこの辺を意識していただきたいものです。
大手が代わることで他社の対応にも影響が及ぶと考えています。
今一度プロダクトの見直しをしていただきたいと切に願います。