Visual Studio Codeの便利機能の一つである「クイックオープン」は、ファイル数が多いプロジェクトでも、ファイルの検索をスムーズに行える強力なツール。本記事では、クイックオープンの基本的な使い方から、応用的な使いこなしについて解説します。
基本的な使い方
- Windows/Linuxの場合:
Ctrl + P
- macOSの場合:
Cmd + P
このショートカットでパレットを開くことができます。
パレットが表示されたら、開きたいファイル名を入力するだけで、簡単にファイルを開くことができます。ファイル名は完全一致でなくてもよく、一部が合っていれば、似ているファイル名の順に一覧表示します。
「最近開いたもの」順に表示されるから便利
オープン済みのファイルをまた編集する場合、サイドバーの『開いているエディター』を使うエンジニアが多いと思いますが、多くのファイルが並ぶ中、目視で探すのは疲れる作業です。クイックオープンでは、直近で作業したファイルが上位に表示されるため、この負担を大幅に軽減できます。
具体例: Laravel・CakePHPのようなMVCフレームワークで開発を行う場合を考えてみます。MVCフレームワークでひとつの機能改修を行う場合、複数のファイルに実装が分散するのが普通です。
- テンプレートファイルの編集: ビューのデザインを調整するためにテンプレートファイルを開く。
- モデルの確認: バリデーションをきめ細かく実装するために、モデルとテンプレート、マイグレーションの間を行き来。また、フィールドを追加したり、フィールド名を変更する必要が生じることも多い。
- マイグレーションの変更: フィールド構成を試行錯誤するためにマイグレーションファイルを開く。そしてまたモデルやテンプレートを調整する。
これらを頻繁に行き来する際、クイックオープンを利用すれば、対象ファイルへスムーズにアクセスできます。「さっき開いたファイルをまた開く」であれば、ほとんど画面を見ずに開くことができます。
リファクタリング作業の大きな味方!
ファイル間の行き来にストレスを感じなくなれば、肥大化したclassを粒度よく分割していくのも億劫でなくなります。例えば、巨大なコントローラを処理ごとに分割すると、複数の関連ファイルを頻繁に行き来することになりますが、クイックオープンを活用すれば簡単です。
その他の便利な使い方
クイックオープンには、さらに便利な機能があります。
クイックオープンには、行番号や記号に移動する機能があり、特定のコード行やシンボルに素早くアクセスできるため、大規模なファイルを扱う際に非常に効率的です。
-
行番号に移動する
ファイル名の後に、:
を付けて行番号を記入すると、指定した行に直接移動できます。たとえば:quick openindex.php:25
これで、
index.php
の25行目に移動します。 -
シンボルに移動する
@
を入力すると、現在のファイル内で利用可能なシンボル一覧が表示され、メソッドやプロパティなどにスムーズに移動できます。quick open@edit
上記の例だと、editメソッドに直接ジャンプできます。
Usersコントローラのeditメソッドだったら、こんな感じで一発です。画面をろくに見てなくても開くことができるので、とてもラクです。
-
カテゴリー別のシンボルに移動する
@:
を入力すると、シンボルがカテゴリーごとに整理して表示されます。メソッドやクラス、変数など特定のカテゴリーを効率的に探すことができます。 -
テキスト検索を活用する
%
を入力すると、テキスト検索を実行できます。検索サイドバーと違い、パレット内でキーボード操作だけで軽快に検索できるため、特徴的な文字列で気軽に探したい場合に便利です。
終わりに
クイックオープンの基本的な使い方から、「最近開いたもの」を最大限利用する方法、その他の便利な使い方について簡単に解説しました。この機能を使えば、開発の効率は大きく向上すること間違いなし。今日からぜひ実践してみてください!