最近サービスが開始したとあるSNS。
知り合いから招待をいただきアプリをインストールし、早速使い始めようとして躓いたときに考えたことを記載します。
環境は Android 、 TalkBack を有効にしています。
問題点
ほぼ全てのボタンがダブルタップで実行できませんでした。
- 新規登録
- 次へ
- 同意
- いいね
など主要なボタンがダブルタップで実行できず ダブルタップホールド もしくは一時的にTalkBackをオフにしてタップする必要がありました。
画面下部のタブや検索やメニューのみがダブルタップで実行できました。
またポストへのリアクションのボタンには テキストラベル が付与されてなく実行するまで何のボタンか判別できませんでした。
ちなみに私はまだポストするためのボタンが見つけられていません。
私はAndroidで試しましたが、友人からの情報でiOSでも同様とのことでした。
ボタンがダブルタップで実行できない考えうる2つの原因
コーディングが不十分
ボタンを作成する際に素直にコーディングをしていれば問題なく動作します。
しかし何かをラップしたりラップする順番によってはダブルタップが認識されないことがあります。
フレームワークの問題
加えて使用するフレームワークのアクセシビリティ対応が不十分という事もあります。
今回の例とは異なりますが、スクリーンリーダーでのAndroidアプリ開発_使用を見送ったNativeScript編)にもあるような事があります。
本来こちらが意識する必要がなく作成ができることが利点ですが、フレームワークの対応が不十分であるとここに気を配る必要があります。
今回の問題はここに起因しているのではと予想しています。
実機でのテストのお願い
スクリーンリーダーの挙動は実機でテストを行う事で簡単に確認ができます。
それぞれのOSで有効にし、項目を選択し、読み上げを確認。そのままダブルタップを行うのみです。
Androidの場合
- 設定
- ユーザ補助
- TalkBack
と順番にタップ。
TalkBackショートカット を有効にした後、
TalkBackを有効にします。
上記の設定により ボリュームキーのアップとダウンの同時長押し でOn/Offを簡単に切り替えることができます。
iOSの場合
Siriで VoiceOver のOn/Off が簡単に切り替えられます。
Siriを使用しない場合は以下設定を行います。
- 設定
- アクセシビリティ
- ショートカット
- VoiceOver
とタップ。
アクセシビリティに戻り - VoiceOverより有効にします。
ホームボタン搭載端末では 3回クリック 、それ以外は サイドボタンの3回クリック で切り替えができます。
まとめ
残念な事に国内のプロダクトでは今回のようにアクセシビリティが十分でない物を多く見かけます。
ショッピング・動画サービス・デリバリ・SNSなどいずれも海外のサービスのほうが圧倒的に使いやすいです。
これを読んでくださったアプリやサービス提供をされているみなさん。
上記を参考にプロダクトのスクリーンリーダーでの挙動確認をしてみてください。
そして問題があればコストがかかるとは思いますが、改善に取り組んでいただければと思います。
これから作成を予定されているみなさん。
作ってからの改善は手間がかかります。
構想段階での確認をおすすめします。