本記事の手順は WSL環境上のUbuntu を前提としています。macOSの場合、Lima などでWSL相当のUbuntu環境を用意していれば、同じ手順で動作するはずです。
Dockerをインストールしたり、完全に削除したりする機会が時々あるので、自分用の最小手順をまとめておきます。
面倒な手順は一切なし。インストールも削除もわずか1分でできます。
✅ Dockerのインストール(公式スクリプト準拠)
まずはインストールです。以下の1行を実行すれば、必要なパッケージがすべてインストールされます。
sudo wget -O- https://get.docker.com | sudo bash
公式サイトでは curl
を使う方法が紹介されていますが、curl
がインストールされていないことがあるため、今回は wget
を使う方法を紹介しています。
WSL環境で実行した場合、インストール冒頭で20秒ほど停止しますが、これはDocker Desktopの利用を促すためです。Docker Desktopに興味がなければそのまま待ちましょう。
✅ sudo なしで使えるようにする
sudo usermod -aG docker $USER
実行後は一度 ログアウト またはターミナルを閉じて、 グループ変更を反映 します。
✅ 動作確認
docker --version
docker run hello-world
Hello from Docker!
が表示されれば成功です!
✅ 何がどのようにインストールされたか確認したいとき
dpkg -l | grep docker
less /var/log/apt/history.log
Dockerだけではなく依存ライブラリなどもインストールされます。不要になった場合は、上記で得られる情報を参考に削除するとよいです。
🧼 Dockerを完全に削除する方法
上記の手順で調べるのが面倒な場合、以下の手順でまとめて削除できます:
sudo apt purge -y docker-ce docker-ce-cli containerd.io docker-buildx-plugin docker-compose-plugin
これだけでも基本的なアンインストールは完了しますが、痕跡を残さず削除したい場合は以下も実行するとよいです:
sudo apt autoremove -y
sudo rm -rf /var/lib/docker /var/lib/containerd /etc/docker /run/docker* \
/usr/local/bin/docker* /usr/local/lib/docker
✨ Docker Desktopとの比較
「Docker Desktopが起動しないと docker
コマンドは使えない」のが前提なので、デーモンや仮想マシンの起動が完了するまで、しばらく待つ必要があります。
get.docker.com
経由でDockerをインストールすると、WSLを起動した時点でDockerが使えるようになっています。
項目 | Docker Desktop | CLIインストール(WSL) |
---|---|---|
起動時間 | 数十秒〜1分以上 | なし(WSL起動と同時) |
必要なサービス | Hyper-V / WSL2 / GUIなど | なし |
リソース使用量 | 多め(常駐・GUIあり) | 少ない(最小構成) |
メリット | GUIで直感操作、学習用途にも | 軽い・速い・シンプル |
GUIが必要な場合は、VSCodeの拡張機能を使うほうが使い勝手がよいと感じています。
✅ まとめ
操作 | コマンド例 |
---|---|
インストール | wget -qO- https://get.docker.com | sudo bash |
動作確認 | docker run hello-world |
sudo不要化 |
sudo usermod -aG docker $USER → 再ログイン or WSL再起動
|
削除 |
apt purge + rm -rf (必要に応じて) |
ネット上の記事では「GPG鍵の追加」「APTリポジトリの設定」「デーモンの起動設定」などの手順が紹介されているのを見かけることがありますが、 今回紹介した get.docker.com
スクリプトでは、これらの作業はすべて内部で自動実行されます。
GUIによる管理が不要で、純粋に「軽くて早く使える」ことを重視するなら、CLIインストールはとてもおすすめです!