仕事で仕様書を見ると「少数点」という誤字をたまに見かけることがある。またネットで小数点について検索すると技術系ブログでも誤字をよく見かける。まだ文章中に「小数」と「少数」が混在しているならいいが、タイトルとして「少数点」と書かれていると萎える。
今回、このテーマで書く上で改めて「少数点 javascript|Perl|C#|PHP|Ruby|VB|Excel」のキーワードの完全一致で検索したり、「少数点 仕様書」のキーワードの完全一致で検索してみた。
ちょっと驚いたのが、公的機関である県や市役所等の資料で「少数点以下」等の誤字が出てくることであり、特に電力関連に多くみられる。市役所の方だって人間であるから間違えることはあるだろうが、一般的には教養がある方々のはずなので恥ずかしいと思う。
しかし、なぜ「小数点」を「少数点」と間違えるのだろう。「小数」と「少数」の意味を理解していないのか。
小数は「小数点以下の小さい数」の意味しかないが、少数は「少ない数」で反対語として「多数」があり、少数意見や少数精鋭など一般的によく使用する言葉である。
そうすると、「小数」と「少数」の誤字ならIMEの変換ミスが考えられるが、「小数点」と「少数点」と点まで入るならば、通常のIMEなら「小数点」のみが表示されるはずであり、わざわざ「少数」に修正はしないだろう。
市役所等の資料などから推測されるなら、昔に間違えて作成された資料を日付など少しの変更のみで使いまわして気付いていないケースであろう。
日本語の誤用については、「確信犯」や「役不足」など意味の誤用が広まり過ぎていて、今では正しく使う人の方が少ないケースはある。また「危機一発」→「危機一髪」、「週間誌」→「週刊誌」が正しいが、意味ではなく漢字で誤用されて広まっているケースはそんなに無いと思われる。
例えば「保証」と「保障」は使い分けが難しく意味を知っても間違えてしまう場合があるが、「小数点」は小学4年生の算数から習っているわけで、馴染みがあるはずであり、プログラムを学んで技術系ブログまで書いている人が誤用をして公開している。
そこには一体何があるのか、闇のみが残る・・・。