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こんにちは!

最近、量子コンピューターのニュースを見かけることが多くなりました。
量子力学は専攻してなかったので理解していなかったのですが、そろそろ量子コンピューターの時代になりそうなので、基本的なことを理解しようと思います:slight_smile:

概念

量子とは

とても小さな物質やエネルギーの単位で、原子そのものや、さらに小さな電子、陽子、中性子なども量子に含まれます。
これらは通常の物質とは異なる特別な法則に従っており、この法則を量子力学といいます。

続いて、量子コンピューティングの主要概念である量子ビット、量子ゲート、量子もつれ、量子重ね合わせについて説明します。

量子ビット(qubit)

通常のビットは0か1のどちらかですが、量子ビットは0と1の両方の状態を同時に持つことができます。

量子コンピューティングでは、この重ね合わせの状態が非常に重要です。

量子ゲート

量子ゲートは、量子ビットの状態を変化させるために使います。

これにより、量子計算の柔軟性と強力な計算能力を実現することができます。

量子もつれ

量子もつれは、二つの量子ビットがお互いに密接に関連している状態です。一方が変化すると、もう一方も同時に変化します。

これにより、並列処理の効率化、通信の高速化、セキュリティの飛躍的向上などに役立ちます。

量子重ね合わせ

量子重ね合わせは、量子ビットが複数の可能性を同時に持つことを意味します。これにより、量子コンピュータは多くの計算を並行して行うことができます。

これだけだと、そんなに速いか?と思いますが、ここで終わりではありません。
複数の量子ビットを組み合わせることで、その性能が顕著になります。

  • 2つの量子ビットがある場合
    それぞれが0と1の状態を同時に持つことができます。これにより、4つの異なる状態(00、01、10、11)を同時に表現することができます。
量子ビット1 量子ビット2 表現される状態
0 0 00
0 1 01
1 0 10
1 1 11
  • 3つの量子ビットがある場合
    3つの量子ビットがそれぞれ0と1の状態を同時に持つことができるため、8つの異なる状態(000、001、010、011、100、101、110、111)を同時に表現できることを示しています。
量子ビット1 量子ビット2 量子ビット3 表現される状態
0 0 0 000
0 0 1 001
0 1 0 010
0 1 1 011
1 0 0 100
1 0 1 101
1 1 0 110
1 1 1 111

これらが同時に存在することになるので、量子ビットの数によって、量子コンピュータの計算能力を指数関数的(2のn乗)に増加させることができます。

では、量子ビットが100あるとどうなるでしょうか。

約 1.267 × 10^30

という、身の回りに存在しない数になります。
これが同時に存在する、というのが、量子重ね合わせの凄いところです。

簡単に言うと、これまで丸一日かかっていた処理が、ほんの一瞬で完了する、ということになります。

通常の処理よりも、暗号の解読とか、新薬の開発、新しい物質の生成など、膨大な計算やシミュレーション能力を要する分野の方が力を発揮できると思います。

もし、AIが量子重ね合わせで学習をしたら、今とは比較にならないくらい高性能になるでしょうね。

ここまでで、なんか凄そうだ、と思えますね。

まとめ

今回は、量子コンピューティングの基礎について、かなり簡単にまとめました。
実際は使う側なので理解してなくても使えるのですが、せっかくなので、概念くらいは理解しておきたいものです。

どこかでこの知識の応用ができたりする可能性もあるので、知っておいて損は無いと思います。

みなさんも一緒にがんばりましょう!:smiley:

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