背景・目的
長年付き合っていた彼女と同棲を始めました。同棲で揉めることといえば家事の分担です。
ちなみに、Twitterで見た情報によると人は「してあげたこと」を、「してもらったこと」の35倍、多く覚えているそうです。これでは、もし完璧に家事を分担できていたとしても、お互いのストレスは溜まる一方です。
「私ばっかりソンしている…!」という人へ。
— ゆうきゆう/マンガ心療内科/セクシー心理学 (@sinrinet) April 25, 2015
人間は『してあげたこと』を、『してもらったこと』の35倍、多く覚えているものです。 http://t.co/MUBgDCCSjJ pic.twitter.com/V2RJPtaQYA
大概の夫婦の不仲はこの記憶の仕組みにあるんじゃないでしょうか。。
これを逆に考えて「家事を可視化して、バランスを自覚できたら揉めなくて済むんじゃね?」という仮説をもとに、タダかつ継続的に使えることを条件に、可視化の仕組み作りを行いました。
結果
家事にお金をつけ、こんな感じに情報を可視化した結果、彼女と揉めずに済んでいます。
自分自身の家事へのやる気も格段に上がるので超おすすめです!
もちろんタダかつ継続的に使えます!!
手段
基本構成は以下の通りです。
Google Formsで記録した家事の記録を、Google Sheetsに蓄積し、Google Data Studioで可視化しました(これが全部無料とはGoogle強すぎ。。)。
ちなみに、各タスクには毎月話し合って決める単価が事前に決められています。家事の負担が少なかった側が、月1の相談会でお金を払うルールにしています。
以下、各ツールでどのように家事の可視化を実現したのか、簡単に記載したいと思います。
Google Formによるデータ記録の仕組み作り
まずは家事を行った記録の仕組み作りを行いました。
ここで使ったGoogle Formsは自分でアンケートフォームを作成できるサービスです。回答結果は自動でGoogle Sheetsに蓄積することができます。一人が何度でも回答できる作りにできます。
用意した項目は以下の通りです。
- やった事(必須、ドロップダウン)
- やった人(必須、チェックボックス)
- やった日(必須、日付)
- ちょっとしたメモ(任意、短いテキスト)
Google Sheetsでの家事の単価決め
次に、各タスクに対して単価を振りました。
目的は行った家事一つ一つを数値化して、定量的に考えるためです。
ここでは先ほどのアンケートフォームの結果も入るGoogle Sheetsを使っています。アンケート結果が入るシートとは別のシートを用意し、そこに以下の情報を記入していきました。
- タスク(必須、アンケートの「やった事」の項目が全て入る)
- 単価(必須)
- 完了条件(任意)
ここでの単価は毎月の相談会で話し合って調整しています。完了条件は二人で同じタスクの認識がずれているのを防止するため、相談の結果を記録している場所です。
なお、上のシートには「月当たりの見込み回数」も記載してますが、今回の内容には関わりないので割愛します。
Google Data Studioによる可視化
最後に、集めた情報を可視化する仕組みを構築しました。
Google Data Studioは色々なデータソースの情報を簡単に繋ぎ合わせて可視化できるサービスです。最近だと、GoogleによるCOVID-19 感染予測 (日本版) のダッシュボードもこのサービスを利用して公開されています。
可視化をするにあたって、Google Formsの結果が入っているシートと、先ほど記録した単価のシートをインポートします。ここでの手順はめちゃめちゃ割愛しますが、主に用意した可視化要素は以下の通りです。
- 家事負担の累計割合
- 家事負担の推移
その後
ユーザ(n=2)にアンケートを取ったところ、以下の結果が得られました。
・このサービスを使うことによって家事の負担が平等にできていると感じるか
→ はい 100%、いいえ 0%
・このサービスを今後も使い続けたいと思うか
→ はい 100%、いいえ 0%
まとめ
家事を可視化する事で、少なくとも「自分ばかりが家事をやっている気がする」とは全く思わなくなりました!
また、単価はただ数値化をしたいがためのアイディアでしたが、家事を頑張ることへのインセンティブに繋がり、家事自体があまり苦痛に感じなくなりました。率直に言って、一人暮らしをしている時よりも家事に対するやる気が格段に上がったと思います。
ただし、パートナーとの信頼関係のもと、必要に応じて見直す姿勢こそが一番重要かなと思っています。可視化だけ真似して喧嘩になっても責任は取れませんので、くれぐれも<(_ _)>