Visual Studio Codeの便利機能のひとつである「クイックオープン」は、ファイル数が多いプロジェクトでも、ファイルの検索をスムーズに行える強力なツール。本記事では、クイックオープンの基本的な使い方から、応用的な使いこなしについて解説します。
基本的な使い方
- Windows/Linuxの場合:
Ctrl + P
- macOSの場合:
Cmd + P
このショートカットでパレットを開くことができます。
パレットが表示されたら、開きたいファイル名を入力するだけで、簡単にファイルを開くことができます。ファイル名は完全一致でなくてもよく、一部が合っていれば、似ているファイル名の順に一覧表示します。
裏技:P
キー連打でファイルを選択できる!
パレットを開いた状態で、Ctrl キーを押したまま P
を何度か押すと、押した数だけカーソルが下に移動していきます。そして Ctrl キーから指を離すと、選択したファイルが開きます。直前に開いたファイルをまた開くなら、2ストロークで済みます(※後述のctrl + tab なら1ストロークですが)。
「最近開いたもの」順に表示されるから便利
オープン済みのファイルをまた編集する場合、サイドバーの『開いているエディター』を使うエンジニアが多いと思いますが、多くのファイルが並ぶ中、目視で探すのは疲れる作業です。クイックオープンでは、直近で作業したファイルが上位に表示されるため、この負担を大幅に軽減できます。
具体例: Laravel・CakePHPのようなMVCフレームワークで開発を行う場合を考えてみます。MVCフレームワークでひとつの機能改修を行う場合、複数のファイルに実装が分散するのが普通です。
- テンプレートファイルの編集
- モデルの確認
- マイグレーションの変更
これらを頻繁に行き来する際、クイックオープンを利用すれば、対象ファイルへスムーズにアクセスできます。「さっき開いたファイルをまた開く」のであれば、ほとんど画面を見ずに開くことができます。
その他の便利な使い方
クイックオープンには、さらに便利な機能があります。
1. 行番号に移動する
ファイル名の後に :
を付けて行番号を記入すると、指定した行に直接移動できます。
index.php:25
これで、index.php
の25行目に移動します。
2. シンボルに移動する
@
を入力すると、現在のファイル内で利用可能なシンボル一覧が表示され、メソッドやプロパティなどにスムーズに移動できます。
userctrl@edit
Usersコントローラのeditメソッドだったら、こんな感じで一発です。ctrl
という文字列でも controller と認識されます。
3. カテゴリー別のシンボルに移動する
@:
を入力すると、シンボルがカテゴリーごとに整理して表示されます。
4. プロジェクト内テキスト検索
%
を入力すると、パレット内でテキスト検索ができます。サイドバーを使わずにキーボードだけで軽快に検索できるのがポイントです。
補足:Ctrl + Tab
で最近使ったファイルを高速に切り替え!
「クイックオープン」と合わせて覚えておくと便利なのが、Ctrl + Tab
です。クイックオープンと違い、開いているファイルのみを対象とします。
これは「最近使ったファイル」の一覧を、順番にすばやく切り替えることができるショートカットです。「最近使ったファイル」ビューと比べて、直近に開いた順で並んでくれるのが大きなポイントです。2~3ファイルくらいを対象に集中的に作業をしている時にはとても強いです。
普段「最近使ったファイル」をよく使う人でも、ファイルを開きすぎて探しにくくなったときに、この Ctrl + Tab
が真価を発揮します。「最近使ったファイル」は卒業していいと思います。
とても使いやすくて、私の場合、何も考えず手クセでパカパカ切り替える感じなので、1時間あたり数百回くらい Ctrl + Tab
を叩いてます。あ、切り替えなくてもよかった!って時はもう一回 Ctrl + Tab
で戻るだけで、ほぼ無意識です。
いったん閉じてしまうと Ctrl + Tab
では開けないので、クイックオープンもまあまあの頻度で使います。
終わりに
クイックオープンの基本的な使い方から、「最近開いたもの」を最大限利用する方法、そして補助的な Ctrl + Tab
の便利さを紹介しました。
これらをうまく使いこなせば、プロジェクト内のファイル操作が驚くほどスムーズになり、開発効率もアップします。今日からぜひ実践してみてください!