マスタとトランザクションについて、整理しました。
前提
多分、マスタとトランザクションって何?と思い調べて、色々記事を読んだけど、
イマイチピンと来ないな…と思った方も多いと思います。(自分もそうなりました)
それは、業務内容やシステムの種類、DB設計方法によって、マスタとトランザクションを指すデータが違ってくるからです。
記事を書いた人が、どのようなシステムに携わってきたかによって具体例が異なるので
今自分の使っているシステムに対して、それを完全に当てはめるのは、難しいです。。
そんな訳で、今回は私から見たマスタとトランザクションの特徴を上げたいと思います。
マスタデータ
マスタデータの特徴
・システムの処理を通して、参照されることが多い
・データの追加、更新、削除頻度は、トランザクションデータより少ない事が多い
・企業が保有する資産であることが多い(商品、契約、ユーザー、etc...)
・管理者が追加、更新、削除する事が多い
・ユーザーが追加、更新、削除できることは少ない
・他の概念に依存せず、単独で存在できるエンティティであることが多い
マスタデータの例
- 資産系
- 商品情報
- 契約情報
- 顧客(ユーザー)情報
- 組織系
- 従業員情報
- 社内部署情報
- 支店情報
- 取引先企業情報
- システム構成系
- 画面上の選択項目
- 内部コード定義
- カレンダー
- スキーマ、システム定義、メタ情報
トランザクションデータ
トランザクションデータの特徴
・バッチ機能の処理結果として出力されることが多い
・ユーザーによる画面操作で作成することが多い(計算実行ボタン、メッセージ送信、etc...)
・企業が行う日次、週次、月次、年次業務の業務結果である事が多い
・データの追加、更新、削除頻度は、トランザクションデータより多い事が多い
・外部キー制約等、他の概念に依存するエンティティであることが多い
トランザクションデータの例
- 販売管理 業務系
- 受注、発注情報
- 仕入情報
- 売上情報
- 物流、在庫管理 業務系
- 入荷、出荷情報
- 在庫情報
- 生産管理 業務系
- 生産情報
- 在庫情報
- 人事管理 業務系
- 勤怠情報
- 人事評価、等級情報
- 会計 業務系
- 売掛、買掛管理請求情報
- 入金、出金情報
- その他
- マスタの異動情報
- バッチ処理ログ履歴
- 画面操作履歴
- 外部システムから受領した情報
- 一時テーブル
その他
マスタとトランザクションデータについて、理解を深めるには、
業務知識をまとめた本や、データモデリング関連の書籍を読むことが有用だと思います。
また、対象システムのDFD図やER図を眺めたりするのもいいかと思います。以上。
参考記事、本